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雪道での運転

2022.12.22

雪道での運転、事前準備やポイントは?トラブル時の対応方法も解説

雪道での運転

2022.12.22

雪道での運転、事前準備やポイントは?トラブル時の対応方法も解説

雪道は予想以上に滑りやすく、普段と同じ装備・感覚で運転していると思わぬ事故につながりかねません。
ここでは、雪道の運転に慣れていない方向けに、雪道の危険や雪道を運転する前に準備しておくべきことをはじめ、雪道を運転する際のポイントや、トラブルが起きた場合の対処法などを解説します。
普段は雪が降らない地域でも、急に冷え込んで大雪になることもありますので、一通り確認しておきましょう。

雪道にはどんな危険がある?

雪道は、滑りやすい、視界が悪いなど、乾いた道路に比べて不利な条件がそろっています。まずは、雪道にどんな危険があるのかをご紹介します。

ホワイトアウト

ホワイトアウト

ホワイトアウトは、雪によって視界が覆われてしまった状態です。吹雪や大雪のときのほか、-2℃未満の低温下で強風が吹いているときに起こりやすいものですが、風が弱く気温が高くても、雪片が大きな雪(ボタン雪)がたくさん降ることで起こる場合もあります。一瞬で視界が真っ白に埋め尽くされ、数十cm先さえ見えなくなることもあるため、そのまま運転を続けるのは大変危険です。

アイスバーン

アイスバーン

アイスバーンは、路面上で水分が凍結したもので、この上は非常にタイヤが滑りやすくなっています。
また、道路に積もった雪が一度溶けた後再び凍結したり、雨が降った後に激しい冷え込みによって路面が凍結したりして、薄い氷で道路が覆われた状態になったものを「ブラックアイスバーン」といいます。非常に滑りやすい上、一見すると濡れたアスファルトの路面のように見えるので、凍結に気がつきにくいのが特徴です。

ハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象

雪が溶けかかり、シャーベット状になっている濡れた道路を高速で走行すると、タイヤと路面のあいだに水の膜ができることで車が浮いた状態になることがあります。すると、ハンドルやブレーキがきかなくなる、「ハイドロプレーニング現象」が起こる場合があるのです。

新雪

新雪

新雪が積もった道にも注意が必要です。雪が積もったばかりの道路は歩道と車道の境界線が見えづらいので、道の端に寄りすぎてしまうと、歩道に乗り上げたり、タイヤが溝にはまったりする可能性があります。

圧雪

圧雪

道路に積もった雪の上を何台もの車が通過するうちに雪がタイヤで踏み固められ(圧雪)、硬く圧縮された状態となった路面の走行も危険を伴います。特に交通量の多い場所や、交差点の手前などのブレーキを多用する場所では、鏡のように磨き上げられ、非常に滑りやすい「鏡面圧雪(ミラーバーン)」になりやすいです。

わだちのできた道路

わだちのできた道路

わだちとは、何台もの車が通ることでつく、タイヤの通った跡を指します。わだちがあると路面に段差ができ、運転が安定しづらいため、平時のような走行ができません。真冬の深夜などは、タイヤの跡がついた状態で雪が凍結し、凍ったわだちができやすいです。

スタック

スタック

スタックとは、雪道やぬかるみにタイヤがはまり、前にも後ろにも動かずに立ち往生してしまう現象です。タイヤが路面とうまく噛み合っていないので、アクセルを踏んでも空回りしてしまいます。
スタックしてしまった場合は、まずタイヤの前後の雪を取り除き、車をゆっくりと前後に動かすか足で踏むかしてタイヤ周辺の雪を固め、タイヤが雪をつかみやすい状態を作った上でゆっくりと発進します。その際、タオルや運転席のマットをタイヤの下に敷くのも効果的です。
それでも抜け出せない場合は、ほかの車に牽引してもらうといった措置を検討しましょう。

