全体像
当社は、全社員がお客さまの声に対して迅速・適切・真摯に対応することを基本姿勢としています。社員一人ひとりがお客さま本位の視点に立ち、各種窓口やお客さまアンケートを通じて寄せられたすべての「お客さまの声」に真摯に耳を傾け、全社一体となって商品・サービスの改善に取り組んでいます。


- ※社外有識者との定期的なミーティングや消費者インタビューを行い、消費者の立場からのご意見を、お客さまの満足度向上につながる商品・サービスの改善に活かしています。
改善事例
「はじめての自動車保険」で三井住友海上の専用ドライブレコーダー(「プレドラ」)を利用したい。

お客さまの声
「はじめての自動車保険」で三井住友海上の専用ドライブレコーダー(「プレドラ」)を利用したい。
お客さまの声に応えた改善
「はじめての自動車保険」は、初めて自動車保険をご契約されるお客さま向けに、わかりやすいシンプルなパッケージ補償としていますが、2025年1月より「ドライブレコーダーによる事故発生の通知等に関する特約」をセット可能としました。
自動車保険のロードサービスで、ロードサービス業者の事故現場への到着時間がわからず不安なのでわかるようにしてほしい。

お客さまの声
自動車保険のロードサービスで、ロードサービス業者の事故現場への到着時間がわからず不安なのでわかるようにしてほしい。
お客さまの声に応えた改善
お客さまのスマートフォン上で、ロードサービス業者の位置情報や到着予想時刻を確認できるように、ロードサービス業者の位置情報提供サービスを開始しました。

「GKすまいの保険」(火災保険)のパンフレットに「水災損害認定」の記載があるが、「屋外にある家財」についての損害認定基準がわかりにくい。

お客さまの声
「GKすまいの保険」(火災保険)のパンフレットに「水災損害認定」の記載があるが、「屋外にある家財」についての損害認定基準がわかりにくい。
お客さまの声に応えた改善
パンフレット等の募集ツールにおける「水災の損害認定」の表現を、「保険の対象」から「建物」・「家財」に分け、それぞれの認定基準がより明確になるように修正しました。

社員の声
お客さまに商品をご理解いただくための
わかりやすい説明や工夫
パーソナル・SME商品部 業務チーム 伊藤 菜々子

- 「GKすまいの保険」(火災保険)では、2024年10月の商品改定に伴い、お客さまに「アンケート調査」や「グループインタビュー」を実施し、当社商品についてお客さまが魅力に感じる補償やパンフレットの見やすさ・わかりやすさ等に関するご意見をお聞きしました。
- お客さまからのご意見を踏まえ、「商品の特長を冒頭にわかりやすく記載する」、「文字数を極力減らしイラストをメインにする」、「具体的な補償事例をできるだけ多く掲載する」等の改善を行い、パンフレットを刷新しています。
- 今後もよりお客さまにわかりやすいパンフレットを目指して改善を続けてまいります。

コメント
パーソナル・SME商品部 業務チーム
伊藤 菜々子
火災保険を検討されるお客さまが最初に手にされるのが「パンフレット」です。大切なおすまいを守る保険だからこそ、お客さま一人ひとりに合った補償内容を選んでいただけるよう、当社商品の魅力をわかりやすくお伝えしたいと考えています。
今回の刷新テーマのひとつである「文字数を極力減らし、イラストをメインにする」という方向性は一見シンプルですが、内容を厳選する難しさがあり、試行錯誤の連続でした。お伝えするべき情報は削らず、かつわかりやすく表現するにはどうしたらよいか。お客さまが特に気になるポイント、つまずきやすいポイントはどこか。「お客さまの視点」を軸に、関連部署とも意見を交わし、検討を重ねました。
現在も、変わりゆくリスク環境やお客さまのニーズを踏まえ、さらなる改善に向けて取り組んでいます。お客さまの声を反映しながら、皆さまに安心して、納得して選んでいただけるパンフレットを目指してまいります。
事故の未然防止取組の推進
兵庫損害サポート部 神戸中央保険金お支払センター 東尾 聡美

蓄積された事故対応の知識と事故データを活用して、事故防止に向けた取組や防災・減災等の社会課題解決の取組を行っています。
事故が起きた時だけではなく、事故の未然防止・再発防止に取り組むことで、お客さまや社会にとって安心・安全な未来を提供していきます。
- 自動車事故の約40%を占める駐車場内での事故を減らす取組として、駐車場内事故防止の動画やチラシを配信しています。代理店からお客さまへの注意喚起、自治体等と連携し駅前広場や商業施設でチラシを配布する等、地域に根差した取組を進めています。
- また、火災保険のお客さま向けに「ご契約者さま専用ページ」を通じて、お客さま一人ひとりに最適化した「防災アラート」サービスを提供しています。本サービスでは、物件所在地の気象予測と過去の保険金支払いデータに基づき、保険の対象に対する被害リスクをAIが算出します。2024年6月からは、降雹(ひょう)の危険をお知らせする「雹災緊急アラート」の提供を開始しました。お客さまに防災アドバイスと事前アラートを配信することで、損害を軽減する行動を後押しします。
- その他にも、貨物・船舶保険のリスクマネジメントサービスとして、貨物輸送時の輸送環境や位置情報をリアルタイムに把握できる記録計を活用した輸送時のリスク確認と事故の未然防止策の提案活動を行っています。2024年度は「計測データ可視化プラットフォーム」の構築を進め、情報の一覧化、視認性・操作性を更に向上させました。
<駐車場内事故防止チラシ・防災アラート機能イメージ>

