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並べられた三菱自動車のクリーンディーゼル車

2023.11.14

クリーンディーゼル車の税金はどのくらいお得?優遇措置は2024年より厳格化

並べられた三菱自動車のクリーンディーゼル車

2023.11.14

クリーンディーゼル車の税金はどのくらいお得?優遇措置は2024年より厳格化

車の購入や所有においてかかる税金には、購入時にかかる「自動車税(環境性能割)」と「消費税」のほか、購入時と車検ごとにかかる「自動車重量税」、年に1度かかる「自動車税(種別割)」の4つがあります。消費税以外の税金については、定められた環境性能を満たす車の場合、税制優遇措置を受けられます。クリーンディーゼル車もそのひとつです。
ただし、クリーンディーゼル車に対する自動車税や自動車重量税の税制優遇措置は、今後変更となる予定です。

この記事では、クリーンディーゼル車に対する自動車税(環境性能割)や自動車重量税(エコカー減税)などの優遇措置の適用期間と内容のほか、クリーンディーゼル車の購入メリットなどについて解説します。

環境性能が高いクリーンディーゼル車

クリーンディーゼル車(CDV:Clean Diesel Vehicle)とは、従来のディーゼル車に比べて排出ガスに含まれている窒素酸化物(NOx)などを低減した高い環境性能を持つディーゼル車のことです。
2022年のクリーンディーゼル車の国内合計出荷台数は、全乗用車の約6%を占めています。

クリーンディーゼル車にかかる税金

カーディーラーの店頭で展示されているマツダのクリーンディーゼル車

クリーンディーゼル車にかかる主な税金には、自動車税(環境性能割)と自動車税(種別割)のほか、自動車重量税があります。ここでは、これらの税金の特徴について解説します。

自動車税(環境性能割)

自動車税(環境性能割)は、車を購入したタイミングで納める税金です。環境性能割の税率は、取得価額の0~3%で、車の環境性能に応じて設定されています。

自動車税(種別割)

自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点での車検証に記載されている方に課せられ、車の車種や用途、排気量に応じて税額が決まる仕組みです。毎年5月上旬~中旬頃に納付書が届き、原則として5月末日までに納付します。

自動車重量税

自動車重量税は、車の重量に応じて課せられる税金です。新車購入時と初回車検以降の継続検査ごとに、車検証の有効期間分をまとめて納めます。

クリーンディーゼル車の税制優遇措置

クリーンディーゼル車は、2023年7月時点でエコカー向けの税制優遇措置の対象です。税金ごとの優遇措置は、以下のようになっています。

■クリーンディーゼル車の税制優遇措置(2023年12月31日までに新車新規登録の場合)

税金の種類2030年度燃費基準達成車(※)の優遇措置
自動車税(環境性能割)・60%以上達成車は非課税
自動車税(種別割)
  • ・90%達成車は概ね75%軽減
  • ・70%達成車は概ね50%軽減
自動車重量税
  • ・新車登録時の自動車重量税を免税
  • ・120%達成車は初回継続検査時も免税
  • 軽減対象は、2020年度燃費基準達成車に限る
  • 自動車税(種別割)の対象は2009年排出ガス規制適合または2018年排ガス適合車

2023年12月末までに新規新車登録をしたクリーンディーゼル車は、自動車税(環境性能割)については2020年度燃費基準達成車の場合、非課税になります。

なお、クリーンディーゼル車は、自動車重量税の税制優遇制度である「エコカー減税」の対象でもあります。
2023年12月31日までに新規新車登録をした分については、2020年度燃費基準達成車であり、2030年度燃費基準120%未満達成車であれば、購入時の自動車重量税は免税になります。2030年度燃費基準120%達成車であれば、初回車検(初回の継続検査)時も免税対象です。

クリーンディーゼル車の2024年以降の税制優遇措置

クリーンディーゼル車の税制優遇措置は、2024年1月1日から内容が変わることが決まっています。ここでは、2024年以降の各種税金の税制優遇措置について解説します。

