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事故有係数適用期間

2023.07.14

事故有係数適用期間とは?事故時の等級の扱いと併せて解説

事故有係数適用期間

2023.07.14

事故有係数適用期間とは?事故時の等級の扱いと併せて解説

任意で加入する自動車保険は、保険を使った事故の有無、事故内容、事故件数等によって等級ごとに保険料が変わります。この等級別料率制度には、「等級」と「事故有係数適用期間(じこありけいすうてきようきかん)」の2つの要素があります。
この記事では、事故有係数適用期間と等級との関係や、事故有係数適用期間の上限・下限のほか、事故にあった場合の等級の変動や事故有係数適用期間について解説します。

自動車保険の等級とは?

事故有係数適用期間を理解するには、等級の仕組みを知っておくことが不可欠です。
等級とは、自動車保険を使った事故の有無、事故内容、事故件数等に応じて設定される、保険料の割引率を決めるための区分のこと。個人が加入する自動車保険は、基本的に「ノンフリート契約」というもので、契約ごとに1~20等級で区分されています(ノンフリート等級)。数字が20に近いほど保険料の割引率は大きくなり、1に近いほど割増になる仕組みです。

はじめて自動車保険を契約した時点では、新規6等級(6S)が適用されます。その後、自動車保険を使わずに1年が経過するごとに、1等級ずつアップします。事故にあって保険を使った場合は、事故件数にカウントしないノーカウント事故でない限り、翌年に1等級または3等級ダウンします。

等級について詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車保険の等級とは?制度や保険料の決まり方を解説

事故有係数適用期間の仕組み

事故有係数適用期間とは、「事故有」の割増引率を適用する期間のことです。

事故にあって自動車保険を使った場合、翌年の等級が下がります。また、同じ等級でも「事故有」の方と「無事故」の方では保険料の割増引率が異なります。事故有の方のほうが割引率は小さくなり、保険料が高くなります。

事故有係数適用期間は0~6年で、自動車保険証券で確認可能です。自動車保険証券の割引・割増等のノンフリート等級の部分に「事故有係数適用期間:◯年」と記載されています。

自動車保険証券

任意保険証券の見方について詳しくは以下のページをご覧ください。
任意保険証券とは?必要な場面や保管方法、記載項目を解説

事故有係数適用期間の上限・下限

事故有係数適用期間の上限は「6年」で、下限は「0年」です。はじめて自動車保険に契約したときは、事故有係数適用期間は「0年」となります。事故を起こして自動車保険を使用すると、事故に応じて1年または3年が加算されます。

なお、事故から1年が経過すると、前年分の事故有係数適用期間から1年が引かれます。ただし、マイナスにはなりません。

事故有係数適用期間が「0年」のときは、『無事故』の割増引率が適用されます。「1~6年」のときは、『事故有』の割増引率が適用されます。

例えば、現在18等級で、事故有係数適用期間0年のドライバーなら、割引率は56%です。
この方に1年間事故がなかったときは1等級アップし、翌年は「19等級、事故有係数適用期間0年」にスライドして、割引率も57%にアップします。

一方、18等級で事故有係数適用期間0年のドライバーが「1等級ダウン、事故有係数適用期間1年加算」の交通事故を起こしたときは、翌年は「17等級、事故有係数適用期間1年」となり、割引率は44%にダウンします。
そこから1年間無事故であれば「1等級アップ、事故有係数適用期間-1年」となるため、翌年は「18等級、事故有係数適用期間0年」となり、割引率は56%に戻ります。

事故を起こしたら等級・事故有係数適用期間はどうなる?

事故には、1等級ダウンし、事故有係数適用期間が1年間加算される「1等級ダウン事故」と、3等級ダウンし、事故有係数適用期間が3年間加算される「3等級ダウン事故」があります。
ここでは、それぞれの事故にあった場合の事故有係数適用期間について解説します。

1等級ダウン事故の場合

1等級ダウン事故となるのは、以下のような理由で車両保険などを利用したケースです。

<1等級ダウン事故の例>

  • ・自動車盗難
  • ・台風、竜巻、高潮、洪水
  • ・いたずらや落書き、飛び石などによるガラスの破損
  • ・飛来物との衝突
  • ・火災・爆発

現在「20等級、事故有係数適用期間0年」のドライバーは、割引率は63%です。
この状態で上記のような1等級ダウン事故にあって自動車保険を使ったとき、翌年は「19等級、事故有係数適用期間1年」となり、割引率は50%になります。そこから1年間無事故であれば、翌年には「20等級、事故有係数適用期間0年」に戻ります。

