現在地
ホーム>知る・楽しむ>ソナエル・ラボ
スタッドレスタイヤ

2023.01.12

スタッドレスタイヤとは?タイプや替えどき、費用相場などを解説

スタッドレスタイヤ

2023.01.12

スタッドレスタイヤとは?タイプや替えどき、費用相場などを解説

雪道を安全に走れるように設計されているスタッドレスタイヤ。タイヤの種類にはノーマルタイヤ(サマータイヤ)やスタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤなどがありますが、安全に車を走らせるには、気候や路面の状態に応じたタイヤを選ぶことが肝心です。
ここでは、スタッドレスタイヤとはどういうものかをはじめ、スタッドレスタイヤの替え時や費用相場、使用する際の注意点などについてご紹介します。

雪道や凍結した路面で安全に走ることを目的とするスタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤとは、雪道や凍結した路面でも、安全に走行することを目的とした冬用タイヤです。
「スタッドレス」とは「スタッド=鋲(びょう)がない」という意味ですが、この名称は、昔は冬用タイヤといえば、タイヤに鋲がついたスパイクタイヤが主流だったことに由来します。
道路への影響や粉塵が起こることなどから、スパイクタイヤは次第に主流ではなくなり、代わりにスタッドレスタイヤが普及しました。

■スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤ

■スパイクタイヤ

スパイクタイヤ

スタッドレスタイヤは、低温下でもしなやかさを失わないゴムで作られており、路面に接触する面には、ノーマルタイヤより深いスリット(溝)が刻まれています。この、スリットが雪を噛み、踏み固める力のことを「雪柱せん断力」といいます。スタッドレスタイヤは高い雪柱せん断力があるので、雪道でもしっかり雪をつかんで、滑らずに走行することが可能です。
また、タイヤの路面に接触する面にさまざまなパターンのスリットや切り込みを施すことで、凍結した路面でも高いグリップ力を発揮し、安定した走行ができるようになっています。

なお、スタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べると、走る・止まる・曲がるといった運動性能は劣ります。夏は基本的にはノーマルタイヤにはきかえるべきでしょう。

■ノーマルタイヤ

ノーマルタイヤ

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの特徴を併せ持つオールシーズンタイヤ

タイヤの種類には、スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの特徴を併せ持ったオールシーズンタイヤというものもあります。オールシーズンタイヤは雪道でも走行可能ですが、凍結した路面ではスリップしてしまう可能性もあるため、冬場はスタッドレスタイヤのほうが適しています。

■オールシーズンタイヤ

オールシーズンタイヤ

主なスタッドレスタイヤのタイプ

スタッドレスタイヤは、ゴムの種類によって「吸水タイプ」と「撥水タイプ」に分けられます。ここでは、それぞれの違いについて見ていきましょう。
なお、スタッドレスタイヤを選ぶ際は、氷上や雪上での性能をはじめ、雪道以外の道路も快適に走れるか、寿命や燃費性能はどうかなどを意識し、みずからが使用するシチュエーションなどに応じて検討するのがおすすめです。

吸水タイプ

吸水タイプのスタッドレスタイヤは、スリップの原因となるタイヤと路面のあいだの水を排出する性能が高く、凍った路面でも滑りにくいのが特徴です。気泡や吸収材などを使って、タイヤと路面のあいだの水の膜を除去します。濡れた路面でも滑りづらい点が強みといえます。

撥水タイプ

撥水タイプのスタッドレスタイヤは、走行時に水を弾くことで路面とタイヤの密着度を高める構造で、アイスバーンなどの凍った路面でも、安定した走行がしやすいメリットがあります。乾いた地面を走行してもタイヤがすり減りにくいので、普段は降雪が少ない地域での使用にも適しています。

アイスバーンについて詳しくは以下のページをご覧ください。
アイスバーンとは?走行時の注意や起こりやすい場所、種類を解説

スタッドレスタイヤへの替え時や費用相場は?

雪が降り出す前でも、雨の後に気温が下がれば路面凍結の可能性があるので、スタッドレスタイヤへの交換は冬が来る前に終わらせておくのがおすすめです。
また、タイヤの価格相場は1本あたり3,000~45,000円程です。タイヤの性能やメーカーなどによって価格には幅があります。

このほか、交換を業者に依頼する場合は、タイヤ本体の価格に加えて装着工賃がかかります。4本交換する場合の費用は業者の種類にもよりますが、10,000~50,000円程度。ただ、タイヤを同時購入するなら、4本交換でも装着工賃は1万円以下の場合もあります。
総額としては、タイヤ本体の購入+装着工賃で、10万円前後と見ておけばいいでしょう。

スタッドレスタイヤへの替え時や費用相場は?

