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チェーン規制

2023.01.12

チェーン規制の対象区間は?チェーンの種類や確認方法、注意点を紹介

チェーン規制

2023.01.12

チェーン規制の対象区間は?チェーンの種類や確認方法、注意点を紹介

大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出たときなどに、チェーンを装着している車以外の通行は禁止する「チェーン規制」が行われることがあります。
ここでは、チェーン規制の概要と実施される可能性がある場所のほか、タイヤに装着するチェーンの種類やチェーン規制に関する注意点を解説します。

異例の降雪があるときに行われるチェーン規制

チェーン規制とは、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出た場合など、異例の降雪があるときに一定区間の道路や高速道路で行われる規制のことです。チェーン規制が行われているあいだ、対象区間を通行できるのはチェーン装着車のみ。
立ち入らせる車を減らすための規制のようにも思えますが、実際のところは従来全面通行止めにしていた時間帯も、チェーン装着車であれば通行できるようにすることで、大雪による通行止めの時間を短くするために導入されたものです。

従来は、大雪のピーク時に大雪時の山道などでは、道路を全面通行止めにして集中除雪を行っていました。2018年のチェーン規制導入後は、集中除雪の実施前後はチェーン装着車なら通行できるようになったことで、全面通行止めの期間が短くなっています。

■チェーン規制の運用イメージ

チェーン規制の運用イメージ

※国土交通省の資料を使用しています。

2022年12月時点で、大雪時にチェーン規制が行われる「チェーン規制箇所」は全国で13ヵ所。大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出るような異例の降雪時に、当該区間でチェーン規制が行われると、警察や道路管理者によって下の標識が設置されます。
この標識が設置されている区間は、チェーンを装着している車しか通行することができません。

■「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識

「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識

チェーン規制が行われるかどうか、事前に確認できる?

チェーン規制が行われているかどうかは、気象庁や国土交通省、日本道路交通情報センターの出す情報によって確認できます。
大雪が予想される2~3日前に、気象庁および国土交通省から「チェーン規制発令の可能性あり」との発表がなされます。現在、規制が行われているかどうか知りたい場合は、日本道路交通情報センターに問い合わせるなどしてチェックしましょう。

なお、チェーン規制が出されているあいだは、対象区間の手前でタイヤチェーン装着状況の確認が行われるので、「うっかり装着を忘れてそのまま進入してしまった」ということは起こりません。チェーンを着脱できるエリアもあるので、持っていればその場で装着して通行することも可能です。ただ、チェーンを持っていなかった場合は、それ以上進むことができなくなります。

チェーン規制が実施される場所

国土交通省によると、チェーン規制の実施場所は「急な上り下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起こった場所の中で、タイヤチェーンを着脱できる場所や通行止めが解除されるまで待機できる場所がある区間」となっています。

■チェーン規制区間イメージ

チェーン規制区間イメージ

※国土交通省の資料を使用しています。

2022年12月時点では、チェーン規制箇所とされているのは以下の場所です。

■国が管理を行う一般国道(直轄国道)のチェーン規制箇所

都道府県路線番号箇所名区間距離
山形県 112 月山道路 西川町月山沢~鶴岡市田麦俣 15.2km
山梨県・静岡県 138 山中湖・須走 山梨県山中湖村平野~静岡県小山町須走字御登口 8.2km
新潟県 7 大須戸~上大鳥 村上市大須戸~村上市上大鳥 15.3km
福井県 8 石川県境~坂井市 あわら市熊坂~あわら市笹岡 3.2km
広島県・島根県 54 赤名峠 広島県三次市布野町横谷~島根県飯南町上赤名 2.5km
愛媛県 56 鳥坂峠 西予市宇和町~大洲市北只 7.0km

■高速道路のチェーン規制箇所

都道府県路線番号箇所名区間距離
新潟県・長野県 E18 上信越道 信濃町IC~新井PA(上り線) 24.5km
山梨県 E20 中央道 須玉IC~長坂IC 8.7km
長野県 E19 中央道 飯田山本IC~園原IC 9.6km
石川県・福井県 E8 北陸道 丸岡IC~加賀IC 17.8km
福井県・滋賀県 E8 北陸道 木之本IC~今庄IC 44.7km
岡山県・鳥取県 E73 米子道 湯原IC~江府IC 33.3km
広島県・島根県 E74 浜田道 大朝IC~旭IC 26.6km

