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任意保険

2022.06.29

任意保険とは?基本の補償内容や特約、自賠責保険との違いを解説

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2022.06.29

任意保険とは?基本の補償内容や特約、自賠責保険との違いを解説

任意保険とは、強制保険(自賠責保険)にプラスして、みずからの意思で加入する自動車保険のこと。自賠責保険ではカバーできない事故時の自分のケガや、車の修理費用などが保険で補償されるため、万が一のときの安心感があります。
実際に、損害保険料率算出機構の2021年度「自動車保険の概況」によると、自動車の約75%が任意保険に加入していることから、プラスの備えをしている人が多いことがうかがえます。
この記事では、任意保険と自賠責保険の違いから、任意保険の基本的な補償項目や特約、任意保険が必要な理由までを詳しく見ていきましょう。

自動車保険は「自賠責保険」と「任意保険」の2種類

自動車保険は、大きく「自賠責保険」と「任意保険」の2つに分けられます。まずはそれぞれについて押さえましょう。

加入義務のある「自賠責保険」

自賠責保険とは、自動車損害賠償保障法により、自動車1台ごとの加入が義務付けられている強制保険です。損害保険会社で契約する「自動車損害賠償責任保険」がこれにあたります(共済組合で加入する「自動車損害賠償責任共済」もありますが、制度としては同じと考えて差し支えありません)。自賠責保険は、交通事故の被害者救済を目的としており、相手の自動車の破損や自分のケガ、自分の車の破損などは、補償の対象になりません。

自賠責保険に未加入で車を使用した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。未加入状態での運転は、交通違反として違反点数6点が加算され、即刻免許停止処分となってしまう点にも注意が必要です。
また、補償額については以下のような制限があります。

■自賠責保険の支払限度額

自賠責保険の支払限度額

なお、自賠責保険の補償内容や保険料は、基本的にどの保険会社や代理店で契約しても同じです(離島などの一部地域を除きます)。

自賠責保険の保険料について詳しくは以下のページをご覧ください。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)(強制保険)保険料例

自賠責保険より補償範囲の広い「任意保険」

任意保険は、車の使用者が自分の意思で加入するもので、必要な補償を組み合わせることができます。補償内容や保険会社によって、保険料もさまざま。主軸となる補償をセットにした「基本補償」を中心に、基本補償に付帯する特約、オプションとして選べる特約で構成されます。基本補償(と付帯する特約)の内容は、保険会社ごとに違いがあるため画一ではありません。また、オプションで特約をつけると補償を手厚くしたり、反対に補償を限定して保険料を抑えたりすることが可能です。

任意保険は自賠責保険と比べて補償範囲が広く、対人賠償や対物賠償をはじめ、運転者自身への補償、同乗者に対する補償、自分の車に対する補償(車両保険)などもカバーしています。

なお、任意保険に入ったほうが安心なのは、自賠責保険では対物賠償などまではカバーできず、また、交通事故を起こしたときに被害者から請求される金額は、自賠責保険の支払限度額内に収まらない場合も多々あるからです。

■自賠責保険と任意保険の補償範囲の違い

自賠責保険と任意保険の補償範囲の違い

<三井住友海上の場合の任意保険の基本補償例>

  • ・対人賠償保険:被害者の死亡またはケガに対する補償です。
  • ・対物賠償保険:相手の車の破損など、被害者の財産に対する補償です。
  • ・人身傷害保険:運転者自身のケガや同乗者のケガ(契約車に搭乗していた人のケガ)に対する補償です。保険金額の上限内で、実際の損害額が支払われます。
  • ・車両保険:自分の車が傷ついた場合の補償です。

■任意保険の基本補償と、基本補償に付帯する特約(三井住友海上の場合)

任意保険の基本補償と、基本補償に付帯する特約(三井住友海上の場合)

任意保険の特約とは?

任意保険には、基本補償に含まれる特約のほか、必要な補償を選んで契約にプラスすることで、補償をより手厚くするオプションとしての特約があります。基本補償にプラスして契約するものなので、特約のみを契約することはできません。
特約の種類や内容、名称は保険会社によって異なりますが、よく見られるものとしては、「弁護士費用特約」や「他車運転特約」などが挙げられます。

任意保険の特約とは?

任意保険の主な特約(三井住友海上の場合)

三井住友海上の場合、「弁護士費用特約」などは好みに応じて契約にプラスしていただけるほか、基本補償に付帯するものとして、以下にご紹介する「対物超過修理費用特約」以降の特約をそろえています。

弁護士費用特約
人身事故や物損事故の被害にあい、示談交渉や損害賠償請求をするような場合にかかる弁護士費用を補償するのが弁護士費用特約です。自身に過失のない「もらい事故」では、弁護士法で禁じられている非弁行為(弁護士以外の者が、報酬を得る目的で弁護士のみに認められている行為をすること)にあたることから、保険会社が示談交渉を代行することはできないため、自身で弁護士を手配するか、みずから加害側の保険会社と話し合いをしなければいけません。そのため、弁護士費用特約をつけることで、費用を気にせず弁護士に相談・依頼ができるのは大きなメリットといえるでしょう。

