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ひょうによって損害を受けた車

2024.02.09

ひょう(雹)で車が傷ついたら自動車保険は使える?等級の変化も解説

ひょうによって損害を受けた車

2024.02.09

ひょう(雹)で車が傷ついたら自動車保険は使える?等級の変化も解説

春から秋にかけて、各地でひょう(雹)により車や建物、農作物などが被害を受ける事態が発生しています。ひょうによる車の損害には、どう備えたらいいのでしょうか。
この記事では、ひょうによる損害は自動車保険でどのように扱われるのか、自動車保険の等級の上下のほか、ひょう害から車を守る方法について解説します。

ひょう(雹)とは積乱雲から降る直径5mm以上の氷の塊のこと

地上に落ちたひょう

ひょう(雹)とは、夏に多く発生する「積乱雲」から、地上に降ってくる直径5mm以上の氷の塊のこと。積乱雲の中で、氷の粒に周りの水や氷がついて大きくなり、直径5mm以上の大きさを保ったまま地上に落ちたものが、ひょうと呼ばれています。なお、直径5mm未満の氷の粒は、「あられ(霰)」と呼ばれるのが一般的です。

春先から秋頃までのあいだ、上空に強い寒気が流れ込むと、大気の状態が不安定になり、ひょうが降ることがあります。ひょうは、大きい塊ほど落下速度が速くなり、直径5mmで秒速10m、2cmで秒速16m、5cmでは秒速33m(時速約115~120km)です。

ひょうが降ると、車のボディが凹んだり、フロントガラスが割れたりするほか、農作物が傷ついたり、人がケガをしたりといった被害が生じる場合があります。

ひょうで車に傷がついたら自動車保険は使える?

ひょうによってボディが凹んだ車

ひょうが車に当たると、ボディが傷ついたり凹んだりするほか、フロントガラスやリアガラスが割れたりすることがあります。自動車保険の車両保険に加入していれば、損害は車両保険によって補償されます。
車両保険には「一般型」と、保険料が安くなる代わりに限定的な補償となる「エコノミー型」の2種類がありますが、ひょうによる損害は、いずれのタイプでも補償対象です。

車両保険は、自己負担分として免責金額を設定することが可能です。免責金額は、支払保険金の計算にあたって損害の額から差し引く金額で、自己負担となる金額をいいます。
例えば、免責金額を10万円に設定して契約し、ひょうによる損害で車の修理費が50万円かかったとします。その場合、50万円のうち10万円は保険契約者の自己負担で、残りの40万円が保険金として支払われる仕組みです。

■車両保険における自己負担額(免責金額)

車両保険における自己負担額(免責金額)

車両保険の免責について詳しくは以下のページをご覧ください。
車両保険の免責金額はいくらにする?自己負担額がないケースも解説

ひょうによる損害が大きい場合

ひょうによる損害が甚大で、車の修理代が車両保険の支払保険金額を上回る場合は、「全損」扱いとなります。この場合には、免責金額を引かれることなく、支払保険金が支払われる仕組みです。

ひょうによる損害で車両保険を使う際の注意点

ひょうによる損害で車両保険を使う場合に注意したいのは、自動車保険を利用すると翌年度の等級が下がることです。具体的には、「事故有係数」の適用期間が1年加算され、支払う保険料の金額が上がります。

自動車保険の保険料は、1~20級に区分された「ノンフリート等級」と「事故有係数」の適用があるかどうかによって、割増引率が決まります。ノンフリート等級は数字が20に近いほど保険料の割引率は大きくなり、1に近いほど割増になる仕組みです。また、事故有のほうが割引率は小さくなり、保険料が高くなります。

■等級および事故有係数による自動車保険料の割増引率

事故有係数の適用なし事故有係数の適用あり
1等級+108%
2等級+63%
3等級+38%
4等級+7%
5等級-2%
6等級(F)-13%
7等級(F)-27%-14%
8等級-38%-15%
9等級-44%-18%
10等級-46%-19%
11等級-48%-20%
12等級-50%-22%
13等級-51%-24%
14等級-52%-25%
15等級-53%-28%
16等級-54%-32%
17等級-55%-44%
18等級-56%-46%
19等級-57%-50%
20等級-63%-51%
  • Fは継続契約の場合です。新規(S)の割引率は異なりますので、ご注意ください。
  • 1~4等級では保険料は割増、5~20等級では保険料は割引になります。
  • 2023年1月1日以降の始期契約に適用される割増引率です。

