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バッテリー上がり

2022.07.28

バッテリー上がりが起きたら?原因や自分で復旧する方法を解説

バッテリー上がり

2022.07.28

バッテリー上がりが起きたら?原因や自分で復旧する方法を解説

車を利用すると、見舞われる可能性のあるトラブルのひとつがバッテリー上がり。これは、電力の使用量がバッテリーの蓄電量を上回り、車のエンジンがかからない状態のことを指します。
ここでは、バッテリー上がりが起きる原因と、バッテリーの状態の確認方法をご紹介します。また、バッテリー上がりの具体的な対処法や、ロードサービスを頼んだ場合の目安金額のほか、バッテリー上がりを起こさないためのポイントなどについても見ていきましょう。

車のバッテリーの役割は?

車に積まれているバッテリーは、何度も充電・放電ができる電池のこと。その役割は、エンジンを回すモーターをはじめとする、各装置に電力を供給することです。
具体的には、次のような場面でバッテリーの電力が使われています。

<バッテリーの電力を使う主なシーン>

  • ・エンジンをかける
  • ・ヘッドライトをつける
  • ・ワイパーを動かす
  • ・パワーウインドーを作動する
  • ・ナビゲーションシステムを使う
  • ・オーディオを使う
  • ・エアコンを使う

車のバッテリーが上がる原因

バッテリー上がりとは、使われる電力の量がバッテリーに蓄えられえた電力の量を上回り、電力の供給ができなくなってしまった状態のことです。バッテリーに蓄えられた電力は、電力を必要とする装置(電装品)を使うことで減っていきます。蓄えられた電力を使い果たしてしまうと、バッテリー上がりになってしまうわけです。

本来なら、車は走行中にエンジンの回転を利用して自動的に発電し、バッテリーの充電を行うため、基本的には走行中にバッテリーが上がることはありません。一方、発電・充電がされないエンジン停止中に電装品を使うと、バッテリーに蓄えられた電力が減っていくので、バッテリー上がりにつながる可能性があります。

バッテリーが上がる原因には次のようなものがあり、複数の原因が重なっていることも多いので、注意しましょう。

<バッテリー上がりの主な原因>

  • ・エアコンの使いすぎ
  • ・半ドアによるルームランプのつけっぱなし
  • ・夜間走行後のヘッドライトの消し忘れ
  • ・エンジンの切り忘れによる待機電力の消費
  • ・バッテリーを利用してのスマートフォンの充電
  • ・自然放電による蓄積電力の減少(長期間車に乗っていなかった場合など)
  • ・バッテリーの寿命

バッテリーの平均的な寿命は2~5年といわれており、古くなると機能が衰えてきます。車が停止すると自動でエンジンもストップするアイドリングストップ機能付きの車は、バッテリーからの電力供給に切り替える頻度が高く、それだけバッテリーに負荷がかかるので、バッテリーの寿命はもっと短くなる傾向があります。

バッテリー上がりかどうかを確かめるには?

突然車が動かなくなる原因はバッテリー上がりが多いとはいえ、それだけではありません。バッテリー上がりが原因かどうかを確かめるには、次のことを試してみましょう。

エンジンがかかるか確かめる

エンジンがかからないか、モーターの駆動音が弱くてなかなかかからない場合は、バッテリー上がりの可能性が高いです。しかしこの段階では、まだガソリン切れの可能性もあります。

ライトなど、電子機器類がつくか確かめる

バッテリー上がりが原因であれば、バッテリーから電力供給を受けているライトや電子機器類は動きません。ライトや電子機器が反応しなければ、バッテリー上がりと考えられます。

なお、車が動かなくなる原因としては、バッテリー上がりやガソリン切れのほか、燃料ポンプの故障、エンジンを動かすセルモーターの故障、バッテリーに接続する発電機(オルタネーター)の故障、ヒューズ(電力が過度に流れて発火などをすることを予防する電子部品のこと)切れによる電気回路の遮断、ギアの入れ間違いといったものもあります。
エンジンはかかる、またはライトはつくのに車が動かないといった場合は、これらに問題が出ていないかをチェックしてみてください。

バッテリーが上がってしまったときの対処法

バッテリーが上がってしまったときは、どのように対処すればいいのでしょうか。ここでは、専用のモバイルバッテリーやケーブルを使って自分で直す方法と、業者に頼む方法についてご紹介します。

ジャンプスターターを使って直す

バッテリー上がりを自分で直す方法のひとつは、「ジャンプスターター」というモバイルバッテリーを利用したやり方。ジャンプスターター本体に付属するクリップのついたケーブルを使い、赤いクリップをバッテリーのプラス端子に、黒いクリップをマイナス端子につないだ状態でエンジンをかけます。
一人でできるので簡単ですが、事前にジャンプスターターを購入し、充電しておく必要があります。
なお、これまでジャンプスターターは大きくて携帯しづらく、価格もそれなりにする物が大半でしたが、近年は小型で安価な、手に取りやすい物も発売されています。
スペックに関しては、普通車なら12Vで400~700A(アンペア)程度のジャンプスターターを選ぶといいでしょう。いずれにしても、非常時に使いますので、それなりの容量がある物を選ぶことが大切です。

