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車の維持費

2023.11.16

車の維持費はいくら?平均金額をシミュレーション、節約方法も紹介

車の維持費

2023.11.16

車の維持費はいくら?平均金額をシミュレーション、節約方法も紹介

車は購入の際に費用がかかるのはもちろん、持っているだけでも税金や駐車場代などの維持費がかかります。車を頻繁に使う必要があって燃料代やタイヤなどの部品交換代がかかり、その維持費に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、車の維持費の内訳や年間・月間でかかる平均金額、維持費を節約する方法についてご紹介します。

車の維持費の内訳

自宅に停められた車

車の維持費は大きく分けて、税金、保険料、車の使用に関する費用、メンテナンス費用、駐車場代の5種類があります。まずはそれぞれについて、詳しく見ていきましょう。

税金

車に関連する税金は、自動車税(種別割)、自動車重量税、自動車税(環境性能割)の3つです。このうち、自動車税(環境性能割)は取得時にのみかかるもので、維持費には含まれません。維持費に含まれるのは、自動車税(種別割)と自動車重量税の2つです。

自動車税(種別割)
自動車税(種別割)は、1年に1回、4月1日時点での車の持ち主に課せられる税金です。金額は車の総排気量に応じて決まっており、総排気量が大きいほど金額も大きくなります。
排出ガス性能および燃費性能に優れた電気自動車やプラグインハイブリッド車などを新車として適用期間中に購入し、新規登録した年度の翌年度分に限っては「グリーン化特例」が適用され、税額が概ね75%軽減されます。
また、ガソリン・LPG車あるいはクリーンディーゼル車であっても、2020度燃費基準を達成し、かつ2030年度燃費基準を90%達成した車であれば税額は概ね75%軽減され、同基準を70%達成した車でも、概ね50%軽減される仕組みです。
一方で、クリーンディーゼル車の場合には11年、ガソリン・LPG車の場合には13年を超えた環境負荷の大きい車は両者とも概ね15%税額が上がる仕組みとなっています。
※グリーン化特例制度の適用は2026年3月31日までの予定です。

■自動車税(種別割)の税額(自家用乗用車の場合)

総排気量税額概ね75%軽減された税額
電気自動車25,000円6,500円
1L以下25,000円6,500円
1L超 1.5L以下30,500円8,000円
1.5L超 2L以下36,000円9,000円
2L超 2.5L以下43,500円10,000円
2.5L超 3L以下50,000円12,500円
3L超 3.5L以下57,000円14,500円
3.5L超 4L以下65,500円16,500円
4L超 4.5L以下75,500円19,000円
4.5L超 6L以下87,000円22,000円
6L超110,000円27,500円

自動車重量税
自動車重量税は、車の区分や重量、新規登録からの経過年数に応じて課せられる税金です。税額は0.5t刻みで設定されており、重量が増せば増すだけ税額も大きくなります。
なお、一定の環境性能基準を満たす車は、「エコカー減税」が適用され、税額の税制優遇措置が受けられます。一方、新規登録から13年が経過すると税率は上がり、18年が経過するとさらにもう一段階上がります。
自動車重量税は、新規登録と継続検査(いわゆる車検)のタイミングで、車検の有効期間分をまとめて納めます。継続検査が2年ごとの自家用普通車の自動車重量税の税額は、エコカー減税対象車(50%減税車)とエコカー減税対象外の車を例に挙げると、次のようになっています。

■自動車重量税の継続検査時の税額

エコカー減税対象の自家用普通車の場合

車の重量税額
0.5t以下5,000円
0.5t超 1.0t以下10,000円
1.0t超 1.5t以下15,000円
1.5t超 2.0t以下20,000円
2.0t超 2.5t以下25,000円
2.5t超 3.0t以下30,000円

エコカー減税対象外の自家用普通車の場合

車の重量税額
0.5t以下8,200円
0.5t超 1.0t以下16,400円
1.0t超 1.5t以下24,600円
1.5t超 2.0t以下32,800円
2.0t超 2.5t以下41,000円
2.5t超 3.0t以下49,200円
  • 新規登録から13年未満車の場合
  • エコカー減税の適用期間は2026年4月30日までの予定です

