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そなえトリビア

2022.08.04

【夏の節電】電力がひっ迫する前に行いたい節電対策

そなえトリビア

2022.08.04

【夏の節電】電力がひっ迫する前に行いたい節電対策

需給バランスの崩れから、電力不足が懸念されている2022年の夏。電気料金も値上がりが続く中、経済的にも節電は意識したいところです。今回は、この夏に発令される可能性がある「電力需給ひっ迫警報・注意報」の概要、家庭でできる節電のポイントなどをご紹介します。


2022年夏、電力不足の「警報・注意報」が出されるかも?

2022年3月に発令された「電力需給ひっ迫警報」
2022年3月22日、経済産業省は東京電力・東北電力管内を対象に「電力需給ひっ迫警報」を発令し、節電を呼びかけました。商業施設の閉店時間繰り上げや、公共施設の照明間引きなどといった節電対策を記憶している方も多いかもしれません。
電力ひっ迫警報は電力の予備率が3%を下回る見通しとなった際に発令されます。2022年3月22日の警報は、3月16日に福島県沖で地震が起こった影響で、東北、東京エリアの火力発電所が停止していたこと、また22日は特に東日本で悪天候、低気温が予想され、暖房などの電力需要が増えると見込まれたことが発令につながったとされています。

この夏は「電力需給ひっ迫注意報」も導入
さらに2022年5月、経済産業省は前日の段階で電力の予備率が5%を下回る見通しとなった際に新たに注意報を出すことを発表し、6月に決定した「2022年度の電力需給に関する総合対策」に警報・注意報に関する内容が盛り込まれました。併せて、警報が発令されるタイミングもこれまでより前倒しされる方針となりました。
警報・注意報が発令された際はもちろん、発令に至らないよう、あらかじめ節電を心がけたいところです。続いては、日ごろからできる節電対策について見ていきましょう。

電力がひっ迫する前にできる節電対策は?

消費電力の多い家電は「エアコン・冷蔵庫・照明」、ピーク時間は「午後2時」

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経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」を加工して作成

節電といってもやみくもに電源を切り、コンセントを抜いていたのでは効率がよくありません。まずは電力消費が大きく、節電効果の高い家電製品や時間帯を知るところから始めましょう。経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によると、夏季の家庭における電力消費割合のトップは、34.2%を占める「エアコン」、そして17.8%を占める「冷蔵庫」、9.6%を占める「照明」と続きます。なんと、この3品目だけで60%を超えるのです。
そして2022年6月3日、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の一都三県より発出された「電力ひっ迫に係る一都三県共同メッセージ」によると、電力消費のピーク時間帯は14時頃。その日の最高気温となることが多い時間帯です。
次は、電力消費の多い3品目で節電するためのポイントについて見ていきましょう。

エアコンで節電するための5つのポイント

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操作や設定を工夫する
冷房時は設定温度を1℃高くしておくことで約10%の節電になります。暑いと感じたら、エアコンの温度設定を下げる前に風が当たるように調整するか、風量を強くして体感温度を下げてみましょう。
また、エアコンは運転を開始する際に多くの電気を使うので、スイッチを何度も入れたり切ったりすると、つけたままにするより電気を消費します。涼しくなったと感じたら、エアコンを切るのではなく、設定温度を高めて調整しましょう。

カーテンやすだれなどで日差しを遮る
レースのカーテンやすだれ、つる性植物などを利用し窓からの日差しを遮ることで室温の上昇を防げば、エアコンにかかる負荷を下げることができます。お出かけの際には昼間でもカーテンを閉めておくと、室温の上昇を防げます。

冷房中のドア・窓の開閉は控えめに
室外の熱い空気が入ってくるとエアコンにかかる負荷が高まり、電力を余分に消費してしまいます。

扇風機・サーキュレーターを併用する
エアコンで冷たくなった空気を循環させるので、体感温度が下がります。また、風に直接あたることでより涼しく感じられます。

フィルターはこまめに掃除を
経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によると、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃したエアコンを比較した場合、年間で電気31.95kWhもの差になり、電気代は約860円の節約にもなります。2週間に1回(月2回)を目安に、フィルターの掃除を心がけましょう。

