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電気ストーブ
季節のそなえ

2022.01.31

【オイルヒーター・電気ストーブ・こたつ】冬場の家電火事リスクの対策とは?

電気ストーブ
季節のそなえ

2022.01.31

【オイルヒーター・電気ストーブ・こたつ】冬場の家電火事リスクの対策とは?

空気が乾燥する冬は、各地で火災が発生しやすい季節です。その原因のひとつには、一般家庭で使用するオイルヒーター・こたつ・電気ストーブなどといった暖房器具からの発火が挙げられます。今回は、冬場に使用する暖房器具による火災リスクと、その対策についてご紹介します。

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家電での冬場の火災リスク

冬は空気が乾燥していて物が燃えやすくなるため、小さな火の気でも火災につながるリスクがあります。総務省消防庁「令和2年版 消防白書」によると、令和元年に発生した火災による死者は月平均123.8人ですが、1月は233人、2月は185人と平均を大きく上回る結果となっています。

近年では、火を使用しないこたつ・電気ストーブ・オイルヒーターといった電気式の暖房器具が普及していますが、これらの電気機器から火災につながるケースも増えています。建物火災の出火原因をみると、電気機器の出火による火災は、コンロ・タバコに次いで多く発生しています。

冬場に重宝する暖房器具ですが、使い方を間違えれば命を奪ってしまうほどの火災につながるリスクがあるため、取扱いには十分注意が必要です。

参考:
総務省消防庁「令和2年版 消防白書
総務省消防庁「令和2年(1~12月)における火災の状況(確定値)(令和3年10月29日)

オイルヒーター・電気ストーブ・こたつの火災の原因は?

オイルヒーター

冬の屋内では、オイルヒーター・電気ストーブ・こたつを使う家庭が多いでしょう。しかし、使い方を間違ってしまうと火災につながる恐れがあります。では、具体的にはどのような使い方が原因で火災が引き起こされるのでしょうか

埃を掃除せずにそのまま使用した

暖房器具は冬場しか使わないため、他の季節は押入れなどに保管している家庭もあるでしょう。数ヶ月保管して、ヒーター部分に埃がたまった状態で使用すると、火災が発生しやすくなります。

電源コードを折り曲げて保管していた

電源コードに強い力を加え続けると断線します。電源コードの断線に気付かずに電源を入れると、火花が発生して火災につながります。とくにこたつは部屋の中央に置くこともあるため、足で踏んだり、座椅子がコードを踏んでいたりすると断線しやすくなります。

洗濯物を乾かしていた

電気を使用した暖房器具は裸火がないため、「至近距離に物を置いても燃えないだろう」と誤解しがちです。ヒーター部分は火を使用していなくとも衣類が発火するほど高温のため、物を近づけることは非常に危険です。

実際に、火を使わない熱源だと安心して、電気ストーブの上にバスマットをかけたことにより発火し、焼損につながった事例があります。

就寝中に布団が燃えた

電気ストーブの近くで就寝して、寝返りの際に布団や毛布が電気ストーブに触れて着火することで、火災につながるリスクもあります。実際に電気ストーブをつけたまま就寝して、掛け布団が接触したことにより出火、死亡事故を引き起こした事例も報告されています。

また、布団からは離れた場所でつけっぱなしにしている場合も、何かの拍子に物が倒れて可燃物が接触してしまう可能性もあります。

消費者庁「電気ストーブや電気こたつの火災に注意しましょう!-火を使わない電気ストーブや電気こたつでも火災が発生しています-
東京消防庁「電気ストーブ等の火災に注意しましょう!

オイルヒーター・電気ストーブ・こたつの対策方法

こたつ
オイルヒーター、電気ストーブ、こたつに共通する火災の対策方法を紹介します。

埃がたまらないように掃除をする

保管期間の長い暖房器具は、埃が溜まった状態で使用すると火災の恐れがあります。とくに、ヒーター部分に埃が溜まっていると火災が発生しやすくなります。使用を開始する前に、掃除機をヒーター部分にあてて埃を吸引する、または乾いた雑巾で隙間に沿って拭きましょう。

電源コードを曲げない・踏まない

電源コードは無理に折り曲げて収納すると破損につながるため危険です。緩く巻いて保管しましょう。使用中は電源コードの破損を防ぐために、こたつの脚や家具などが電源コードを踏まないように配線する、足が引っかからないように配線するなど、配線の位置にも注意が必要です。なお、暖房器具は1台でも消費電力が大きいため延長コードは使用してはいけません。