自動車重量税とエコカー減税について詳しくは以下のページをご覧ください。
自動車重量税とは?税額やエコカー減税との関係、納付時期を解説
エコカー減税とは?減税の対象車や終了期限、自動車重量税との関係

保険料

自動車保険の保険料も、車の所有時には必要です。自動車保険には、法律で加入が義務付けられている自賠責保険(強制保険)と、任意の自動車保険(任意保険)の2種類があります。それぞれの仕組みは次のとおりです。

自賠責保険料
自賠責保険は、法律で加入が義務付けられている保険です。自賠責保険の保険料は、購入時および車検時に、車検証の有効期間分をまとめて支払います。
自賠責保険料は、2023年4月1日に金額が改定されました。2年ごとの継続検査で支払う場合に一般的な25ヵ月、あるいは24ヵ月の保険料は、次のとおりです。

■自賠責保険の保険料(自家用普通車の場合)

25ヵ月24ヵ月
18,160円17,650円

任意の自動車保険料
任意の自動車保険は、自賠責保険に加え、任意加入する自動車保険です。自賠責保険で補償できない事態が起きた時に備えて、任意の自動車保険にも加入しておくのがおすすめです。

自賠責保険の補償範囲は対人賠償に限られ、上限金額も決まっています。一方で任意で加入する自動車保険は、対人賠償はもちろん、対物賠償や自身のケガ、自身の車の破損・盗難などもカバーできるのが特徴です。ただし、任意の自動車保険の保険料は、補償内容のほか、車の型式、主に運転する人(記名被保険者)のノンフリート等級、運転者の範囲設定、車の使用目的などによって変わります。

損害保険料率算出機構の資料より単純に平均額を算出すると、2021年度の普通車の平均保険料は約73,000円でした。おおよその保険料を知るには、保険会社のWebページにある「保険料試算サービス」などを活用するか、お近くの保険代理店へお問い合わせください。

車の使用に関する費用

車の使用に必要な費用としては、ガソリンや電気といった燃料代、有料道路の通行料、出先でのコインパーキング代などがあります。
これらの金額は、車の燃費性能や使い方、使用頻度など、さまざまな要素によって大きく変動するため、使用状況によって大きく変わるでしょう。ご自身が車を使用するシチュエーションを思い浮かべ、計算してみてください。

メンテナンス費用

車のメンテナンスについて相談する人たち

車のメンテナンス費用は、車検代やタイヤ、エンジンオイルなどの交換部品代、車が故障した場合の修理代などがあります。
ちなみに車検費用は、依頼する車検取扱業者や整備・部品交換の内容によって変わるので注意が必要です。

駐車場代

車を所有するためには、駐車場が必要です。自宅の車庫や庭先に駐車スペースを確保できるなら費用はかかりませんが、月極駐車場を借りる場合は駐車場代がかかります。駐車場代の相場は地域によって大きく異なります。

車の維持費は年間・月間でいくらかかる?

車の維持費が年間あるいは月間でいくらかかるかは、車種や自動車保険の内容、燃料代などさまざまな要素によって変わります。
ここでは、コンパクトカーと3ナンバーミニバンを例として、1年間と1ヵ月間あたりの維持費をシミュレーションしました。

■自家用普通車の維持にかかる費用の例

項目コンパクトカー
(総排気量1~1.5L)
3ナンバーミニバン
(総排気量2~2.5L)
自動車税(種別割)30,500円43,500円
自動車重量税12,300円20,500円
自賠責保険料11,500円11,500円
自動車保険の保険料73,000円73,000円
燃料代101,400円135,190円
車検・メンテナンス費用80,000円80,000円
駐車場代120,000円120,000円
1年間の維持費428,700円483,690円
1ヵ月間の維持費35,725円40,307円
  • 2019年10月1日以降に初回新規登録をした車の場合。
  • 税金について、エコカー減税等の税制優遇措置や経年による重課は考慮していません。
  • 自動車保険の保険料は、損害保険料率算出機構「自動車保険の概況2022年度」における「自家用乗用車 普通」の契約保険料を契約台数で割った数字。
  • 燃料代はコンパクトカー20km/L、ミニバン15km/Lの燃費性能で、ガソリン1L=169円(2023年8月時点での全国平均)、月間1,000kmを走行するとして計算。
  • メンテナンス費用は、1年あたりの車検平均費用(50,000円)にオイル交換などで年間30,000円程度かかると想定した価格。
  • 駐車場代は月額10,000円で算出。

