日頃より三井住友海上をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年度も、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響に加え、地震や台風、豪雨などの自然災害が相次ぎました。被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。皆さまの一日も早い生活再建を支援すべく、私どもも総力を挙げて対応し、損害保険会社としての使命と責任を果たしてまいります。

また、海外でも気候変動リスクや地政学的リスクの高まり、自然災害の激甚化に加え、世界的なインフレや金融引き締めに伴う株式・債券市場の下落など、世界を取り巻く環境が想定以上に激変していることを痛感しました。不確実性がより一層高まる現代において、リスクを扱う損害保険会社の存在意義、提供価値を一段と高度化していかなければなりません。

昨年度スタートした「中期経営計画(2022-2025)」では、「未来にわたって、世界のリスク・課題の解決でリーダーシップを発揮するイノベーション企業」を目指す姿としています。この実現に向けて、社会と当社のサステナビリティを同時実現する「サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)」を進めており、主な4つの社会課題(地球環境との共生、革新的テクノロジー、強靭性・回復力、包摂的社会)の解決に資する事業に取り組んでいます。
例えば、地球環境との共生では、自然資本・生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスの提供を開始しました。また、保険本来の機能に加え、補償前後のリスクに対するソリューションを創造・提供することで、被害を未然に防いだり、事故発生後の早期回復を支援したりするなど、新たな価値を提供し続けていきます。

今後も、MS&ADインシュアランス グループの中核事業会社として、「持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループ」の実現に向けて、多くの社会課題への解決策を開発・提供することで、社会とともに成長してまいります。
今後とも、一層のご愛顧、お引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

三井住友海上火災保険株式会社

取締役社長 舩曵 真一郎