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自動車事故と自動車保険

2023.11.14

3等級ダウン事故と1等級ダウン事故、ノーカウント事故の違いとは?

自動車事故と自動車保険

2023.11.14

3等級ダウン事故と1等級ダウン事故、ノーカウント事故の違いとは?

事故にあって自動車保険を使うと等級がダウンし、翌年度の保険料は高くなります。「3等級ダウン事故」とは、事故などにあって自動車保険を使った場合に、翌年度の等級が3等級ダウンする事故です。3等級ダウン事故は、1等級ダウン事故やノーカウント事故とはどのように異なるのでしょうか。
この記事では、自動車保険の等級制度の仕組みと、どのような事故を起こしたときに等級がどれだけダウンするのか、保険料率はどう変わるのかなどについて解説します。

自動車保険の等級制度とは?

自動車保険の「等級制度」は、契約者の事故歴に応じて、保険料が割引になったり、割増になったりする制度です。

そもそも保険とは、保険加入者が保険料を出し合い、事故などで補償が必要になった方を支える仕組みです。
不平等にならないよう、補償を受けた方は保険料が割高になり、補償を受けていない方は保険料が割安になるよう調整しているのが自動車保険の等級制度なのです。

自動車保険の契約は、保険契約をする車が9台以下の場合はノンフリート契約となります。ノンフリート契約の等級(ノンフリート等級)は、1~20級の20段階になっており、数字が大きくなるほど保険料の割引率が大きくなり、保険料が安くなります。反対に等級が低い1~4等級は、保険料が割増になるのです。
等級は、新規6等級(6S)もしくは新規7等級(7S)からスタートし、1年間、保険を使わないと翌年度に1等級アップします。反対に、事故などにあって1年の途中で保険を使った場合は、事故内容に応じて等級がダウンする可能性があります。

自動車保険の等級制度について詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車保険の等級とは?保険料割増引率の決まり方や引き継ぎ方を解説

等級ダウン事故とノーカウント事故の違い

ロードサービス利用でかかるお金

自動車保険における事故は、「3等級ダウン事故」「1等級ダウン事故」「ノーカウント事故」の3つに分類されます。ここでは、それぞれの違いについて解説します。

3等級ダウン事故

3等級ダウン事故は、事故で対人賠償保険や車両保険などを利用した場合、翌年度の等級が3等級ダウンする事故です。具体的には、次のような事故が挙げられます。

■3等級ダウン事故になる事故の例

3等級ダウン事故になる事故の例

<3等級ダウン事故になる事故の例>

  • ・相手方にケガをさせ、対人賠償保険を利用した人身事故
  • ・追突して相手方の車を壊し、対物賠償保険を利用した物損事故
  • ・車をガードレールにぶつけ、自分の車の修理で車両保険を利用した自損事故
  • ・当て逃げにあって車両保険を利用した物損事故

1等級ダウン事故

1等級ダウン事故は、自動車保険を使うと、翌年度の等級が1等級ダウンする事故です。窓ガラスの破損や盗難などのような偶発的な原因によって車に損害が生じ、車両保険金のみが支払われた事故が該当します。

■1等級ダウン事故になる事故の例

1等級ダウン事故になる事故の例

<1等級ダウン事故になる事故の例>

  • ・火災や爆発
  • ・盗難
  • ・台風や洪水
  • ・落書きやいたずら
  • ・窓ガラスの破損
  • ・飛び石など飛来物との衝突

ノーカウント事故

ノーカウント事故は、自動車保険を使っても、翌年度の等級に影響がない事故を指します。自動車保険を使ったとしても、無事故だったときと同じように、翌年度の等級は1つアップします。
自分がケガをして、人身傷害保険金のみが支払われたり、故障によりロードサービスを頼んだりして、自動車保険の補償を受けるケースが挙げられます。

■ノーカウント事故になる例

ノーカウント事故になる例

<ノーカウント事故になる事故の例>

  • ・自分がケガをして、人身傷害保険金のみ支払われる事故
  • ・弁護士費用保険金のみ支払われる事故
  • ・車両保険無過失事故特約が適用されるもらい事故により車両保険金が支払われた場合

