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2022.06.29

自動車保険の等級とは?制度や保険料の決まり方を解説

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2022.06.29

自動車保険の等級とは?制度や保険料の決まり方を解説

自動車保険の「等級」は、保険料の支払い金額を左右するものであり、契約者の事故歴に応じて設定されるもの。
保険は加入者が少しずつ保険料を出し合って万が一のリスクに備えるものですが、保険を過去に利用して補償を受けた人とそうでない人で保険料の負担が不平等にならないように、こうした等級制度が設けられました。保険料の決まり方には独自のルールがあり、個人向け自動車保険の場合は、「等級(ノンフリート等級)」によって保険料が決まります。同じ補償内容でも、等級ごとに保険料負担は異なるのです。
ここでは、等級制度の概要と自動車保険料の決まり方などについて解説します。

事故歴に応じて保険料が変わる自動車保険の等級制度

自動車保険で採用されている等級制度とは、契約者の事故歴に応じて、保険料を割り引いたり割り増したりするものです。
自動車保険は、多くの人が保険料を出し合って、事故などで補償が必要になった人を支える制度です。仮に、全員の保険料負担が同じだと、事故にあって補償を受けた人は得をし、事故にあわず補償を受ける機会のなかった人は損をすることになり、不平等になってしまいます。
そうした不公平感が生まれることのないように、事故などで補償を受けた人は保険料が割高に、事故などで補償を受ける機会のなかった人は保険料が割安になるように、等級制度で調整しているのです。

ノンフリート契約の等級は20段階

自動車保険には「フリート契約」と「ノンフリート契約」の2種類があり、保険契約をする車が9台以下の場合はノンフリート契約になります。個人が加入する自動車保険は、基本的にノンフリート契約です。

ノンフリート契約では、1から20まで20段階の等級(ノンフリート等級)があり、契約ごとにどの等級か設定されます。等級の数字が20に近づくほど保険料の割引率は大きくなり、数字が1に近づくほど割増になります。
初めて自動車保険を契約した場合は6等級からスタートし、年令には左右されません。

1年間無事故または補償は受けてもノーカウント事故のみで済めば、翌年の等級は1等級アップします。反対に、ノーカウント事故を除き、保険を使った場合には、翌年に3等級もしくは1等級下がります。3等級ダウン事故、1等級ダウン事故、ノーカウント事故の例は、以下のとおりです。

<3等級ダウン事故の例>

  • ・相手を死傷させ、対人賠償保険金が支払われる事故
  • ・相手の物(車、店舗、ブロック塀など)を壊してしまい、対物賠償が支払われる事故
  • ・自分の車を壊してしまい、車両保険金が支払われる事故

<1等級ダウン事故の例>

  • ・火災や盗難の被害に遭い、車両保険の支払いを受けた場合
  • ・飛び石などでフロントガラスが傷つき、車両保険を使って交換した場合

<ノーカウント事故の例>

  • ・人身傷害保険金(ドライバーや同乗者がケガをした際に支払われる)のみが支払われた事故
  • ・自動運転中に生じた事故で、保険金が支払われた場合
  • ・車両無過失事故特約が適用されるもらい事故により車両保険金が支払われる場合

「事故有係数」によって、同等級でも自動車保険料の割増引率が変わる

ノンフリート等級制度においては、同じ等級であっても「数年以内に事故があったかどうか」で保険料が変わるため、事故なしの場合は、事故ありと比べてより多くの割引を受けられるのが特徴です。
例えば、7等級で無事故の場合は割増引率-30%ですが、7等級で事故ありの割増引率は-20%になっています。

■等級および事故なし/ありによる、自動車保険料の割増引率

事故なし事故あり
1等級+64%
2等級+28%
3等級+12%
4等級-2%
5等級-13%
6等級(F)-19%
7等級(F)-30%-20%
8等級-40%-21%
9等級-43%-22%
10等級-45%-23%
11等級-47%-25%
12等級-48%-27%
13等級-49%-29%
14等級-50%-31%
15等級-51%-33%
16等級-52%-36%
17等級-53%-38%
18等級-54%-40%
19等級-55%-42%
20等級-63%-44%

※Fは継続契約の場合です。新規(S)の割引率は異なりますので、ご注意ください。

数年以内に事故があったかどうかは、「事故有係数」と呼ばれる基準によって判断されます。
3等級ダウン事故または1等級ダウン事故を起こした場合、ダウンする等級の数と同じだけの年数が「事故有係数適用期間」としてカウントされ、この間は「事故あり」の扱いになるという仕組みです。
例えば、20等級・無事故の人が3等級ダウン事故を起こした場合、翌年以降の等級と保険料の割引率は次のようになります。

■20等級・無事故の人が3等級ダウン事故を起こした場合の保険料の推移

等級事故あり/なし割引率
事故前20等級事故なし63%
事故発生後1年目17等級(3等級ダウン)事故あり(3年間事故あり扱いの1年目)38%
事故発生後2年目18等級事故あり(3年間事故あり扱いの2年目)40%
事故発生後3年目19等級事故あり(3年間事故あり扱いの3年目)42%
事故発生後4年目20等級事故なし63%

保険会社が変わっても等級は引き継がれる

保険会社が変わっても等級は引き継がれる

ノンフリート契約の等級は、保険会社を変えても原則としてそのまま引き継がれます。新しく自動車保険に申し込む際は、元々入っていた保険と等級を申告することになります。等級は保険証券に記載されているほか、保険会社のWebサイトの契約者ページや保険会社に問い合わせることで確認できるので、はっきりしない場合は確認しておきましょう。
また、配偶者や同居の家族・親族であれば、家族間で等級を引き継ぐこともできます。

等級の引き継ぎができないケース

自動車保険の等級の引き継ぎができないケースも存在します。以下のようなケースでは、等級の引き継ぎができないのでご注意ください。

2台目の車を購入した
現在保険に入っている車とは別に2台目の車を持った場合は、1台目の等級を引き継ぐことはできません。ただし、保険会社によっては、2台以上まとめて契約した場合は保険料が割り引かれるほか、セカンドカー割引といった選択肢もあります。

<セカンドカー割引なら7等級からスタート>

セカンドカー割引は、2台目は6等級からではなく、7等級からスタートできる制度です。上の等級からスタートするので、その分保険料がお得になります。

解約から一定期間が経過した
保険の解約日または満期日の翌日から次の保険の開始日までの期間が7日を超える場合は、等級を引き継ぐことはできず、リセットされます。一度車を手放すなどで、次に保険に加入するまで時間が空く場合は、保険会社に「中断証明書」を発行してもらうことで、等級を最大10年間維持できます。

保険会社から契約解除された
保険料の未払いなどで保険会社から契約解除の通知を受けた場合、等級を引き継ぐことはできません。

自動車保険の等級引き継ぎについて詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車保険の等級は引き継ぎ可能?条件や家族間でお得な方法を解説

無事故なら保険料も安くなる

無事故なら保険料も安くなる

自動車保険料は、契約する人の年令や、ゴールド免許か否か、自動車の型式別に見て過去に事故が多い傾向かどうか(型式別料率クラス制度)など、さまざまな要素によって割引率が変わります。その中でも等級は、自動車保険料の決定において重要なものです。
無事故運転を続けていけば、その分保険料が安く抑えられ、少ない負担で万が一のときの安心感を得ることもできるのです。

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