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車上荒らし

2022.08.26

車上荒らしを防ぐ対策は?手口や被害時の対応手順もチェック

車上荒らし

2022.08.26

車上荒らしを防ぐ対策は?手口や被害時の対応手順もチェック

ドアミラーやカーナビ、現金などが狙われる「車上荒らし」は、自動車にまつわる盗難事件のひとつです。警察庁刑事局発表の「令和3年1~12月犯罪統計【確定値】」によると、2021年に発生した、車両の部品や車内の物を盗む車上荒らしの認知件数は3万6,329件。同年の自動車盗難の認知件数が5,182件だったことと比較すると、車の所有者としては日頃から注意したい犯罪だといっても過言ではありません。
ここでは、車上荒らしの代表的な手口と被害にあったときの対応の流れをはじめ、車上荒らしにあわないための対策や、自動車保険ではどんな補償が受けられるのかなどについて解説します。

車両のパーツや車内の保管物が狙われる車上荒らし

車上荒らしとは、自動車に関する盗難のひとつで、車両のパーツや車内に置いていた物が盗まれる、盗難事件のことです。狙われやすい物としては、車両のパーツならタイヤホイールやドアミラー、バンパーなど、車内の物としてはカーナビなどが挙げられます。また、車内に置いてあるゴルフバッグや現金なども標的にされがちです。
なお、一般社団法人日本損害保険協会の「自動車盗難事故実態調査」(2019年1月1日~2021年12月31日)によると、車上狙いの半数以上は22~9時と深夜~朝の時間帯に発生しています。

■車上荒らしに特に注意したい時間帯

車上荒らしに特に注意したい時間帯

車上荒らしの代表的な手口は?

車上荒らしの手口は時代とともに変化しており、近年ではスマートキーの特性を悪用したり、車内部の電子制御装置に侵入したりというものが目立ちます。
車上荒らしの主な手口としては、次の3つが挙げられます。

窓ガラスを割って侵入

窓ガラスを割っての車内への侵入は、昔からある最もスタンダードな手口です。割れても目立たず、大きな音もしないことから、運転席・助手席横の三角窓が割られることが多いようです。
窓ガラスを割り、ドアの鍵を開けて侵入した上で車内を物色することが多いですが、犯人によっては、鍵穴や配線に細工してエンジンを始動し、一度車ごと盗んでから目立たない所に移動した上で犯行に及ぶこともあります。

割れた車の窓ガラス

リレーアタックによる侵入

リレーアタックは、スマートキー搭載車を対象としたもので、スマートキーが発する微弱な電波を受信し、車のロックを解除することで侵入する手口です。数人によって犯罪が行われることが多く、1人の犯人がまず車の持ち主のスマートキーに接近し、受信用の装置でスマートキーが発する電波を受信します。それを増幅して仲間に電波を送ることで、スマートキーを電子的にコピーし、最終的に車のロックを解除します。車両の盗難にも使われる手口です。

■リレーアタックの手口

リレーアタックの手口

CANインベーダー

CANインベーダーは、スマートキーの電波も使わない新しい手口です。車にモバイルバッテリー型の小型機器を接続して、制御用のコンピューター(CAN)に侵入し、ロックを解除したり、エンジンをかけたりします。

■CANインベーダーの手口

CANインベーダーの手口

自動車盗難の最新の手口や状況について詳しくは以下のページをご覧ください。
【スマートキーでも盗まれる!】自動車の盗難対策

車上荒らしにあったときの対応の流れは?

車上荒らし

車上荒らしにあってしまった場合は、どのような対応を行えばいいのでしょうか。以下に、具体的な流れを解説します。

1. 警察に通報

車上荒らしにあったらまずすべきことは、警察への通報です。少しでも早く通報するほど、犯人の逃走を防ぎ、逮捕される可能性が高まるので、被害に気付いた時点ですみやかに通報してください。
なお、犯人の手掛かりを消してしまう可能性があるので、警察の見分が終わるまで車内に入るのは避けたほうがいいでしょう。

2. 被害の確認

警察の見分が終わったら、盗まれた物を確認します。クレジットカードやETCカードなど、不正利用される可能性がある物が盗まれていた場合は、すぐに利用停止手続きをとります。

3. 保険会社に連絡

車両保険や車内手荷物等特約に入っている場合は、保険会社から補償が受けられる場合があります。車両保険を使うと次年度以降の保険等級が下がってしまいますが、受け取れる金額を確認するだけでは等級は下がらないので、まずは保険会社に連絡しておきましょう。

■車上荒らしにあったときの対応の流れ

車上荒らしにあったときの対応の流れ

車上荒らしの被害は自動車保険で補償される?