※国土交通省の「チェーン規制Q&A」を参考にしています。

チェーンの種類

チェーン規制では、使用するタイヤチェーンは特に指定されておらず、「タイヤチェーン」として市販されているものであれば問題ありません(ただし、スプレータイプなどは除く)。
国土交通省の「チェーン規制Q&A」では、以下の3種類のタイヤチェーンが挙げられています。

金属チェーンタイプ

金属チェーンタイプ

金属チェーンタイプは、最も一般的なチェーンです。雪道に強い、制動力・登坂力がある、コンパクトで収納しやすい、安価で手に入れやすいのがメリット。一方で、走行時に振動がある、金属製のため重いといった点がデメリットになります。

ウレタン&ゴムタイプ

ウレタン&ゴムタイプ

ウレタン&ゴムタイプは、路面への衝撃が小さいので振動や騒音が抑えられる、金属チェーンより軽く扱いやすいといったメリットがあります。ただし、価格はやや高めです。

布製カバータイプ

布製カバータイプ

布製カバータイプは、特殊繊維で作られたチェーンです。タイヤに被せるだけなので装着が簡単なだけでなく、軽量で走行音が静かといったメリットがあります。ただし、布製なので耐久性は低く、長い距離の利用には向きません。

チェーン規制で知っておくべきこと

チェーン規制に関して注意すべき点をまとめました。次の点をあらかじめ押さえておきましょう。

スタッドレスタイヤだけではチェーン規制中だと通行できない

チェーン規制の場合は、スタッドレスタイヤでも、タイヤチェーンを装着していなければ通行できません。スタッドレスタイヤをつけていても、タイヤチェーンなしでは大雪時には立ち往生する場合があるため、このようなルールとなっています。

なお、冬場の通行規制には、チェーン規制のほかにも冬用タイヤ規制がありますが、この場合はスタッドレスタイヤかタイヤチェーンのどちらかを装着していれば通行できます。

スタッドレスタイヤについて詳しくは以下のページをご覧ください。
スタッドレスタイヤとは?タイプや替えどき、費用相場などを解説

4WD車両も規制対象

チェ―ン規制中は、4WD車もタイヤチェーンをつけなければ通行できません。大雪時の峠の下り坂などでは、重量が大きいとブレーキをかけても停止するまでの距離が長くなりますのでご注意ください。

薬剤を吹き付けるスプレータイプは、タイヤチェーンとして認可されていない

薬剤を吹き付けるスプレータイプのタイヤチェーンは、大雪時に対応するには十分とはいえず、あくまで突然の雪などで緊急的に使用するものといえます。そのため、スプレータイプのタイヤチェーンを使っていても、チェーン規制中は通行できません。

駆動輪にタイヤチェーンを装着することが基本

タイヤチェーンは、駆動輪に装着するのが基本です。小型車の場合、前輪駆動車(FF車)なら前輪に、後輪駆動車(FR車)なら後輪に装着します。
例外的に、大型トレーラーの場合は駆動輪以外に取りつける場合もあります。詳しくは、以下の図を参照してください。

■車の種類とチェーンを装着するタイヤの位置

車の種類とチェーンを装着するタイヤの位置

※国土交通省の資料を使用しています。

チェーン未装着だと基本的に通行できないが、万が一侵入したら罰則などの可能性も

チェーン規制中は、規制区間の手前で検査員がチェーンの装着状況をチェックしているため、チェーンをつけないまま規制区間に入ってしまうことはないと考えられます(チェーンをつけていない場合はそれ以上先に進めません)。

ただ、万が一未装着のまま通行した場合は、5万円以下の罰金または3ヵ月以下の懲役が科される可能性はあります。

大雪時に運転するなら、事前準備と自動車保険での備えを欠かさずに

大雪時などにチェーン規制が行われると、チェーンを装着していない車はその区間を通行できません。規制区間の手間で慌てることのないよう、チェーン規制の可能性がある地域へ行く場合は、事前に国土交通省などが発表する情報をチェックするとともに、あらかじめチェーンを車に準備しておきましょう。

また、大雪時に運転する可能性があるなら、万が一のときにスムーズにロードサービスなどを利用できるよう、自動車保険に入っておくことも大切です。
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