自動車税(環境性能割)

2009年排出ガス規制適合または2018年排出ガス規制適合のクリーンディーゼル車の自動車税(環境性能割)の税率については、2024年1月1日以降は燃費基準達成率に応じて、次のように変わります。

■クリーンディーゼル車の環境性能割の税率(2024年1月1日から2025年3月31日までに取得した場合)

2030年度燃費基準(※)税率
85%達成非課税
80%達成1%
70%達成2%
上記以外3%
  • 軽減対象は、2020年度燃費基準達成車に限る
  • ハイブリッド車を含む

環境性能割について詳しくは、以下のページをご覧ください。
環境性能割とは?自動車取得税との違いと税率、計算方法について解説

自動車重量税(エコカー減税)

2024年1月1日以降にクリーンディーゼル車の新規新車登録をした場合は、ガソリン車と同じく、2030年度燃費基準をどれぐらい達成しているのかに応じて、免税あるいは軽減されます。具体的には以下のとおりです。

■クリーンディーゼル車の自動車重量税の税率(2024年1月1日~2025年4月30日に取得した場合)

2030年度燃費基準(※)税率
120%達成免税
90%達成免税
80%達成50%軽減
70%達成25%軽減
  • 軽減対象は、2020年度燃費基準達成車に限る
  • 2018年排出ガス規制適合の自家用乗用車の場合
  • ハイブリッド車を含む

クリーンディーゼル車を購入するメリット

走行するトヨタのクリーンディーゼル車

現在は、ハイブリッド車をはじめ、電気自動車といったエコカーの選択肢が増えています。その中で、クリーンディーゼル車を購入するメリットについて解説します。

ガソリンより安い軽油で走れる

クリーンディーゼル車の燃料は軽油です。軽油はガソリンに比べて、リットルあたりの価格が安いのが特徴です。ガソリン車に比べて、燃料代の総額を安く抑えることができます。

燃費が良くCO2排出量も少ない

ディーゼル車は、ガソリン車よりもエネルギー効率が良く、燃費性能が良いとされています。走行時も軽油の精製時も、ガソリンに比べてCO2排出量が少ないのも特徴です。また、クリーンディーゼル車は従来のディーゼル車と比較して、排出ガスに含まれている窒素酸化物(NOx)などを一層低減しており、環境性能がより高くなっています。

パワフルな走りを楽しめる

クリーンディーゼル車は、エンジンの熱効率の良さによってガソリンエンジンよりも低い回転数で最大トルクを発揮し、加速性能も優れています。なので、高速道路でもアクセルを強く踏み込む必要がなく、高い速度を維持して走り続けることが可能です。

2023年中に購入すれば税制優遇措置が受けられる

クリーンディーゼル車は、2023年12月31日までに新規新車登録を済ませると、自動車重量税の免税対象(エコカー減税)と自動車税(環境性能割)の非課税対象となるメリットがあります。
2024年1月以降は、税制優遇措置を受けられる燃費性能の基準が引き上げられるので、2023年中に新規新車登録が間に合うように購入するのがおすすめです。

エコカーは自動車保険も割引対象になる

クリーンディーゼル車で現行の税制優遇措置を受けるには、2023年12月31日までに新規新車登録を行う必要があります。クリーンディーゼル車の購入を考えている場合は、早めに購入するのがおすすめです。
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  • この記事の内容は、2023年10月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2023年10月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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■監修:田中卓也(田中卓也税理士事務所)

田中卓也

税理士・CFP®。中央大学商学部で学んだ後、東京都内の税理士事務所での勤務を経て、田中卓也税理士事務所を開業。記帳代行・税務相談・税務申告をはじめ、事業計画の作成やサポート等の経営相談、キャッシュフロー表の立て方、資金繰りの管理、保険の見直し、相続・事業承継対策など、経営者や個人事業主のサポートを幅広く行う。ほか、一生活者目線での講師・執筆活動や講演活動も。

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