■1等級ダウン事故にあったときの例

1等級ダウン事故にあったときの例

3等級ダウン事故の場合

3等級ダウン事故となるのは、以下のような場合です。

<3等級ダウン事故の例>

  • ・人身事故を起こして対人賠償保険を使った
  • ・物損事故を起こして対物賠償保険を使った
  • ・当て逃げされて車両保険を使った
  • ・自損事故を起こして車両保険を使った

仮に「20等級、事故有係数適用期間0年」のドライバーが、3等級ダウン事故を起こしたらどうなるでしょうか。
翌年は「3等級ダウン、事故有係数適用期間3年加算」により、「17等級、事故有係数適用期間3年」、割引率は44%になります。そこから無事故を続ければ、2年目は「18等級、事故有係数適用期間2年」で割引率46%、3年目は「19等級、事故有係数適用期間1年」で割引率50%になり、事故から4年目で「20等級、事故有係数適用期間0年」の割引率63%に戻ります。

■3等級ダウン事故を起こしたときの例

3等級ダウン事故を起こしたときの例

重ねて事故を起こした場合

「16等級、事故有係数適用期間0年」のドライバーが、3等級ダウン事故1件を起こし、その翌年に1等級ダウン事故1件を起こしたときは、どうなるのでしょう。

■3等級ダウン事故と1等級ダウン事故を2年連続で起こしたときの例

3等級ダウン事故と1等級ダウン事故を2年連続で起こしたときの例

3等級ダウン事故により、事故から1年後は「13等級、事故有係数適用期間3年」として、割引率は24%になります。
3等級ダウン事故を起こした翌年に1等級ダウン事故を起こすと、その翌年の等級は「12等級」です。1年経過するごとに「前年の事故有係数適用期間(この場合は1年)」から「1年」を引くものの、1等級ダウン事故1件につき「1年」が加算されるので、2年後も「事故有係数適用期間3年」となります。割引率は25%です。
以後、2回目の事故から4年間、事故を起こさずにいられれば、5年後には「16等級、事故有係数適用期間0年」に戻ります。

自動車保険の解約や保険会社の変更で、等級や事故有係数適用期間はリセットされる?

自動車保険の等級や事故有係数適用期間をリセットすることは可能なのでしょうか。あるいは、保険会社を変更したら、リセットされてしまうのでしょうか。
続いては、等級や事故有係数適用期間に関する注意点について解説します。

等級・事故有係数適用期間に関する注意点

等級や事故有係数適用期間は、基本的には保険を解約したり、保険会社を変えたりしても、リセットされずにそのまま引き継がれます。
ただし、割引率の高い7~20等級の自動車保険を解約したり、保険会社の変更をしたりする際、次の保険開始日が前契約の満期日から8日以上空いてしまうと等級がリセットされてしまい、継続6等級(6F)からスタートすることになるデメリットが生じます。保険会社を変更する際は注意が必要です。
ちなみに、一時的に車を手放すものの、しばらく等級を保存したい人は「中断制度」を利用すれば、最大10年間等級を保存することができます。

必要な補償を得られる三井住友海上の自動車保険

自動車保険の保険料は、「等級」と「事故有係数適用期間」の2つの要素の影響を受けます。
注意したいのは、事故有係数適用期間の有無によって、同じ等級でも適用される割引率が異なる場合があることです。
事故にあって保険金を受け取ると、等級が下がるのに加え、割引率が低い事故有係数の適用対象となり、保険料が高くなります。

三井住友海上の自動車保険は、対人賠償、対物賠償をはじめとする基本的な補償に、豊富な特約の中から必要なものだけを組み合わせることが可能。必要な補償だけを選ぶことで保険料を抑えられますし、ゴールド免許ドライバーには保険料の割引もあります。
自分にぴったりの保険に加入できる、三井住友海上の自動車保険をぜひご利用ください。

※当記事で示している事例は2023年4月始期契約の場合です。

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