ひょうによる損害は「飛来中または落下中の他物との衝突」が原因の事故にあたり、1等級ダウン事故として扱われます。
例えば、現在の等級が20等級で、事故有係数が「無事故」だった場合、車両保険を使うと、保険料の割引率は以下のようになります。

■ひょうによる損害(1等級ダウン事故)にあったときの等級の変化

ひょうによる損害(1等級ダウン事故)にあったときの等級の変化
  • 翌年中に保険を使わなかった場合です。

なお、火山の噴火や地震などによる飛来物による損害は、車両保険では基本的に補償されないので注意してください。

ひょうによる損害から車を守る方法

屋根のある駐車場

車両保険で補償されるとしても、できる限り、ひょうによる損害にあわないほうがいいのは明らかです。では、ひょうから車を守るには、どのようにしたらいいのでしょうか。
ここでは、ひょうによる損害から車を守る方法について解説します。

屋根のある駐車場などに避難する

運転中にひょうやあられが降ってきたら、できる限り早く屋根のある駐車場などに避難し、ひょうを避けるようにしてください。天気予報で「大気の状態が不安定」や「竜巻などの激しい突風」という言葉が使われたり、雷注意報が発令されたりしていると、天気の急変によりひょうが降る可能性があります。場合によっては外出を控えることも検討しましょう。

毛布などで車を保護する

屋根のない自宅の駐車場に駐車しているときにひょうが降ってきた場合は、厚手の毛布や布団などで車のボディやフロントガラスを覆うと、損害を最小限に抑えることができます。また、ひょうのサイズが大きいときや、勢いが激しいときには、屋根を突き破る可能性があります。屋根がある場合にも状況を見て対応しましょう。降ひょう状態を見て、車に被害が起こりそうだと判断したら、ひょうが自分の体に当たらないように注意しながら、毛布などで保護してください。

走行時はひょうによる冠水に注意する

ひょうが、激しい雨や雷を伴って降っているような状況では、道路の冠水にも注意が必要です。ひょうが地面に溜まり、道路の排水口などに詰まってしまうことで冠水につながる可能性もあるからです。冠水の危険のある低い土地を通る道路の利用は避けるようにしましょう。

身の安全確保を最優先にする

最も優先すべきは、身の安全を守ることです。運転中に降ひょうにあい、視界不良で運転を続けられる状態ではない場合や、近くに屋根がある駐車施設がない場合は、無理に運転を続けないようにしましょう。冠水のおそれがない場所で車を道路の左端に寄せて停車し、ハザードランプを点灯させて待機します。

その際、雷が発生する可能性があるときには、樹木の近くに停車することは避けたほうが良いでしょう。車に乗っているときに落雷を受けても、基本的に搭乗者には危険はありませんが、タイヤ部分から火花が発生することがあります。

また、降ひょう中に車外に出るのは危険です。降ひょうは30分程度で収まることが多いため、ひょうが落ち着いて、安全が確認できるまでは車内で待機してください。落雷のおそれもあるため、積乱雲が通り過ぎるまでは安全な場所にとどまったほうがいいでしょう。

三井住友海上の車両保険でひょう害に備えよう

ひょうはいつ、どこに降るか予測することは難しいものです。注意していても、突然のひょうに見舞われる可能性があります。もし、車に大きな損害が出た場合、修理代負担を抱えることになってしまうので、万が一に備えて車両保険に加入しておくと安心です。

三井住友海上の車両保険は、「一般補償」と補償範囲が限定的な「10補償限定」特約の2種類から選択が可能です。いずれも、ひょうによる損害は補償される上、盗難や当て逃げ、台風・竜巻・洪水・高潮などによる損害にも備えることができます。
安心・安全に車を利用するために、ぜひ三井住友海上をご利用ください。

  • この記事の内容は、2023年12月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2023年12月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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