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車の損傷

2022.09.15

自動車保険の車両保険は必要?加入のメリットや注意点などを解説

車の損傷

2022.09.15

自動車保険の車両保険は必要?加入のメリットや注意点などを解説

車両保険とは、事故などで自分の車が損傷したときに、修理費や買い替えにかかる費用を補償する任意保険です。自動車保険に加入する際、車両保険までつけるか、判断に迷う方もいるのではないでしょうか。
ここでは、車両保険のタイプや補償内容をはじめ、どんな場合に車両保険に加入していると安心なのかご紹介します。

自分の車の修理費を補償する車両保険

車両保険とは、自分の車が事故等で損害を受けた場合の修理費を補償する保険です。相手自動車との衝突・接触などの事故だけでなく、自損事故による損害についても補償が受けられます。
次のようなケースは、いずれも車両保険によって補償されます。

<車両保険で車の損害の補償が受けられるケース>

  • ・急カーブを曲がり切れず、ガードレールにこすって車に傷がついた
  • ・大雨で車が水没し、車に損害が生じた
  • ・駐車中、車にいたずらされて外装に傷がついた
  • ・車が盗難にあった
  • ・駐車場で当て逃げにあい、車が傷ついた
  • ・車庫入れや駐車に失敗して、車を傷付けてしまった

車両保険には「一般型」と「エコノミー型」がある

一般的に車両保険には、補償範囲の広い「一般型」と、補償内容を限定する代わりに保険料を抑える「エコノミー型」の2種類があります(保険会社によって、名称が異なる場合があります)。

一般型では、相手のある事故をはじめ、当て逃げや自損事故のほか、他人によるいたずらや窓ガラスの破損、台風等で飛んできた飛来物の衝突、台風・竜巻などの自然災害による被害、盗難など、契約車を傷付けた原因にはほぼ関係なく、契約車が傷ついたという事実さえあれば、ほとんどの場合に補償を受けることが可能です。

一方のエコノミー型は、保険会社ごとに補償内容がやや異なるものの、「他車との衝突・接触によって受けた損害」などは補償の対象となることが一般的です。
一方で、補償を限定して保険料を抑える分、例えば「当て逃げ」などは対象外とする保険会社が多く、補償内容には注意が必要でしょう。

なお、三井住友海上の場合、「一般補償」と「10補償限定」の2パターンからご選択が可能です。それぞれの違いは以下のとおりで、10補償限定タイプでも当て逃げを補償の対象としています。なお、いずれの補償内容も、地震・噴火またはこれらによる津波によって発生した損害は対象外です。

■車両保険の補償タイプによる補償内容の違い

一般補償10補償限定
相手自動車との衝突・接触
自動車による当て逃げ
ご契約者のお車の所有者が所有する別の自動車との衝突・接触
火災・爆発
盗難
騒擾、労働争議に伴う暴力行為または破壊行為
台風・竜巻・洪水・高潮
落書き、いたずら、窓ガラス破損
飛来中または落下中の他物との衝突
その他の偶然な事故※1
歩行者・自転車・動物との衝突・接触※2×
電柱・ガードレール等との衝突×
墜落・転覆×
  • ※1「その他の偶然な事故」とは、塗料や油等の液体がかかったことによる汚損、積雪による損害等をいいます。
  • ※2「歩行者・自転車・動物との衝突・接触」とは、動物が社会通念上跳躍中と解される状態で衝突・接触した場合を含みます。ただし、崖等の高所より落下中の動物との衝突は、「飛来中または落下中の他物との衝突」に含みます。

車体の損害の度合いによる車両保険の保険金額の違い

車両保険では、車が被った損害の度合いによって、「全損」または「分損」の判定を受けます。どちらとみなされるかで、受け取れる保険金の額も変わってきます。

全損とは、物理的に大きな損傷を受けて修復不能になった状態、または修理費が車の時価相当額を上回ってしまう状態です。車の時価総額は、車の車種やグレード、年式、走行距離などをもとに算出されるため、例えば年式が古い、走行距離が長いなどの事情があれば、目立った損傷はないのに修理費用が車の時価総額を上回ることはありえます。なお、車が盗まれた場合は全損扱いです。
全損の場合は、基本的に車の時価総額(=車両保険金額)が保険金として支払われます。

一方、分損とは車の損傷の程度が小さく物理的に修理が可能であり、保険金額を下回っている状態のことです。この場合、損害額から免責金額(保険契約時にあらかじめ設定する、契約者の自己負担額のこと)を差し引いた金額が保険金として支払われます。

■全損・分損の場合での車両保険の受取金額

全損・分損の場合での車両保険の受取金額

最終的に受け取れる金額に関わる車両保険金額と免責金額

車両保険では、万が一の際に支払われる車両保険金額と月々に支払う保険料を、契約時に決定します。

車両保険金額とは、契約車に損害が生じた場合に受け取れる保険金の上限のこと。購入から1年未満の新車の場合は、基本的に購入時の金額がそのまま車両保険金額になります。その後は、車の市場価格が落ちるとともに下落し、目安としては1年で約1割下がることが一般的です。
中古車の場合は、中古車市場での販売価格などをもとにしつつ、最終的には車の購入者と保険会社との話し合いで決まります。

なお、あらかじめ「免責金額」として、万が一車両保険の補償を受けるときに、◯円までは自分で負担すると定めておくことも可能です。免責金額を定めておくことで、毎月の保険料を抑えることができます。

車両保険には入るべき?

