2024.01.16
自動車保険の種類には何がある?自賠責保険と任意保険の違い
2024.01.16
自動車保険の種類には何がある?自賠責保険と任意保険の違い
自動車保険には大きく分けて、「自賠責保険(強制保険)」と「自動車保険(任意保険)」の2種類があります。このうち自動車保険(任意保険)には、ニーズに応じてさまざまなプランが用意されています。
この記事では、自賠責保険と自動車保険(任意保険)の違いや、自動車保険(任意保険)の種類などについてご紹介します。
自動車保険は2種類ある
自動車保険は、すべての車が必ず入らなければならない、強制保険ともいわれている「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と、任意で加入する「自動車保険(任意保険)」の2種類に分けられます。
まずは、2種類の自動車保険の違いについて解説します。
■自賠責保険(強制保険)と自動車保険(任意保険)の補償範囲の違い
自賠責保険(強制保険):加入義務のある保険
自賠責保険(強制保険)とは、交通事故の被害者を救済する目的で創設された保険で、原動機付自転車(原付)を含むすべての車に加入が義務付けられています。
自賠責保険の保険料は、車検を受ける際に、車検期間の有効分をまとめて納めます。すべての車は、自賠責保険に加入していなければ公道を走行することができません。
自賠責保険の補償内容は対人賠償のみで、相手方に対してケガを負わせた場合の補償額は最高120万円、死亡させた場合は最高3,000万円、後遺障害の補償額は最高4,000万円の限度額が設けられています。自賠責保険は事故の相手方の損害に対する補償なので、ご自身がケガをしたり、自分の車が破損したりした場合の補償はありません。
また、事故の相手方への補償も限度額の範囲内に限られるので、事故の状況によっては多額の自己負担をしなければならないこともあります。
■自賠責保険(強制保険)の支払保険金限度額
自動車保険(任意保険):加入するかどうかを決められる保険
自動車保険(任意保険)とは、自賠責保険(強制保険)とは異なり、ドライバー自身が加入するかどうかを決められる保険です。
自動車保険では、自賠責保険ではカバーされない対物賠償や物的損害、ご自身のケガや車への補償を受けることができます。さらに、自賠責保険では上限のある対人賠償保険についても、無制限の補償限度額に設定可能です。自賠責保険では対応できないリスクに幅広く対応できる保険であり、多くのドライバーが加入しています。
自動車保険は、さらに「代理店型」と「ダイレクト型」の2種類に分類可能です。それぞれの特徴は、次のようになっています。
・代理店型自動車保険
代理店型自動車保険は、保険の代理店などを介して加入する自動車保険です。代理店などで担当者と相談しながら自分の加入内容を決められるため、安心して加入できるというメリットがあります。
・ダイレクト型自動車保険
Webサイトや電話などで、保険会社に直接申し込むダイレクト型自動車保険。Webやチャットでの相談は可能です。
自動車保険(任意保険)の種類
自動車保険(任意保険)は、損害の種類に応じた補償がいくつか用意されています。ここでは、損害ごとに設けられた自動車保険の種類についてご紹介します。
対人賠償保険
対人賠償保険とは、事故の相手方の「人」に対して補償する保険です。事故によって相手方が死亡したり、相手方にケガを負わせたりした場合の損害賠償責任において、自賠責保険(強制保険)で支払われる限度額を超える損害賠償額について補償します。
交通事故では、損害賠償額が高額になるケースがあるので、万が一に備えて保険金額は「無制限」にしておくのがおすすめです。
対人賠償保険について詳しくは以下のページをご覧ください。
対人賠償保険で補償されるのは誰?知っておきたいポイントを解説
対物賠償保険
対物賠償保険とは、事故の相手方の「物」に対して補償する保険です。事故によって相手の車が破損したり、電柱やガードレール、他人の家、店舗などに損害を与えたりして、事故の相手方から損害賠償請求を受けた場合に補償されます。
車で店舗に突っ込んで設備を壊してしまい、修理のあいだ、その店舗が営業できなかった時の損失なども補償対象となるケースもあります。
人身傷害保険
人身傷害保険とは、ご自身や同乗者に対して補償する保険です。契約車に搭乗中の事故により、乗車している方がケガを負った場合に、治療費や働けない間の収入などの補償を受けられます。ケガによる死亡あるいは後遺障害が生じた場合も同様です。
車両保険
車両保険とは、ご自身の車に対して補償する保険です。事故で車が壊れてしまった場合などに車の修理費などの補償を受けられます。
