お客さまへ公平・公正な保険金のお支払いを行なうため、2006年9月から社外の弁護士、消費者代表者、医師などの有識者で構成される支払審査会を設けています。

支払審査会では、第三分野の疾病補償商品において保険期間の開始前の発病のため保険金お支払センターが保険金支払に該当しないと判断した事案、自動車保険や傷害保険の死亡事故などで保険金お支払センターが保険金支払に該当しないと判断した事案、また、お客さまから不服の申し立てがあった事案などの審査を行っています。

2021年度は、第三分野(疾病・介護等)で33件、その他(自動車・傷害・火災等)で125件の審査をしました。
審査結果を社内で情報共有するなど、損害サポート業務の品質向上に役立てています。

(1)審査状況

過去3ヵ年の審査件数

2019年度 2020年度 2021年度
第三分野(疾病・介護等) 24件 30件 33件
その他(自動車・傷害・火災等) 146件 146件 125件

(2)審査事例

保険の種類 事案の概要 審査結果
疾病 保険期間の開始前に白内障で水晶体再建術を受けていたお客さまが、保険加入後に後発白内障を発症したもの。 調査の結果、後発白内障は、保険期間の開始前に発病した白内障の手術後の合併症と判断されることから、疾病を被った時が保険期間の開始前であるため保険金をお支払いできないと判断しました。
自動車 お客さまが、自動車を運転中にセンターラインを超えて対向車と正面衝突し、反動で工作物にも接触した事故で救急搬送されるも、同日死亡したもの。死体検案書の直接死因は「内因死の疑い」、その原因は「腹腔内大量出血」と記載されていた。 死体検案書で死因が「病死及び自然死」と判断されていること、死亡に至るような外傷も確認されていないこと、ドライブレコーダーの映像により先に意識消失して運転を続けていた様子などから事故と死亡との間に相当因果関係は認められず、保険金をお支払いできないと判断しました。
傷害 お客さまが、駐車場内で車両相互が接触する事故の4日後に頭痛が出現し、その翌日受診して外傷性頚部症候群と診断され当日は帰宅したが、その翌朝自室で死亡しているところを家族に発見されたもの。死体検案書の直接死因は「くも膜下出血」、その原因は「脳底部動脈破綻」と記載されていた。 解剖を伴う検案で、交通事故により頭部が大きく揺さぶられ血管が剪断されて遷延性の脳底部動脈破綻が生じた可能性が高いと判断されたことから、交通事故によって生じた死亡として、保険金をお支払いすべきであると判断しました。