スタッドレスタイヤに関する注意点

スタッドレスタイヤを安全に長く使うためには、いくつか注意しておきたいことがあります。次のような点を心掛けましょう。

タイヤの寿命は3~4年

スタッドレスタイヤの寿命は、製造されてから3~4年、走行距離にして10,000~15,000km程といわれています。タイヤメーカーがスタッドレスタイヤの性能を保証する期間は、ほとんどの場合3年間です。

タイヤの摩耗が進むとゴムが硬化し、溝が浅くなることで、スタッドレスタイヤとしての機能が十分に発揮できなくなります。そのまま走行するのは非常に危険なので、無理に使用を続けず、必要なタイミングできちんと交換することが大切です。

空気圧の調整が欠かせない

スタッドレスタイヤを長持ちさせるには、適切な空気圧を維持することも重要です。
運転席のドア付近に貼られているタイヤ空気圧の表示シールに、その車に最適なタイヤの「車両指定空気圧」が書かれています。指定の空気圧で調整しましょう。

空気圧の調整が欠かせない

なお、空気圧が高すぎると、タイヤのセンター部分の摩耗が速くなる、傷を受けやすくなりバーストする場合があるといった問題が発生します。
反対に空気圧が低すぎると、タイヤのセンターラインの両側だけ摩耗が速くなる、路面の水を排除しきれずにタイヤが浮き上がり、ブレーキやハンドルがきかなくなるハイドロプレーニング現象が起こる可能性があります。1ヵ月に1度は空気圧をチェックして、最適な数値を保つ心掛けが大切です。

夏には使わない

夏にスタッドレスタイヤを使い続けると、ゴムの摩耗が著しく進みます。バーストのリスクもあるため、夏は必ずノーマルタイヤなどに履き替えましょう。

保管は冷暗所で行う

スタッドレスタイヤを使わないあいだは、水洗いで土やほこりを落とした後、十分乾燥させてから冷暗所で保管します。風通しのいい倉庫か物置がベストですが、屋外でも遮光・防水機能のついたタイヤカバーをかぶせることで、劣化速度を遅らせることができます。

スタッドレスタイヤでもチェーンが必要なこともある

降雪地帯の道路では、積雪や凍結などで路面の状態が悪化しているときは、指定区域に通行規制が出される場合があります。「冬用タイヤ規制」と「チェーン規制」の2種類があり、冬用タイヤ規制であれば、スタッドレスタイヤ(ただし、寒冷地での走行性能を認めるマークである「スノーフレークマーク」がついているもののみ)であれば通行できますが、チェーン規制の場合は、たとえスタッドレスタイヤを装着してもチェーンを装着していないと通行できません。

スタッドレスタイヤは年々進化を遂げていますが、どんな悪天候でも確実に安全な走行ができるわけではありません。路面の状態が悪いときは、チェーン規制が出ていなくても、チェーンを併用するのがおすすめです。

■スノーフレークマーク

スノーフレークマーク

チェーン規制について詳しくは以下のページをご覧ください。
チェーン規制の対象区間は?チェーンの種類や確認方法、注意点を紹介

雪道を運転するときのためにも、万が一に備えて自動車保険に加入しよう

スタッドレスタイヤは、雪道や凍った路面を安全に走れるように開発されたタイヤです。ノーマルタイヤに比べて雪道や凍った路面で滑りにくく、安定した走行ができるように作られています。一方で、夏場の使用ではタイヤが著しく摩耗しやすいほか、走る・止まる・曲がるといった走行性能はノーマルタイヤに劣るため、季節によってタイヤを使い分けることが肝心です。

雪道や凍った路面の走行は、運転に慣れている方であっても危険を伴うもの。準備や知識なしに走行するのは危険ですし、あらかじめ冬の道路を走る準備を整えておくことが、身を守ることにもつながります。
必要な準備として、万が一のときにロードサービスをスムーズに依頼できるよう、自動車保険に加入しておくのもひとつの手でしょう。
三井住友海上の自動車保険は、基本的な補償のセットに24時間365日対応のロードサービスを含んでいます。この機会にぜひ、三井住友海上でご自身にぴったりの補償プランをご検討ください。

皆さまの安心・安全をご支援する自動車保険(任意保険)

詳しく見てみる

お気軽にお問い合わせください

ページの先頭へ