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ブラックアイスバーン

2023.02.14

ブラックアイスバーンの危険性とは?対策や運転時の注意点をチェック

ブラックアイスバーン

2023.02.14

ブラックアイスバーンの危険性とは?対策や運転時の注意点をチェック

冬場の運転で怖いのは、路面上の水分が凍結して起こる「アイスバーン」です。アイスバーンにはいくつかの種類がありますが、中でも「ブラックアイスバーン」は一見すると濡れた路面と見分けがつきにくいため、特に注意が必要になります。
ここでは、ブラックアイスバーンが危険な理由とスリップしないための注意点のほか、ブラックアイスバーンを走行する際に気を付けたいポイントをご紹介します。

凍っているのに、濡れているだけの路面に見えるブラックアイスバーン

アイスバーンとは、いわゆる路面凍結のことです。雪が降った翌日に気温が上昇し、夜になって急速に冷え込んだ場合や、雨が降った後に急速に冷え込んだ場合に発生しやすく、非常に滑りやすいために、事故につながりやすいものです。
アイスバーンにはいくつかタイプがありますが、中でも注意したいのが、非常に滑りやすいにもかかわらず、濡れているだけの路面と見分けづらいブラックアイスバーン。ただ濡れているだけだと思って十分に速度を落とさず進入すると、スリップして大事故につながる場合があるので、警戒する必要があります。

このほか、アイスバーンには圧雪アイスバーン(圧雪路)やミラーバーン(鏡面圧雪)もあります。

<アイスバーンの主な種類>

  • ・圧雪アイスバーン(圧雪路):雪が行き交う車のタイヤに踏み固められてできたアイスバーン
  • ・ミラーバーン(鏡面圧雪):アイスバーンが行き交う車のタイヤによって鏡のように磨き上げられたもの
  • ・ブラックアイスバーン:道路に積もった雪が一度解けた後再び凍結し、道路が薄い氷で覆われた状態になったもの

アイスバーンについて詳しくは、以下のページをご覧ください。
アイスバーンとは?走行時の注意や起こりやすい場所、種類を解説

ブラックアイスバーンはどうして危険なの?

ブラックアイスバーンが特に危険な理由は、「そこにアイスバーンがある」と気づくのが難しいからです。
同じ凍結した路面でも、比較すると圧雪アイスバーンは見た目にわかりやすいほか、ミラーバーンも太陽光やヘッドライトを反射しやすく、ブラックアイスバーンに比べるとドライバーが注意を向けやすいといえるかもしれません。

■圧雪アイスバーン

圧雪アイスバーン

■ミラーバーン

ミラーバーン

一方、ブラックアイスバーンは、一見ただ道路が濡れているだけに見えるので、アイスバーンがあると気づかずにそのまま進んでしまいがちです。

しかし、ブラックアイスバーン上でのブレーキのききにくさは、ただの濡れた路面の比ではありません。
JAFが公開している制動距離(ブレーキをかけてから車が止まるまでの距離)の測定実験では、次のような結果となっています。

<路面の状態の違いよる制動距離>

  • ・ウェット路面(雨天時の路面):11.0m
  • ・圧雪アイスバーンの路面:20.2m
  • ・アイスバーンの路面(氷盤路面):84.1m
  • ・ブラックアイスバーンの路面:69.5m

※時速40kmから急ブレーキを踏んだ時の制動距離の平均値

ただの濡れた路面(ウェット路面)だと思って、止まりたい位置のおよそ10m手前からブレーキをかけても、もしそこがブラックアイスバーンであれば、停止するまでにさらに60m以上必要なわけです。そのため、ブラックアイスバーンが発生している路面では、ドライバーがアイスバーンに気づくことなく減速等をせずに進んでしまったことが原因で、事故が発生しがちです。

雪や雨の後、気温が急激に下がった夜間や明け方などは、アイスバーンが発生しやすくなります。路面が光って濡れているのか凍っているのかわからない場所を通る際は、特に注意が必要です。

ブラックアイスバーンの被害を避けるために注意したいこと

ブラックアイスバーンによる事故を避けるためにも、雪道や凍結した路面を走行する可能性があるなら、次のような点に注意してください。ひとつずつポイントを確認していきましょう。

道路上で常に日陰になる部分に注意

道路上で常に日陰になっている部分は、いったん凍ると解けにくいため、ブラックアイスバーンになっている可能性があります。滑ることを前提として、慎重な運転を心掛けましょう。

気温の低い日には、道路に雪や氷がなくても注意

道路に雪や氷がなくても、陽当たりの悪い場所だけブラックアイスバーンとなっている可能性もあります。道路が濡れているように見えたら、ブラックアイスバーンを警戒し、速度を落として運転することが大切です。

冷え込んだ天気のいい朝などは、たとえ雪が降っていなくても注意

晴れて雪が解け出し、道路がキラキラと輝いて見えるような日は、ブラックアイスバーンができている可能性があります。運転しているタイミングでは雪が降っていなくても、注意を怠るのは禁物。特に、冷え込んだ天気のいい朝などは、くれぐれも注意してください。