コメント
兵庫損害サポート部
神戸中央保険金お支払センター
東尾 聡美
これまでの損害サポート部門での主な業務は、すでに発生した事故に対して保険金をお支払いすることでした。しかし、お客さまにとって一番大切なことは、事故そのものを未然に防ぐことです。
そこで、当社の新たな役割として、お客さまのリスクに最も近い損害サポート担当者の専門性を活かして、事故を未然に防止するアイデアを提案することで、予防的観点からお客さまをサポートするという新しい価値の提供に取り組んでいます。
損害サポート担当者ならではの知見を活かして事故発生に関する課題を発見し、お客さまがまだお気付きになっていないリスクやニーズを分析・提案することで、今までにない視点で事故の未然防止に繋げることは、損害サポート部門の新たな役割になると感じています。
企業の自発的な再発防止取組を支援する商品の開発
コマーシャル商品部 企業火災保険チーム 和田 悠太郎・山村 雄一

- 大規模な工場を中心に、老朽化した建物・設備の火災や爆発等による被害が年々増加する傾向にあり、万が一事故が発生してしまった際における、再発防止や再発時の被害軽減に向けた取組の重要性が高まっています。
- 一方で、一般的な火災保険は、事故発生時に「元の状態に復旧するための費用」を補償するものであり、再発防止に要する追加費用は補償できていなかったことから、事故発生後に企業が実施する再発防止取組を保険商品として後押しすることができていませんでした。
- 企業の中長期的な防災・減災取組を支援し、企業の持続的な成長を後押しするため、大口事故が発生した際に再発防止のためにお客さまが支出した追加費用を補償する特約を開発しました。
- この特約では、火災・爆発等により大口事故が発生した際、一般的な火災保険で補償する損害保険金や費用保険金に加え、事故の再発防止のためにお客さまが支出した追加の費用を特約保険金としてお支払いします。例えば、火災事故が発生した工場建物内に、事故発生前には未設置だったスプリンクラー設備を復旧時に新たに設置する費用や、爆発事故が発生したプラント設備に、事故原因となった配管の異常を事前に検知するためにセンサー等のIoT機器を新たに設置する費用等を保険金としてお支払いすることが可能です。

コメント
コマーシャル商品部
企業火災保険チーム
和田 悠太郎・山村 雄一
企業向けの火災保険は、昨今の自然災害激甚化・頻発化に加え、老朽化した工場等で大規模な火災もたびたび発生しており、こうした影響からお客さまにご負担いただく保険料も年々引き上げざるを得ない環境にあります。
商品開発を担う立場として、お客さまに中長期的かつ安定的に火災保険を提供させていただくには何をすれば良いかを考えた時に、「事故により損傷した建物や設備を元に戻す」だけではなく、「同じ事故が発生しにくい、または万が一発生してしまった場合にもその被害が小さくなるようにする」ことが重要ではないかとの考えに至りました。さらに、お客さまの将来的な防災・減災は、当社火災保険の収支改善に貢献し、結果として、そのお客さまだけでなく全てのお客さまの保険料のご負担を軽減することが可能になるとの思いが再発防止費用補償特約の開発につながりました。
商品開発部門の使命は、お客さまにご安心いただけるような商品の開発と、そのような商品を中長期的にご提供していくことにあると考えており、本特約を多くのお客さまに提供していくとともに、この使命を常に意識しながら今後もお客さまのお役に立てる商品の開発を進めてまいります。
法務リスクへの対応強化
法務部 法務チーム 弁護士 加藤 雅大

2023年度の行政処分を受け、当社の法務リスク管理を高度化することを目的として、2024年8月に総務部・法務チームを母体とする法務部を新設しました。
他業界で企業内弁護士として勤務した経験を持ち、当社の「社内の常識」に捉われることなく物事を判断できる弁護士を複数名採用して、法務部門の専門性や客観性を強化しています。
コメント
法務部 法務チーム 弁護士
加藤 雅大
法務部は、次の2つを主なミッションとしています。
1つ目は、当社の法務リスクに対して適切な対応ができるよう社員のリーガルリテラシーを向上させることです。具体的には、法令改正を含めた社会の動きや課題等を踏まえて、情報を定期的に発信し当社業務において法務の観点から注意喚起を行ったり、各種研修を実施したりしています。これらにより、全社員に対して「法務の観点でお客さまや社会の期待、利益を毀損していないか」といった気付きを与えます。
2つ目は、全社的な業務執行に対する法務面でのサポートの実現です。具体的には、全社員が気軽に法務相談ができる体制の整備です。気付きを得た社員がそれだけで終わることなく法務部へ相談できる体制を整え、具体的な問題点や改善策を法務部も共に考えることで、気付きを行動に落とし込み、業務の改善や品質向上を実現します。
保険料調整問題や情報漏えい問題等の反省を踏まえて、会社全体として法令を遵守して業務に従事することを徹底し、ひいてはお客さまや社会から真に信頼される会社になれるよう邁進いたします。
最もお客さまから選ばれ続ける保険会社となるために
社長と社員
のシン・コミュニケーション ミーティングを開催
東京西支店 第二支社 関口 公介

