ネイチャーポジティブな未来の創造
2005年から続ける
インドネシア熱帯林再生の知見を世界へ
私たちがめざすもの
地球を守る自然資本は日々急速なスピードで失われており、世界的にもネイチャーポジティブに向けた取組が活発になっています。私たちは世界の流れに先駆けて、2005年からインドネシアで熱帯林再生プロジェクトを実施してきました。熱帯林を再生させるのみならず、生物多様性の回復にもいち早く取り組んできた経験は大きな財産となっています。この知見をまとめ、共有することで2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30」の達成に貢献します。
ネイチャーポジティブ実現に取り組む輪を広げる
30by30の実現には、これまで取り組んでいなかった組織が新たに取組を始めることが重要です。さまざまなお客さまとの関係がある損害保険会社の特性と、これまでの経験を活かして、ネイチャーポジティブ実現に取り組む輪を広げていきます。
現在の取組
第V期の目標
- 01
ネイチャーポジティブを実現するために、知見・技術を汎用性のある形で体系化する
- 02
体系化した技術を展開することで参加者を増やし、30by30の実現に貢献する
取組内容
- 違法耕作がわずかに残る地域での植林
- そのほかの地域と活動範囲を広げた周辺地域での、複層化や在来種植林、斜面林での植林など植林の質的な向上
- 生態系の回復とモニタリングの実施と指標の検討
- 地元小学校との協働による苗畑建設や植林
- 林業の技術支援、苗木の配布支援
- 企業向けネイチャーポジティブツアーの企画
- ネイチャーポジティブ実現のための仕組み検討
- TNFDに関心のある企業を巻き込んだ新たなソリューション開発
- 知見の体系化と展開
取組内容のイメージ図
第Ⅴ期からの新たな取組
第Ⅰ期から第Ⅳ期の活動を
さらに発展させる取組
本プロジェクトはさまざまなパートナーと連携しながら進めています。
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住友林業
日本ではプロジェクト全体の計画作成と進捗管理、インドネシア政府との連絡調整。インドネシアでは植林、関係機関との連携、住民への指導、見学者対応など中心的な役割を担っています。住友林業とインドネシア政府とのネットワークがあったためにこのプロジェクトを始めることができ、植林の確かな技術によって熱帯林の再生が進んでいます。
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インドネシア環境林業省
植林のフィールドであるパリヤン野生動物保護林は国有地であり、その場所で植林するにあたっての覚書を交わしています。各期の開始式典には林業省(当時)の大臣が出席したり、2020年9月には自然環境保護賞(企業部門)を授与するなど、本プロジェクトを高く評価しています。
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ガジャマダ大学
第Ⅰ期、第Ⅱ期、第Ⅳ期に、モニタリングとして鳥類、昆虫類、住民の社会経済調査(住民の経済的状況等)を実施。専門性を活かした調査により、生物多様性の回復などが明らかになりました。2008年からは毎年環境教育を行い、森の大切さを継続的に伝えています。
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MS&ADインターリスク総研
植林前後の効果評価計画を立て、その後のガジャマダ大学のモニタリングも連携して行いました。第Ⅰ期が始まった2005年当時、生物多様性に着目したプロジェクトは珍しいものでしたが、インターリスク総研の専門性により取り入れた方針です。全体のコンサルティングとして関わり、第Ⅴ期ではネイチャーポジティブの実現に向けた中心的な役割を担っています。
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インドネシア現地法人
(P.T Asuransi MSIG Indonesia、PT. MSIG Life Insurance Indonesia Tbk)P.T Asuransi MSIG Indonesiaは地元小学校に使用済のパソコンや、希望のあった楽器(鼓笛隊があるため)、文具などを毎年寄付しています。また、住民に対する金融リテラシーや損害保険に関する講座など本業を活かした貢献もしています。PT. MSIG Life Insurance Indonesia Tbkは第Ⅴ期から活動に参加予定です。