外出時は必ず電源を切り、就寝時には使用しない

電気ストーブの火災によって亡くなっている方の多くは、一人暮らしの方で、就寝中に亡くなっています。就寝中の火災は、火災に気づかずに逃げ遅れて命を落とす危険性が高まります。就寝中は電気ストーブなどヒーターによる暖房器具を使用しないようにしましょう。

また、自分では気を付けていても、ペットが可燃物を電気ストーブの近くに運んだり、ロボット掃除機の動作が原因で可燃物と接触させたりして火災になった事例もあります。外出時には必ず電源を切り、家を出る際には電源がオフになっているか確認しましょう。

布は可燃物と捉えて近くに置かない

電気ストーブの近くで洗濯物を干すことは危険です。実際に、脱衣所で電気ストーブを使用している際に、繊維製品が突っ張り棒から電気ストーブの上に落下して、出火して死亡事故につながった事例もあります。たとえオイルヒーターであっても洗濯物をかけてはいけません。

また、カーテンや毛足の長い絨毯に引火する場合もあるため、暖房器具に触れることがないように十分に距離を取ることが大切です。

普段の生活では衣類や布団が燃えることは想像しませんが、暖房器具を使う際は、「布は燃えやすく、暖房器具の近くに置いてはいけない」と認識しておきましょう。

参考:
消費者庁「電気ストーブや電気こたつの火災に注意しましょう!-火を使わない電気ストーブや電気こたつでも火災が発生しています-
東京消防庁「電気ストーブ等の火災に注意しましょう!

コラム:つけっぱなしでの電気代や灯油代は?(オイルヒーター、電気ストーブ、石油ストーブ、こたつの比較)

寒さの厳しい冬は、暖房器具が欠かせません。しかし、暖房器具の長時間の使用は電気代が高くなるという不安をお持ちの方もいるでしょう。
オイルヒーター、電気ストーブ、石油ストーブの電気代と、石油ストーブを使用した場合の灯油代についてご紹介します。

▼仮定条件

・電気料金は1kWhあたり27円
・石油ストーブの消費は1時間で0.33リットル
・灯油代は1,952円/18リットル(2021年11月29日時点)
・1日8時間つけっぱなし生活を30日間続ける場合
・オイルヒーター・電気ストーブ・こたつは(強)をつけっぱなしにする場合

上記の仮定条件を基に計算すると、それぞれの電気代・灯油代は下記のように算出できます。

1か月つけっぱなしにした場合の電気代・灯油代
石油ストーブ 8,588.8円
オイルヒーター(1200W) 7,776円
電気ストーブ(1000W) 6,480円
エアコン(暖房・680W) 4,406円
こたつ(300W) 1,944円

※あくまでも相場であり、製品や使用環境により費用は前後します。また、灯油代も地域や時期により変動があります。

実際に計算すると、電気をつかった暖房器具の方が安く済むことが分かりました。とくにこたつは温める空間が小さいため、少ない電力消費で内部を温めることができます。

また、2021~2022年にかけての冬は、原油価格の高騰に伴って灯油価格が上昇しているため、石油ストーブをつけっぱなしにしてしまうと家計に大打撃を与える可能性があります。

火災を防ぐためだけでなく、電気代や灯油代を削減するためにも、オイルヒーター・電気ストーブ・こたつを使用するときはつけっぱなしにしないようにしましょう。

参考:
全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査「給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)

冬場に起こりやすい家庭での火災リスクについてご紹介しました。紹介した事例のなかには、暖房器具が原因で死亡事故につながったケースもあります。暖房器具を使用する際は、使い方や用途に十分気を付けましょう。

また、家庭で火災が起きてしまったときに備えて、保険に加入しておくことも大切です。

GK すまいの保険(すまいの火災保険)』では、火災以外にもすまいを取り巻く6つのリスクに対応した契約プランを選択できます。万が一のときに、住居と今後の暮らしを守るためにご加入をご検討ください。

火災の場合、家の内部から発生するもの以外に放火のリスクも考えられます。個人でできる放火対策については、「放火対策は何からするの?火災(火事)の予防を徹底解説!」の記事でご紹介しています。

もしもの際に備えた防災グッズについては「【完全版】防災グッズ(防災リュックの中身)一覧【冬に備えたグッズも】」の記事をご確認ください。ぜひご覧ください。

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