- これまでのビジネススタイルを大きく変革させ、最もお客さまから選ばれる保険会社となるために、全国のさまざまな部門、役職の社員が取締役社長の舩曵と直接対話する「シン・コミュニケーション ミーティング」を開催しました。このミーティングでは、社員が社長と本音で語り合い、当社が進むべき未来について考えました。これまでに8月、9月、10月の3回開催し、合計で1,555名の社員が参加しています。
- 第3回では、全国から38名の部長職が集まり、「これからの『お客さま本位』」をテーマに対話を行いました。「ルールを守ること」だけではなく、「ルールを守ったうえで『お客さま本位』の価値観を持って活動していくこと」の重要性について話し合われました。

コメント
東京西支店 第二支社
関口 公介
このミーティングの第1回に参加した後輩が「もっと私たち現場の社員から変わっていかないといけませんね!」と熱心に語る姿に感化され、私は第2回に参加しました。社長の「最もお客さまから選ばれる保険会社になろう」という言葉が心に深く残りました。損害保険業が代理店を介した間接営業中心のビジネスとはいえ、当たり前である「お客さま」への配慮が希薄であったことに気付かされ、自身の意識を変えなければならないと深く反省しました。
第3回終了後から、「『お客さま本位』とは何か?」という議論が周囲で活発化し、支社全体としても意識の変化を実感しました。現在は、その会話がパートナーである代理店にも広がり、「緊急の事故報告にも役立つ『ご契約者さま専用ページ』を、お客さまのためにもっと推進しましょう」等、「お客さま本位」の営業活動が定着してきています。業界における課題はありますが、さまざまな事故を見聞きするたびに損害保険の存在意義を深く実感しています。
だからこそ、これからは過去の慣習に捉われずチャレンジし、「お客さま本位」を中心に考える企業文化醸成に貢献していきたいと思います。そして私が大切にしている「家族・子どもたちにもっと誇れる業界へ」という言葉を胸に、より良い社会の実現に向け努力していきます。
高齢者事故ゼロの世界へ グッドドライバー・レッスン
名古屋企業営業第一部 トヨタ室 加藤 寛太

- グッドドライバー・レッスンは、全国の地域住民の皆さま(主に高齢者)を対象に行われる「交通事故防止」「運転寿命延伸」を目的とした体験型運転レッスンです。
- 参加者の方々に対し、モータースポーツのプロドライバーらが “究極の安全運転技術” のレッスン、最新の安全機能の体験、自身の運転技術のチェック等を提供し、運転技術向上、意識変革を促しています。
- NPO法人、自治体、地元企業、自動車メーカー等が連携してイベントを運営しており、当社は事故対応で培ったノウハウや事故削減コンテンツを “シミュレーションレッスン” メニューとして提供しています。
シミュレーションレッスン
- 視機能、認知機能維持改善トレーニングツールABCD
- アクセスチェッカー(運転適性診断機器)
- 事故多発マップ
- 視野障害と運転リスクセミナー、クロックチャート体験
- 本取組により、当社(持続的な保険引受、リスクの未然防止)と社会(安全・安心なまちづくり、高齢者の方々の豊かな生活の実現)のサステナビリティ推進に繋げています。

コメント
名古屋企業営業第一部 トヨタ室
加藤 寛太
グッドドライバー・レッスンにご参加くださったシニアドライバーの多くの方々が、初めての運転シミュレーションに苦戦されつつも、嬉しそうに体験をされ、そして私たちからのアドバイスに真剣に耳を傾けてくださいます。
当社が提供するコンテンツは、運転に必要な身体・認知等の機能を評価し、数値化します。当初は、加齢による運転影響の大きさを目の当たりにされ、驚かれる方が多くいらっしゃいます。シニアドライバーの方々に、適切な、そして具体的な情報発信をしていく重要性を痛感しております。このイベントが契機となり、シニアドライバーによる交通事故の削減、運転寿命の延伸による交通弱者の減少、地域活性化とともに、活力ある社会の創造の一助となることを期待します。そして、一人でも多くのお客さまが安心で安全なカーライフを末永く楽しめるように祈っています。皆さまの地域でのイベント開催の際には、ぜひお越しください!一緒にやりましょう!!