なお、マイカーローンで車を購入した場合は、維持費のほかにも月々の支払いが生じることになるので、この費用についても注意が必要です。

車の維持費を節約する方法

電気自動車の充電風景

車の維持費を年間で見ると、思っていた以上の支出になっていることもあります。続いては、車の維持費を節約する方法について見ていきましょう。

税金や燃料代が安いエコカーに乗る

電気自動車やハイブリッド車などのエコカーは、新規登録のタイミングや車種などによって税制優遇措置の対象となり、自動車税や自動車重量税が軽減される上、燃費性能がいいので燃料代も節約できます。
また、コンパクトカーや軽自動車のほうが税金や燃料代は安くなる傾向があるので、用途として特に問題がないなら、今の所有車よりサイズが小さな車に乗り換えるのも効果的です。

維持費がかかる高年式車は乗り換える

ガソリン車・LPG車の場合、新車として新規登録してから13年が経過すると、ディーゼル車の場合には11年が経過した段階で、自動車税(種別割)の税率が上がります。
また、ガソリン車・LPG車、ディーゼル車といった種別にかかわらず、新車登録から13年経過すると自動車重量税の税率が上がり、18年経過するとさらにもう一段上がる仕組みとなっています。
税額アップは維持費に響いてくるので注意が必要です。

また、古い車はエコカーなどに比べて燃費性能で劣るほか、過走行や経年劣化により交換部品も増加しやすく、結果的に燃料代や車検費用などの維持費が高くなりがちです。高年式車については、最新のエコカーなどに乗り換えを検討してみましょう。

自動車保険を見直す

自動車保険は、補償内容や運転者によって保険料が変わります。家族構成の変化などで運転する方の年令に変化があったのであれば、運転者の範囲を限定することで保険料を下げることも可能です。
ライフスタイルの変化などにより不要になった補償はないか、ほかの保険と重複している補償はないかなどを確認しましょう。保険代理店に相談し、総合的にプロの目線からのアドバイスを受けることもおすすめです。

車に優しい運転をする

車に優しい運転は、車の部品の消耗を抑えたり、燃料を節約したりするのに有効です。
発進時には静かにアクセルを踏んだり、加減速を少なくしたりするなど、できるだけ車に負担を掛けない運転を心掛けましょう。

日常のメンテナンス費用を安くする

車を走らせていて、タイヤのパンク・バーストやバッテリー上がりといった大きなトラブルが起きると、その交換費用も必要です。常日頃から定期的に車のメンテナンスを行い、コンディションをチェックしておけば、大きなトラブルの回避につながり、結果的には出費を抑えることにもつながるでしょう。
なお、日常のメンテナンスは、依頼業者によって料金が異なります。カーディーラーに依頼するだけでなく、軽微な作業は自分で行うようにすると、トータルのメンテナンス費用を低く抑えられる可能性があります。

車の維持費が安くなる方法を検討してみよう

車を持っていると、それほど走らなくても維持費だけで、年間数十万円の維持費がかかります。維持費のうち、占める割合として大きいのは、各種税金や保険料、燃料代、駐車場代といった項目です。
これらの維持費をできるだけ抑えたいと考えるなら、高い環境性能を持つエコカーへ乗り換えて車検時の税金の優遇措置を受けたり、自動車保険の加入内容を見直したりする方法があります。さまざまな方向から検討してみてください。

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  • この記事の内容は、2023年11月時点の内容です。今後の商品改定等によって補償内容等が変更になる可能性があります。
  • この記事の内容は、2023年11月時点の法令等にもとづいて作成しています。

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■監修:田中卓也(田中卓也税理士事務所)

田中卓也

税理士・CFP®。中央大学商学部で学んだ後、東京都内の税理士事務所での勤務を経て、田中卓也税理士事務所を開業。記帳代行・税務相談・税務申告をはじめ、事業計画の作成やサポート等の経営相談、キャッシュフロー表の立て方、資金繰りの管理、保険の見直し、相続・事業承継対策など、経営者や個人事業主のサポートを幅広く行う。ほか、一生活者目線での講師・執筆活動や講演活動も。

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