室外機の周りに物を置かない
植物や自転車など、室外機の周りには物を置いてしまいがちですが、吹き出し口の周りなどの風通しが悪いと冷房の効率が下がります。

冷蔵庫で節電するための5つのポイント

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温かいものは室内で冷ましてから保存
調理したての料理などの温かいものは、そのまま冷蔵庫へ入れず室内である程度まで冷ましてから冷蔵庫へ入れると、冷蔵庫内の温度が上がらず余計な負荷がかかりません。ただし、夏季は食品が傷みやすいので、冷蔵庫へ入れるまでの間も涼しい場所で冷ますようにしましょう。

冷蔵庫内の温度設定を適切に
冷蔵庫の温度設定が「強」などになり、奥に入れた食材が凍りかけていないでしょうか。設定が強すぎると電力の消費も大きくなりますから、食品が傷まない程度に弱めておくようにしましょう。

冷蔵庫の中を整理する
冷蔵庫にものを詰め込みすぎると、余計な負荷がかかり電力を消費します。常温保存できる品や消費期限切れの食品などが入ったままになっていないか、余計な包装をしたまま入れていないか、ときどきチェックしましょう。

無駄な開閉はせず、開ける時間も短く
冷蔵庫は開けるたびに冷気が外へ逃げてしまい、冷蔵庫内の温度を下げるために電力が消費されます。調理などで複数の品を扱うときはなるべくまとめて出し入れし、開閉の回数を減らしましょう。冷蔵庫の中身を見ながら献立を考えるなど、開けたままの時間が長くなるような行動も控えたいところです。

壁から適切な間隔で設置する
経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によると、冷蔵庫の上と左右が壁に接している場合と、左右片側のみが壁に接している場合では、年間で電気45.08kWhもの差があり、電気代は約1,220円の節約にもなるのです。設置場所は適切か、周りに余計なものはないか、あらためてチェックしてみましょう。

冷蔵庫自体の設定やお手入れも
冷蔵庫の機種によっては「エコモード」のように節電・省エネを意識した設定が用意されていますので、ぜひ活用しましょう。また、ドアのパッキンが古くなっているとすき間ができ、冷気がもれるので余計な電気を使います。カードなど少し厚めの紙を挟んで閉めた際に、ずり落ちてきたらパッキン交換の目安です。

照明で節電するための3つのポイント

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・電球を見直す
経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によると、54Wの白熱電球を12Wの電球形蛍光ランプに交換すると、年間(2,000時間使用)で電気84.00kWhが削減でき、約2,270円の電気代節約になるそうです。また9Wの電球形LEDランプに交換すると、年間で電気90.00kWhが削減でき、約2,430円の電気代節約になると算出されています。
この節電対策は照明器具に限りません。他の家電も買い替えの際に省エネ型を選ぶと、それだけで電気使用量を抑えられます。

・点灯時間を短く
誰もいない部屋の照明をつけっぱなしにしていたり、寝る直前まで煌々と照明をつけたりしていないでしょうか。電力の無駄になるのはもちろん、夜に明るい光を長時間浴びると寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりすることもわかっています。健康のためにも就寝前は少しずつ照明を暗くしていくのがおすすめです。

・明るさを見直す
照明を消すだけでなく、照明自体の明るさを抑えることも節電につながります。「電力ひっ迫に係る一都三県共同メッセージ」によると、居室の明るさを500ルクス程度に抑えることで、約2.5%の省エネになるといいます。必要以上に明るい照明を使っている場所がないか、あらためて確認してみましょう。屋外灯をソーラーライトにするのも節電になります。


無駄な電力消費を抑えることは重要ですが、夏季にエアコンの使用を控えすぎると室温上昇による熱中症の危険が高まりますし、冷蔵庫の庫内温度が上がり過ぎると食品が傷み食中毒の危険も高まります。あくまで自分や家族の健康を第一に、「とにかく電力使用量を減らす」のではなく「電気を適切に使う」ことを目標として、節電を取り組みましょう。

参考:
経済産業省「3月22日は電力需給が厳しくなる見込みのため東京電力管内で節電のご協力をお願いします【需給ひっ迫警報】」
経済産業省「第40回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会」
経済産業省「第49回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会」
経済産業省「2022年度の電力需給に関する総合対策を決定しました」
「電力ひっ迫に係る一都三県共同メッセージ」
厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
ダイキン工業株式会社「エアコン節電情報」
富士通ゼネラルグループ「エアコンの上手な使い方 節電のポイント」

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