車の凍結

車の凍結

冷え込んだ冬の朝に車に乗ろうとすると、フロントガラスが凍結している場合があります。カーカバーなどをかけて凍結を防止する、エンジンをかけてデフロスター(温風を出す、車についた装置のこと)で溶かすといった方法で対処できます。

軽油の凍結

ディーゼルエンジン車では、寒さによって燃料である軽油が凍結し、最悪の場合エンジンがかからなくなってしまうことがあります。冬場の暖かい地域から寒い地域への旅行、スキー旅行などで発生することが多いので、寒い地域へ行く場合は、軽油の中でも凍結しづらい種類を選びましょう。

雪道を運転するときの事前準備

雪道を安全に運転するには、事前準備が欠かせません。特に、次の準備を整えておくといいでしょう。

■雪道を運転するときの事前準備

雪道を運転するときの事前準備

ガソリンは満タンにしておく

雪道では事故や通行止めなどが発生しやすく、目的地に着くまでに想定よりはるかに時間がかかる場合もあります。途中でガス欠になるとエアコンもつけられないので、ガソリンは満タンにしてから出発しましょう。

不測の事態に備えブースターケーブルや防寒具を用意しておく

急な気温の変化によるトラブルや渋滞の発生に備えて、バッテリー上がりの際にほかの車とつなぐことでバッテリーを復活させられるブースターケーブルや牽引ロープ、防寒具、毛布などを用意しておくのがおすすめです。

スタッドレスタイヤやチェーンを装着する

スタッドレスタイヤやチェーンを装着する

スリップやスタックを防ぐために、必ずスタッドレスタイヤやタイヤチェーンを装着します。
ポイントは、必ず四輪すべてに装着することと、スタッドレスタイヤが劣化していないかチェックすることです。スタッドレスタイヤの使用期間は3~4年が目安ですが、使用状況によっても異なるので、装着前に必ず溝が十分残っているか(法律上の寿命は残り溝の深さ1.6mmまで。タイヤの変え時は、タイヤの側面にある三角マークから、橋がかかったように1本の線でつながる「スリップサイン」でわかります。ただし、新品時から50%の摩耗で十分な性能を発揮できなくなるともいわれています)も確認しましょう。

スリップサインについて詳しくは以下のページをご覧ください。
タイヤがパンクしたときの対応は?原因や注意点もチェック

寒冷地用のウォッシャー液に入れ換える

ウォッシャー液とは、ウインドウに吹き付けて汚れを落とすための液体で、エンジンルーム内のタンクに充填されています。降雪時は視界確保のためにウォッシャー液を使う機会が多いので、凍結しない寒冷地用のウォッシャー液に交換しておくと安心です。

除雪してから運転する

屋根に雪が積もった状態のまま運転すると、ブレーキをかけた際に雪が滑り落ちて自身や後続車の視界を奪うおそれがあるので、運転の前に必ず除雪します。

雪道を運転するときのポイント

雪道は見通しが悪く滑りやすいので、そのような状況に配慮した運転が求められます。心掛けたいのは以下のような点です。

ゆっくり発進する

急発進するとスリップしやすいので、ゆっくり発進します。

急なハンドル操作や車線変更などをしない

急なハンドル操作や車線変更もスリップにつながることがあるので避けましょう。

エンジンブレーキの使い方を工夫する

雪道で安全に停車するためには、コツがあります。エンジンブレーキを使用して速度を落としてから、フットブレーキを優しく踏んでください。

日陰や交差点、橋の上、トンネル出口はアイスバーンに特に注意する

日陰や交差点、橋の上、トンネル出口はアイスバーンに特に注意する

日陰や交差点、橋の上、トンネルの出口は、特にアイスバーンが発生しやすい場所です。これらの場所へは、十分に速度を落として進入しましょう。

ヘッドライトを「ロービーム」にする

吹雪やホワイトアウトで視界が悪いときは、ハイビームよりロービームのほうが見えやすくなります。

フロントのフォグランプ・バックのリアフォグランプを活用する

吹雪やホワイトアウトで視界が悪いときは、後続車の追突などを防ぐため、フロントのフォグランプ・バックのリアフォグランプを点灯させ、自分の位置を周囲へ知らせます。走行時に前が見えやすくなる効果もあります。