車両保険には、「一般型」と「エコノミー型」の2種類があります。補償範囲や名称は保険会社によって異なるものの、一般型に比べてエコノミー型では、補償範囲が限定的になる場合が多いので注意が必要です。
車両保険について詳しくは以下のページをご覧ください。
車両保険のエコノミー型と一般型はどっちを選ぶ?補償の違いを解説
自動車保険(任意保険)の特約
自動車保険(任意保険)は基本の補償以外にも、「特約」でより手厚い補償を受けることも可能です。ここでは、自動車保険の特約について解説します。
対物超過修理費用特約
対物超過修理費用特約とは、対物賠償保険を補填するための特約です。
通常、対物賠償保険の保険金は対象の時価額が限度です。対物超過修理費用特約を付帯していれば、時価額を超える部分も補償を受けられます。
例えば、事故の相手方の車の年式が古い場合、修理費が時価額を上回ることがあります。この特約を付帯していれば、その差額分が限度額までは補填されるのです。
対物超過修理費用特約について詳しくは以下のページをご覧ください。
対物超過修理費用特約とは?必要性や保険金例、補償対象者を解説
人身傷害諸費用特約
人身傷害諸費用特約は、事故による入院や、重い障害が発生した場合に必要なさまざまな費用の補償を受けられる特約です。
家事や介護、育児をする方が事故で入院した場合、または入院した方に付き添う場合にかかる費用などについて補償を受けられます。世話をしている方の個人の住宅でペットを飼っている場合は、ペットの預け入れ費用などの諸費用も補償対象です。
全損時諸費用特約
全損時諸費用特約は、車両保険で支払いの対象となる事故で契約車が全損になってしまった場合に、廃車や買替時の諸費用として、一定金額が支払われる特約です。
ロードサービス費用特約
ロードサービス費用特約は、契約車が走行不能状態になった場合に、運搬費用や修理後の搬送・引き取りなどの費用について補償が受けられる特約です。自動車保険(任意保険)は多くの場合、基本の補償にロードサービスを付帯しています。
車両保険無過失事故特約
車両保険無過失事故特約は、一方的に追突された場合や、契約車の欠陥などにより本来の仕様とは異なる事象が起きて事故が発生した場合など、ご自身に過失がないときに、継続契約の等級および事故有係数適用期間に影響することなく、車両保険金を受け取れる特約です。ちなみに、この特約が付帯されていない場合、車両保険を使うと3等級ダウンすることになります。
自動車保険の等級について詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車保険の等級とは?保険料割増引率の決まり方や引き継ぎ方を解説
他車運転特約
他車運転特約は、被保険者が友人や知人などから臨時に借りた契約車以外の自動車を運転中に事故にあった時に、ご自身の自動車保険(任意保険)が使える特約です。例えば、帰省中にご自身が補償対象となっていない知人の車を借りて物損事故を起こした場合でも、ご自身の自動車保険で補償が受けられます。
他車運転特約について詳しくは以下のページをご覧ください。
他車運転特約で他人の車の運転時も安心!補償範囲や補償される方は?
無保険車傷害特約
無保険車傷害特約とは、対人賠償保険の未加入車との事故で死亡または後遺障害を負った時、相手方から十分な補償を受けられない場合に、相手方が負担すべき損害賠償金のうち、限度額を上限に自賠責保険(強制保険)の保険金額を超える部分の補償が受けられる特約です。
無保険車傷害特約について詳しくは以下のページをご覧ください。
無保険車傷害とは?補償の対象条件や対象者、補償金額などを解説
自分に合った自動車保険(任意保険)を選ぼう
自動車保険(任意保険)の内容は多岐にわたりますが、対人賠償、対物賠償、人身傷害、車両保険の4つの補償とロードサービスなどを基本としながら、必要な特約を選んで契約できるようになっているケースがほとんどです。
ひとたび事故を起こせば、自賠責保険(強制保険)の保険金ではまかなえない損害賠償責任を負う可能性もあります。安心・安全なカーライフのためにも、ご自身に最適な自動車保険に加入しておきましょう。
三井住友海上では、充実した補償プランの『GK クルマの保険』、はじめて車を持つ方におすすめの『はじめての自動車保険』、ドライブレコーダー付き自動車保険『見守るクルマの保険(ドラレコ型)』『見守るクルマの保険(プレミアム ドラレコ型)』など、多彩な自動車保険をご用意し、皆さまのカーライフをサポートしています。新しく自動車保険への加入をお考えの方は、この機会にぜひ、三井住友海上の自動車保険をご検討ください。
- ※この記事の内容は、2023年12月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
- ※この記事の内容は、2023年12月時点の法令等にもとづいて作成しています。