周りの車がゆっくり走っている道路にも注意

何もないように見えるのに周りの車がゆっくり走っている場合は、ブラックアイスバーンなどが発生している可能性もあります。特に土地勘のない場所を走る際は、不要な追い越しや加速は控えるのが賢明です。

路面の状態が見えにくい夜に注意

夜間は気温が下がるのでアイスバーンができやすい上、路面の状態が見えにくいので注意が必要です。アイスバーンができやすい場所やタイミング、路面が濡れているように見える場所を走行する際は、「ブラックアイスバーンがあるかもしれない」という意識を持って、スピードを出しすぎたり、急なハンドルさばきをしたりすることなく、安全運転を心掛けましょう。信号などで停車する時も、止まりたい位置から十分離れた距離から、早めにブレーキをかけ始めることを意識してください。

橋やトンネルの出入口などに注意

橋の上は、橋の下から熱を奪われる上、地熱も届かないので、アイスバーンが発生しやすい場所です。また、トンネルの出入口も日陰になっている時間が長く、強い風が吹きやすいことから、アイスバーンが発生しやすい場所といえます。これらの場所を走行する際は、ブラックアイスバーンも警戒し、あらかじめ速度を落とすなどの対策をとっておきましょう。

交差点など、車の発進や停止が行われている場所に注意

多くの車が行き交い、発進・停止が多く行われている場所は、ブラックアイスバーンが特別多いわけではありませんが、圧雪アイスバーンやミラーバーンが発生しやすくなります。スピードの出しすぎや急なアクセル・ブレーキ操作は控えましょう。

タイヤが通った後にできる雪道のわだちにも注意

雪道を通った後にできる、車のタイヤ跡「わだち」が前にある場合は、わだちに沿って走行すると安定します。ただ、わだちが凍っている場合もあるので注意が必要です。

タイヤが通った後にできる雪道のわだちにも注意

降雪地域ではない場所を走行する際も注意

アイスバーンは雪の後だけでなく、雨の後に気温が急激に下がった時にも発生します。そのため、たとえ降雪地域でなくても、ブラックアイスバーンへの注意は必要です。

ブラックアイスバーンなど、路面凍結の可能性がある時の運転時の心得

ブラックアイスバーン対策としては、冬場に黒く濡れているような路面が見えたら、「ブラックアイスバーンかもしれない」と疑い、スリップしやすいことを踏まえて、注意して運転することが基本になります。具体的には、路面が凍結している可能性がある時、ドライバーは以下のような点を意識して運転しましょう。

■路面凍結の可能性がある時の、運転における心得

路面凍結の可能性がある時の、運転における心得

運転の心得1 速度を出しすぎない

アイスバーンの上は制動距離が長くなるので、スピードを落として運転します。

運転の心得2 車間距離をとる

万一スリップした際の衝突を避けるためにも、車間距離は十分あけておくことが肝心です。

運転の心得3 「急」のつく動作は厳禁

アイスバーン上において、急発進や急停止、急旋回、急なレーンチェンジなど「急」のつく操作は厳禁です。急な操作で瞬間的にタイヤのゴムが路面をつかむ力が失われ、スリップにつながるからです。
例えばブレーキ操作の心得としては、止まりたい地点の手前から何回かに分けて浅く踏むことを心掛けてください。なお、下り坂では、比較的ゆるやかに減速可能なエンジンブレーキをきかせるのも効果的です。

運転の心得4 万が一タイヤが滑り出したら、慌てずにブレーキを踏み続ける

万が一スリップしてしまった場合は、焦ってハンドルを切ったりせず、ブレーキを踏みながら最低限のハンドル操作で走行レーンを維持し、タイヤが路面をつかむ力(グリップ力)の回復を待ちます。
なお、強くブレーキペダルを踏み込みすぎるとABS(アンチロックブレーキシステム)が働き、むしろ制動距離が延びてしまう場合があるので注意してください。

運転の心得5 あらかじめスタッドレスタイヤを装着しておく

アイスバーンとなっている道路を走行する時は、スタッドレスタイヤを履いていたとしても滑りやすくなりますが、ノーマルタイヤに比べれば滑りにくくなります。必要に応じてあらかじめスタッドレスタイヤを装着しておくことも、安全に運転するためには必要です。

ブラックアイスバーンに注意し、自動車保険で万が一にも備えよう

ブラックアイスバーンは、一見路面が濡れているだけのように見えるので特に注意が必要なアイスバーンです。見ただけではわからない場合もあるので、あらかじめ速度を落とす・車間距離を空けるなどの注意が必要でしょう。
ただし、どんなに注意していても、スリップしたり、スリップした車に巻き込まれたりといったトラブルの可能性はゼロではありません。運転時はくれぐれもご紹介したような点に気を配りつつ、万が一に備えて自動車保険に加入しておくと安心です。

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