日頃より三井住友海上をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。
当社は、保険代理店と保険会社間で発生した情報漏えい事案に関して、2025年3月24日付で、金融庁より保険業法に基づく業務改善命令を受けました。お客さまをはじめ関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。今回の行政処分を厳粛に受け止め、本事案の真因分析に加え、保険料調整行為事案等の不適切な事案に係る要因についても総合的な分析を行ったうえで、再発防止策を抜本的に見直し、新たに業務改善計画を策定しました。お客さま・社会からの信頼を回復するために、全役職員一丸となって、本計画を誠実かつ確実に実行してまいります。
さて、当社を取り巻く環境に目を向けると、世界的な異常気象やサイバーリスクの増大など、不確実性がより一層高まっています。こうした中、2025年度は、「中期経営計画(2022-2025)」の最終年度となります。当社の目指す姿である「未来にわたって、世界のリスク・課題の解決でリーダーシップを発揮するイノベーション企業」の実現に向けて、「サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)」を推進し、主な4つの社会課題(地球環境との共生、革新的テクノロジー、強靭性・回復力、包摂的社会)の解決に資する事業に取り組んでいます。例えば、地球環境との共生では、社会の脱炭素化や気候変動への対応、自然資本の持続可能性向上に資する商品・サービスを開発しています。また、保険本来の機能に加え、事故・災害を未然に防ぎ、事故発生後の早期回復を支援する、補償前後のソリューションを拡充し、新たな価値提供を行っています。
また、当社は、2027年4月を目途に、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社との合併を予定しています。合併により、お客さまに信頼され、選ばれる保険会社になるためのガバナンス態勢を構築していきます。加えて、両社が持つ強みを維持・結集し、さらに拡大するために強力に取組みを進め、システム統合等の経営効率を改善し、人財・拠点ネットワークといった経営資源の全体最適化に取り組んでまいります。
これからも、当社は、MS&ADインシュアランス グループの中核事業会社として、「持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループ」の実現に向けて、お客さま本位を追求し、お客さまから最も選ばれる保険会社を目指すほか、社会課題への解決策の提供を通じて、社会とともに成長してまいります。
今後とも、一層のご愛顧、お引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
三井住友海上火災保険株式会社
取締役社長