車両保険に入るべきか否か、迷っている方もいるかもしれません。運転者を取り巻く環境や、乗っている車の状態にもよるものの、一般的には次のような場合に該当するなら、加入しておくと安心でしょう。

■車両保険の加入をおすすめするケース

車両保険の加入をおすすめするケース

新車は加入がおすすめ

新車では、万が一の車の損害で修理費が高額になる可能性があるので、修理費が補償される車両保険への加入がおすすめです。

運転に自信がない方も加入がおすすめ

運転に自信がなく、電柱にぶつかるなどの事故を起こす心配があるなら、車両保険に加入しておきましょう。万が一のときには、修理費を車両保険でまかなえるのでおすすめです。

ローンが残っているなら加入がおすすめ

自動車ローンを利用して車を購入している場合、万が一の事故で全損になると、ローンだけが残ってしまいます。残債があるなら、車両保険への加入がおすすめです。

急な出費に備えるためにも車両保険があると安心

車が損害を受けると急な出費が必要になるため、車両保険に加入していると安心です。特に、貯蓄が不十分な場合は、予期せぬ出費に対応するためにも、車両保険に加入しておくいいでしょう。
ただし、購入から10年程経った車は、残存価値がほぼなくなるので、車両保険をつける意味があまりなくなってしまいます。年月の経過に合わせて補償金額の上限を確認し、車両保険が必要かどうか見極めることも大切です。

車両保険のメリットは?

車両保険のメリットは?

一般的に、車両保険に加入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。以下の2点について知っておきましょう。

自分の過失分も補償の対象になる

車両保険は、車が盗難にあった、当て逃げにあった際などの損害のみならず、自分に過失があった場合も補償を受けられます。相手のある事故で自分にも過失があるとみなされた場合、自分の過失割合分は自己負担する必要があります。このとき、車両保険があれば、保険金で修理費の一部や全額をまかなえたり、買い替え費用にあてたりすることもできるのです。

自損事故、自然災害、盗難、当て逃げでの損害も補償

一般型の車両保険なら、自損事故や台風等の自然災害、盗難、当て逃げによる損害がすべて補償の対象となります(エコノミー型では、補償の対象から外れる保険会社もあります)。

車両保険の注意点は?

車両保険における注意点には、どのようなものがあるのでしょうか。以下に挙げるポイントについて、把握しておきましょう。

契約時の免責金額の設定額によって、毎月の保険料負担と保険利用時の受取額が決まる

車両保険では、保険加入時に設定する免責金額(自己負担金)により、毎月の保険料負担と実際の車両保険利用時の受取額が決まります。
例えば、免責金額5万円なら、20万円の修理代がかかったケースで、保険金として支払われるのは15万円になります。一方で、免責金額を高く設定すると保険料は安くなるので、バランスを考えて設定することが大切です。

1年ごとに車両保険金額が下がる

車両保険で受け取れる保険料は車の市場価格によって定まるので、1年ごとに車両保険金額は下がります。

車両保険を使って等級が下がると、翌年度からの保険料負担が上がってしまう

車両保険を利用すると翌年度の等級が下がり、保険料が上がってしまいます。対策としては、一方的に被害を被って車両保険を使用した際は等級に影響しないとする「車両保険無過失事故特約」をつける選択肢があります。

地震・津波・噴火での車の損傷は補償されない

地震、津波、火山の噴火による車の損傷は、車両保険での補償対象となりません。
ただし、三井住友海上では地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約をセットした場合は、「地震・噴火またはこれらによる津波」によってお車が全損となったときに50万をお支払いします。

万が一に備えて車両保険に加入しよう

万が一に備えて車両保険に加入しよう

車両保険は、運転中に車同士が衝突したときはもちろん、自損事故による車の損傷も補償されるため、カバー範囲が広いのが特徴です。事故などで車が全損になりローンだけ残る、高額な修理費用を全額自己負担で支払うといった事態を防いでくれるので、新車を買う場合や、運転に自信がない場合、自動車ローンが残っている場合などは入っておくと安心でしょう。

三井住友海上では、基本的な補償のセットに車両保険を組み込んだ自動車保険をご提供しています。この機会にぜひ、ご検討ください。

  • この記事の内容は、2022年9月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2022年9月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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