ジャンプスターター

他車から電力を分けてもらう

自分でバッテリー上がりを直すもうひとつの方法は、赤と黒の2本がセットになった「ブースターケーブル」という専用ケーブルを用意して、他車から電力を分けてもらうやり方です。ブースターケーブルで救援車と故障車のバッテリーをつなぎ、電気を分けてもらいます。
まず、ケーブルが届く位置にお互いの車をとめ、ボンネットを開けてバッテリーの位置を確認。赤のクリップを故障車のバッテリーのプラス端子、赤のもう一方の端を救援車のプラス端子、黒のクリップを救援車のマイナス端子、黒のもう一方の端を故障車のエンジンの金属部分(エンジンブロック)の順でつなぎます。この作業は、順番が非常に大切です。もし順番を間違えると、大電流が流れて火花が飛び散ったり金属が溶けたりする可能性もあるので、絶対に間違えないようにしてください。

ブースターケーブル

接続が終わったら、救援車、故障車の順でエンジンをかけます。故障車のエンジンは、バッテリーがある程度充電されるまで、数十分かけっぱなしにしておきましょう。ケーブルは、つないだときとは逆の順序で外していきます。

■ブースターケーブルの接続手順

ブースターケーブルの接続手順

なお、救援車はどんな車でもいいわけではなく、下記のような条件があります。

ハイブリッド車は救援車になれない
ハイブリッド車は、救援時に流れる電流によって電気回路が故障してしまうおそれがあるため、救援車にはなれません。なお、ガソリン車がハイブリッド車を救援することは可能です。
ただ、電気自動車・ハイブリッド車はバッテリーが2つあり、どちらのバッテリー切れなのかわかりにくいなど、ガソリン車より複雑な作りをしています。自身で直せるかどうかの判断は難しいので、バッテリーが上がったのが電気自動車やハイブリッド車の場合は、無理をせずプロに頼んだほうが良い場合もあります。

バッテリーの電圧がそろっている必要がある
車のバッテリーには12Vと24Vの2種類があり、電圧が同じでないと救援はできません。一般的な乗用車は12Vですが、大型車などは24Vのものが多いです。

ロードサービスにバッテリー上がりの対応を頼む

バッテリー上がりを起こしたら、自動車保険(任意保険)や JAF(日本自動車連盟)に付帯するロードサービスに連絡すると、救援に来てもらえます。故障車の位置と車名、ナンバー、車の色、トラブルの内容を伝えましょう。なおJAFは、会員でなくても依頼可能です。

ロードサービスに頼むメリットは、プロにお願いできるので安心なこと。デメリットとしては、費用や待ち時間がかかることが挙げられます。到着までの時間は1時間程が目安ですが、場所や道路の状況によってはもっとかかる場合もあります。

ロードサービスの費用
ロードサービスにバッテリー上がりの対応を頼んだ際にかかる費用は、利用するサービスによって異なります。
まずJAFの場合は、入会金が2,000円、年会費が4,000円(セットで5,500円になる割引あり)で個人会員になることが可能。会員なら、バッテリー上がりの際、作業料無料で救援が受けられます。
非会員の場合は、一般道だと13,000~15,000円程、高速道だと21,000~25,000円程の作業料に加えて、救援車両の高速料金がかかります。
自動車保険に付帯しているロードサービスの場合は、バッテリー上がりの救援は無料であることが多いです。ただし、利用条件や回数制限が設定されている場合もあるため、事前に契約内容を確認しておきましょう。

寿命でバッテリーを交換しなくてはいけない場合、どうしたらいい?

バッテリー上がりの原因がバッテリーの寿命なら、バッテリー交換が必要になることもあります。場合によってはレッカー移動が必要となり、その分の費用が発生するかもしれません。

もし、レッカーが必要になっても、ロードサービスに関する特約に加入している場合は、いくつか満たすべき条件はあるものの、かかった費用が補償の対象となります。例えば、三井住友海上の自動車保険では、レッカー費用については、車両保険の保険金額の10%、または300,000円のいずれか高い額を限度に補償。
また、ロードサービス費用特約の保険金のみを請求した場合、等級は下がらないので安心してご利用いただけます。

なお、バッテリーの電力は救援を受けてもすぐに満タンになるわけではありません。バッテリー復旧直後は、エアコンをつけるなどバッテリー充電を妨げる行為は避けましょう。

ロードサービス

EV車(電気自動車)でバッテリー上がりを起こしたら?

EV車のバッテリーには、「補機用バッテリー」と「駆動用バッテリー」の2つがあります。

自分で対処できるのは、この補機用バッテリーが上がってしまった場合のみ。補機用バッテリーはヘッドライトやオーディオ、ルームライト、エアコンのほか、ハイブリッドシステムの起動や制御に欠かせないものです。補機用バッテリー上がりなら、救援車から電力を分けてもらうか、ジャンプスターターを使う方法のいずれかで対処ができます(もちろん、ロードサービスなどに連絡して対処してもらうことも可能です)。

一方、走行に必要な電気モーターに電力を送る駆動用バッテリーが上がってしまったら、ロードサービスなどに連絡をして、レッカーで近隣の充電施設まで牽引してもらわなければなりません。

なお、自動車保険に付帯するロードサービスでは、EV車の電欠時にもレッカーの手配ができる条件のものが多くなっています。

日頃からバッテリー上がりに備えておこう

バッテリー上がりは、ヘッドライトの消し忘れなど些細なミスから起こることがありますので、ドライバーなら誰もが普段から気をつけておきたいトラブルです。バッテリーは自然回復することはなく、上がった状態での放置は劣化にもつながりますから、バッテリー上がりが発生したら早めに対処しましょう。
また、日頃から車の使い方に気をつけるだけでなく、ジャンプスターターを備えておく、ロードサービスや自動車保険に加入しておくなど、事前に備えておくとさらに安心です。

三井住友海上の自動車保険は、ロードサービス費用特約でトラブルをしっかりサポート。バッテリー上がりで救援を受けられるほか、レッカー費用や修理後の運搬・引取費用も補償しています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

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