車間距離を広めにとる

雪道は路面が滑りやすく、通常よりブレーキがきき始めてから停車するまでの距離が長くなる傾向があるので、車間距離は広めにとります。

近くのものを目印に運転する

吹雪やホワイトアウトで視界が悪いときは、現在地を見失わないために、近くのものを目印に運転します。

事前に安全な場所でブレーキのききを確かめる

目的地へ出発する前に、まずは人や車の少ない安全な場所で、雪道でのアクセルやブレーキのきき具合を確かめておくと安心です。

目的地到着までの時間を長めに見積もる

事故や通行止めなどが発生することも考えて、目的地到着までの時間を長めに見積もっておけば、余裕を持った運転ができます。

雪道でスリップしてしまったら、どうすればいい?

もし雪道でスリップしてしまったら、大切なのはパニックにならないことです。タイヤのグリップ力は少しずつ戻ってくることが多いので、焦ってアクセルや急ブレーキを踏み込んだり、急ハンドルを切ったりせず、そのまま車を走らせます。
大きくスリップして車がスピンしそうな場合は、ゆっくりと旋回している方向とは反対方向にハンドルを切り、スリップが収まってきたら徐々に戻していきましょう。

雪道でのトラブルで立ち往生してしまったときの対応の流れ

雪道を走行中にトラブルが起きて立ち往生してしまった場合は、ロードサービスに救助を依頼し、救助が来るまで車の中で待機するのが基本です。ただし、状況によってはロードサービスの到着までに時間がかかったり、中には自動車保険に付帯するロードサービスの対象外となったりするケースもあります(その場合は、JAFなどへの依頼も検討します)。
雪道でトラブルにあったら、具体的には、次のような流れで対応を行ってください。

1. ハザードランプを点灯して停車する

ハザードランプを点灯して停車する

交通の妨げになるのを避けるために、車はハザードランプをつけて道の端に寄せてとめます。ホワイトアウトの場合は、フォグランプ・リアフォグランプを点灯させ、周囲に自車の存在を伝えます。

2. マフラー周辺を定期的に除雪して排ガスを逃がす

マフラー周辺を定期的に除雪して排ガスを逃がす

エンジンをかけたまま車内で待機する際、マフラーの排気口が雪でふさがれると、排ガスが車内に充満して一酸化中毒を起こす危険があります。そのため、車内で救助を待つあいだは、こまめに排気口の周りを除雪することが欠かせません。
雪が激しい場合は、短時間で排気口が埋まることもあるので、エンジンを止めて待つのがおすすめです。その場合は暖房も使えなくなるので、毛布や防寒着をあらかじめ車に積んでおくと安心です。

3. 定期的に換気する

待機中は、車内の空気を入れ換えるために、定期的に換気するようにしましょう。

ロードサービスの充実した自動車保険に加入しよう

雪道は、通常の道路に比べて見通しが悪く、滑りやすいので事故が起こりやすい場所です。路面が凍る、視界が悪くなる、軽油が凍るなど、さまざまなトラブルに見舞われる可能性があります。安全に走行するためには、スタッドレスタイヤの装着をはじめとする装備をしっかりと整えた上で、急なハンドル操作は行わない、車間距離は広めにとるなど、雪道の特性に配慮した運転を心掛けてください。また、中には自動車保険のロードサービスで対象外となるトラブルもありますから、やむをえない場合を除き、雪道をできるだけ運転しないというのも身を守るひとつの方法といえます。

なお、準備を整えた上で注意しながら雪道を走行しても、事故やトラブルで救援が必要になる可能性はゼロではありません。万が一に備えて、ロードサービスが充実した保険に入っておくことも検討しましょう。

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