2024年7月
当社は、「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫について、次の方針にそって対応してまいります。
原則1機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》は、機関投資家が、顧客・受益者と投資先企業の双方を視野に入れ、「責任ある機関投資家」としてスチュワードシップ責任を果たすにあたり有用と考えられる諸原則を定めたものですが、当社は、株主としてその趣旨に賛同し、本コードを受け入れております。
当社は、投資先企業やその事業環境等に関する理解を深めるとともに、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を考慮した投資先企業との建設的な「目的を持った対話」等を通じ、中長期的な視点で投資先企業の企業価値向上、毀損防止に努めるとともに、持続的成長を促し、スチュワードシップ責任を果たしてまいります。
原則2機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
当社は、お客さまの利益が不当に害されることのないよう、利益相反のおそれのある取引を管理し、適切に業務を行います。
管理すべき対象取引、その管理方法、管理体制等については、「利益相反管理方針」にて定めております。
なお、投資先企業への議決権行使に係る賛否判断は、議決権行使に関する基本方針(原則5)に基づき、営業部門から独立した財務部門が行っております。
また、取締役会等において、定期的に議決権行使に係るプロセスおよび結果を報告しております。
原則3機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。
当社は、中長期的な視点で投資先企業の企業価値向上や毀損防止に努め、持続的成長を促す観点から、当該企業の財務情報に限らず、経営戦略やリスク、ESGへの対応など非財務面の事項も含め、直接的な対話なども活用するなかで、投資先企業の状況を的確に把握するよう努めてまいります。
原則4機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。
当社は、中長期的な視点で投資先企業の企業価値向上や毀損防止に努め、持続的成長を促す観点から、投資先企業やその事業環境等に関する理解を深めると共に、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を考慮した投資先企業との建設的な「目的を持った対話」等を行い、認識の共有化を図ります。また、投資先企業に改善を求める必要がある場合は、株主の立場からの意見を伝えることにより、問題の改善に努めてまいります。
原則5機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。
当社の議決権行使に関する基本方針は以下のとおりです。
- 1.議決権行使の基本的な考え方
当社は、議決権の行使は投資先企業の経営に影響を与え、企業価値の向上につながる重要な手段と考えております。このため、定型的・短期的な基準で画一的に賛否を判断するのではなく、投資先企業との対話等を踏まえ、中長期的な企業価値向上、株主還元向上につながるかどうか等の視点に立って判断を行います。
- 2.議決権行使のプロセス
当社は、議決権行使にあたっては、投資先企業において当該企業の発展と株主の利益を重視した経営が行われているか、反社会的行為を行っていないか等に着目し、以下のような項目について議案ごとに確認を行います。さらに必要に応じて個別に精査した上で、当該企業との対話等の結果を勘案し、議案への賛否を判断します。
<議案種類ごとの主な判断基準>
議案種類 確認事項 剰余金の処分 - 株主還元の状況
取締役の選任 - 企業価値の向上状況
- 不祥事等の発生状況
- 独立社外取締役の選任状況
- 独立社外取締役の在任期間
- 女性取締役の選任状況
- 取締役会等の出席状況
- サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を巡る課題への対応状況
監査役の選任 - 不祥事等の発生状況
- 独立社外監査役の選任状況
- 独立社外監査役の在任期間
- 取締役会、監査役会の出席状況
会計監査人の選任 - 不正会計を生じさせた会計監査人でないこと
役員報酬・賞与・役員に対する弔慰金 - 企業価値の向上状況
- 取締役会等の出席状況
- 不祥事等の発生状況
役員に対する退職慰労金 - 原則不賛同
新株予約権の発行および株式報酬 - 業績連動採用の有無、付与対象者
- 既存株主の持分割合減少有無
定款変更 - 個別に精査
買収防衛策 - 個別に精査
株主提案 - 個別に精査
- 3.議決権行使結果の公表
当社は、スチュワードシップ活動を推進するにあたり、中長期的な視点で投資先企業の企業価値向上、毀損防止や持続的成長を促す観点から継続的かつ建設的な対話を行い、認識の共有や問題の改善に繋げていくことが重要であると考えております。
個別の投資先企業ごとの議決権行使結果は、当該企業との建設的な対話等に影響を及ぼす可能性があるため、公表を控えさせていただきますが、当社の活動をご理解いただくため、議決権行使の考え方、賛否判断の基準、議決権行使結果の集計、不賛同事例等を公表してまいります。
原則6機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。
当社のスチュワードシップ活動につきましては、定期的に当社ホームページにて報告を行ってまいります。
原則7機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。
当社は、投資先企業やその事業環境等に関する理解を深めるとともに、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を考慮した投資先企業との建設的な「目的を持った対話」等を通じ、今後のスチュワードシップ活動がより適切なものとなるよう努めてまいります。