対物超過修理費用特約
対物超過修理費用特約は、対物賠償保険を使用する事故で、相手の車に時価額を超える修理費が発生した際、差額を補償します。

入院・後遺障害時における人身傷害諸費用特約
入院時の個室代、後遺障害を追った場合のリハビリ・自宅のバリアフリー化の費用といった、入院時や後遺障害が発生したときの諸費用をまとめて補償するのが入院・後遺障害時における人身傷害諸費用特約です。

車両保険無過失事故特約
車両保険無過失事故特約は、自分に過失がないもらい事故において、相手が無保険、もしくは支払い能力不十分の場合、次年度の等級に影響を与えることなく、自分の車両保険が使える特約です。

全損時諸費用特約
全損時諸費用特約は、事故で車が全損した場合、廃車費用や買い換え費用をカバーできる特約です。

ロードサービス費用特約
衝突・接触などの事故や、故障などで車が走行不能になった場合に、運搬費用保険金や修理後搬送費用保険金などを補償するのがロードサービス費用特約です。

他車運転特約
他車運転特約は、レンタカーや代車を含む、契約車以外を運転しているときに事故を起こした場合でも、自分の保険が使えるようになる特約です。グループで出掛ける機会が多いなど、他人の車を運転する機会が多い方は、ついていると安心です。

臨時代替自動車特約
臨時代替自動車特約は、契約車が整備や修理、点検などで使用できない期間に代車で事故が発生した場合、契約車で加入する対人賠償保険や対物賠償保険、人身傷害保険、車両保険の補償範囲の保険金を受け取れる特約です。

不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約
契約車の欠陥や不正アクセスなどが原因で相手にケガをさせてしまった場合や、相手の車などに損害を与えてしまった場合などで、自身に法律上の損害賠償責任がなかったとき、被害者救済費用保険金が支払われるのが不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約です。

心神喪失等による事故の被害者救済費用特約
心神喪失等による事故の被害者救済費用特約をつけると、契約車の使用により、相手にケガをさせてしまった場合や、相手の車等に損害を与えてしまった場合、誤って線路に立入り電車などを運行不能にしてしまった場合において、契約車の運転者が心神喪失などであったために法律上の損害賠償責任がなかったとき、被害者救済費用保険金が支払われます。

任意保険の等級制度

任意保険では、契約者間の保険料負担の公平性を確保するために、等級制度がとられています。
等級制度とは、契約者を事故履歴に応じて1~20の等級に区分し、等級が上がるとそれに応じて保険料が割引されたり、等級が低いと割増になったりするものです。初めて契約すると6等級からスタートし、1年間無事故、もしくはノーカウント事故(人身傷害保険のみを使った場合など)なら翌年の等級が1等級アップし、事故で保険を使った場合は最大3等級、翌年の等級がダウンします。
また、等級に影響を与える事故で保険を使った場合、下がった等級の数字と同じ年数(事故なしだった人が3等級ダウンすると、「事故なし」の扱いに戻るまで3年かかります)、同じ等級でも事故なしの場合より保険料負担が増す「事故有係数適用期間」というものが適用されます。
事故を起こさず、保険を使う機会が少ない契約者は保険料が安くなり、事故を起こし、保険を使う機会が多い契約者は保険料が高くなるわけです。

自動車保険の等級について詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車保険の等級とは?制度や保険料の決まり方を解説

任意保険に入ると安心な理由

対人事故を起こした場合は自賠責保険により補償されるので、任意保険に入る必要はないようにも思えます。しかし実際は、自賠責保険だけでは十分とは言い難く、やはり任意保険に入っておくのがおすすめです。その理由は、主に2つあります。

実際の事故では、想像以上にお金がかかるから

人身事故を起こして人を死傷させた場合、加害者は被害者に対し、治療費や入院費、通院交通費、仕事を休んだ分の補償など、「与えた損害を回復するための費用」と「慰謝料」を支払わなくてはいけません。その額は、事故の状況や相手の状態によってまちまちですが、賠償金額が1億円を超える例も珍しくなく、中には3億円を超える事例もあります。自賠責保険の補償額では足りなくなることが十分考えられますので、しっかり備えておく必要があるでしょう。

自身のケガや車の破損も保険でカバーされるから

自賠責保険は、対人賠償以外は補償対象にならないので、自分のケガや車の破損、相手の車の破損などの治療費・修理費は補償されません。しかし、事故は対人だけとは限らず、他人の家の塀を壊してしまったり、自損事故でケガをしたりという場合もあります。任意保険であれば、自分のケガや物の破損も補償されます。

必要な補償を選んで任意保険に加入しよう

任意保険の特約とは?

交通事故は、どんなに気をつけていても100%防ぐことはできません。そして、強制加入の自賠責保険だけでは、対人賠償の金額としても、補償の内容としても限りがあるので、任意保険に加入しておくのが安心です。

三井住友海上の自動車保険(任意保険)は、豊富な補償に各種特約をお選びいただけます。また、初めての方におすすめの自動車保険や、ドライブレコーダー付きの自動車保険など、さまざまなタイプを取りそろえています。この機会にぜひ、三井住友海上の自動車保険(任意保険)をご検討ください。

  • この記事の内容は、2022年6月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2022年6月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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