車上荒らしによる被害は、自動車保険のうち車両保険と車内手荷物等特約による補償の対象となります。詳細について、それぞれ確認しておきましょう。

車両保険

車両保険は車両の損害を補償するものです。車両のパーツが盗まれたり、車体が傷付けられたりした分は、車両保険の対象となります。ただし、車両保険を使うと次年度以降の保険等級が1等級下がり、事故有係数が加算されるので、次年度以降の保険料が上がってしまいます。
そのため、損害額と修理代、補償される金額、次年度以降の保険料を比べた上で、保険を使うかどうか決めるのがおすすめです。
三井住友海上では、こうしたご相談にも親身に対応してまいります。気兼ねなくご相談ください。

車内手荷物等特約

カメラやゴルフバッグなど、車内やトランクに収容されていた物は車両保険の対象とはならず、車内手荷物等特約の補償対象となります。特約の名称は、保険会社によって多少異なります。
また、保険会社にもよりますが、現金やスマートフォン、メガネ、貴金属などは対象外とされる場合が多いです。カーナビは、車両に固定されている物は車両保険、固定されていない物は車内手荷物等特約の対象となります。
なお、三井住友海上の場合、車内手荷物等特約を利用しても保険等級は下がりません。

車上荒らしにあわないための対策

車上荒らしにあわないためには、どのような対策ができるのでしょうか。ここでは、大切なお車を守るために取り入れられる、具体的な対策を5つご紹介します。

■車上荒らしを防ぐためにできる対策

車上荒らしを防ぐためにできる対策

車から離れるのが短時間でも必ず施錠する

車両窃盗の20%強は、鍵をつけっぱなしにしていた、または近くに置きっぱなしにしていたことで起こっています。たとえ短時間でも、車から離れる際は必ず施錠すれば、車上荒らしのリスクを減らすことにつながるでしょう。

車用防犯ブザーやドライブレコーダー、防犯カメラを抑止力にする

車上荒らし犯も狙いやすい車を狙うので、車用防犯ブザーやドライブレコーダー、防犯カメラを備えておけば、抑止力になります。例えば、ドアを開けると警報サイレンが鳴るような防犯ブザーは、CANインベーダー対策としても有効です。
また、ハンドルロック、タイヤロックによって物理的な対策をするのも有効な手段のひとつといえます。

スマートキーを金属容器に保管する

スマートキーを金属容器に保管することで、スマートキーが発する電波を拾われることがなくなるので、リレーアタック対策として有効です。

イモビライザー搭載車を選ぶ

イモビライザーとは、キーと車のIDが一致するとエンジンがかかるシステムのことで、これが搭載されているとリレーアタック対策になります。車種にもよりますが、2010年代以降の車にはほぼ搭載されています。

AirTagなどのスマートタグを活用する

車にAirTagなどのスマートタグ(置き忘れ防止タグとも呼ばれ、スマートフォンやタブレット端末と接続することで、タグの位置を確認できるIoT技術を搭載したアイテムのこと)をつけておけば、万が一車が持ち去られても、追跡できる可能性が高まります。
ただし、目につく場所に設置するとすぐに犯人に気付かれてしまいかねないので、目立たない場所に設置しておくことが大切です。

防犯と保険で車上荒らし対策を

車上荒らしの件数は年々減ってきているとはいえ、全国で年間3万件以上は起きていることから、いつ被害にあっても不思議ではありません。基本的な防犯対策を行うとともに、車両保険等に加入して備えておくのがおすすめです。

三井住友海上の自動車保険は、基本的な補償に、必要な補償をセットできるオプションも豊富に取り揃えており、お客さま一人ひとりにぴったりの内容でご加入いただくことが可能です。車両保険と車内手荷物等特約で、車上荒らしにも備えていただけます。すでに自動車保険にご加入済みの方も、より手厚い補償に見直すなど、この機会にぜひご検討ください。

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