なお、1回の事故で複数の保険金が支払われる場合は、支払われる保険金ごとで事故区分を判断し、組合せによって判断されます。もし、相手にケガをさせて「対人賠償保険」(3等級ダウン事故)を使うと同時に、ご自身や同乗者がケガをして「人身傷害保険」(ノーカウント事故)を使う場合は、3等級ダウン事故扱いになります。

等級と事故有係数適用期間

自動車保険の保険料の割増引率は、1~20等級の区分に加え、直近の事故歴によっても差がつけられています。「無事故」のほうが「事故有」に比べて、割引率が高くなり、保険料が安くなります。

■等級による保険料割増引率(三井住友海上で新規契約の場合)

等級保険料割増引率
6等級(6S)+3%
7等級(7S)-38%
  • 「S」は新規契約を表す

■等級による保険料割増引率の違い(三井住友海上で継続契約の場合)

等級保険料割増引率
無事故事故有
1等級+108%
2等級+63%
3等級+38%
4等級+7%
5等級-2%
6等級(6F)-13%
7等級(7F)-27%-14%
8等級-38%-15%
9等級-44%-18%
10等級-46%-19%
11等級-48%-20%
12等級-50%-22%
13等級-51%-24%
14等級-52%-25%
15等級-53%-28%
16等級-54%-32%
17等級-55%-44%
18等級-56%-46%
19等級-57%-50%
20等級-63%-51%
  • 1~4等級では保険料は割増、5~20等級では保険料は割引になる
  • 「F」は継続契約を表す

事故有の場合に適用される割増引率を「事故有係数」、無事故の場合に適用される割増引率を「無事故係数」といいます。

新しく自動車保険を契約した時点では、無事故係数(「無事故」の割増引率)が適用されます。もし事故を起こすと事故有係数(「事故有」の割増引率)が適用されますが、事故有係数が適用される期間は事故内容によって決まっています。3等級ダウン事故なら事故有係数適用期は3年で、1等級ダウン事故なら1年、ノーカウント事故なら0年です。

事故有係数適用期間がある状態でさらに事故を起こした場合は、最大6年まで加算されます。事故有係数適用期間は0~6年のいずれかになり、そのあいだは「事故有」の割増引率の適用を受けることになります。

事故有係数適用期間の仕組みについて詳しくは以下のページをご覧ください。
事故有係数適用期間とは?事故時の等級の扱いと併せて解説

事故を起こしたら等級と保険料率はどうなる?

実際に事故を起こした場合、翌年度の等級と保険料率はどう変わるのでしょうか。3等級ダウン事故をはじめとした具体例で確認しておきましょう。

3等級ダウン事故の具体例

現在20等級・事故有係数適用期間0年で「無事故」の割増引率が適用されている方が、人身事故を起こして、対人賠償保険と対物賠償保険、車両保険を使ったとします。これは3等級ダウン事故にあたるので、翌年度以降の等級と保険料率は次のように変化します。

■3等級ダウン事故を起こした際の事故有係数適用期間のイメージ

3等級ダウン事故を起こした際の事故有係数適用期間のイメージ

1等級ダウン事故の具体例

現在、20等級・事故有係数適用期間0年で「無事故」の割増引率が適用されている方が、飛び石で破損したフロントガラスの修理に車両保険を使ったとしましょう。飛来物との衝突による損害を車両保険で直すのは、1等級ダウン事故にあたります。

■1等級ダウン事故を起こした際の事故有係数適用期間のイメージ

1等級ダウン事故を起こした際の事故有係数適用期間のイメージ

ノーカウント事故の具体例

現在19等級・事故有係数適用期間0年で「無事故」の割増引率が適用されている方が、道を歩いているときに車にあてられてケガをして、人身傷害保険を使いました。
この人身傷害保険のみの利用はノーカウント事故に該当するので、事故件数としてはカウントされず、この事故によって翌年度の等級ダウンもありません。また、翌年度の事故有係数適用期間にも加算されません。したがって、この場合の翌年度の等級は、無事故のときと同じで1つアップし、20等級になります。

翌年度以降の保険料は保険会社に確認しよう

自動車保険を使うと、翌年度の等級がダウンすると同時に「事故有係数適用期間」が適用され、翌年度以降の保険料が高くなることがあります。対人賠償・対物賠償など金額の大きいものは使うとしても、車の修理費など比較的金額が小さいものに関しては、自己負担することを考えてもいいかもしれません。

  • この記事の内容は、2023年10月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2023年10月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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