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日頃のそなえ

2021.12.02

【しないとどうなる?】自動車の法定点検(定期点検)

日頃のそなえ

2021.12.02

【しないとどうなる?】自動車の法定点検(定期点検)

※誤記のお詫びと訂正
本記事の記載内容に一部誤りがございました。深くお詫び申し上げますとともに、下記の通り訂正をさせていただきます。

<訂正箇所>
車検は「保安基準を満たす」車であることを証明する検査
誤)検査の間隔は、自家用車(軽自動車を含む)の場合は2年(ただし新車は初回のみ3年)、車齢11年を超えると1年となっています。
正)検査の間隔は、自家用車で一般の軽自動車を含む乗用車の場合は2年(ただし新車は初回のみ3年)となっています。※車種などにより検査の間隔は異なりますので、詳しくは参考サイトをご確認ください。

参考サイト:国土交通省中部運輸局三重運輸支局 自動車検査証の有効期間



自動車は車検を通す以外にも、定期的な点検が法で義務付けられています。罰則が発生しないためうっかり忘れがちではありますが、「今走るのには問題がないから」と点検を受けないままでいると、点検を受ける以上の負担が発生することや、ひどい場合は事故につながることも考えられます。今回は、法定点検の概要や、点検を受けるメリット、受けなかった場合どんなリスクが起こりうるかについて、改めてご紹介します。


受けないと道交法違反?「車検」と「法定点検」の違いとは

車検は「保安基準を満たす」車であることを証明する検査

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法定点検と混同されがちな車検は、道路運送車両法に基づいた自動車の「検査」の通称です。自動車は、公道上で使用するのに適した保安基準を満たす状態であるかを定められた期間ごとに検査し、自動車検査証(車検証)の発行を受けることが義務となっています。検査の間隔は、自家用車で一般の軽自動車を含む乗用車の場合は2年(ただし新車は初回のみ3年)となっています。※車種などにより検査の間隔は異なりますので、詳しくは参考サイトをご確認ください。
自動車のフロントガラスに貼付されている四角いステッカー(画像)は車検を受けていることを示すもので、数字は次の車検を受けるべき年月を表しています。

法定点検(定期点検)は「車が故障なく快適に走れる」ことを証明する点検

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法定点検(定期点検)は、道路運送車両法に基づいた自動車の「点検」です。その自動車が故障なく、安全かつ快適に走れる状態であるかに関わる項目の点検を行います。点検の間隔は12ヶ月または24ヶ月で、自家用車(軽自動車を含む)の場合、法定12ヶ月点検では26項目(下記)、法定24ヶ月点検では56項目の点検を行います。

1パワーステアリング装置のベルトのゆるみと損傷10ブレーキディスクとパッドとのすき間19点火装置のディストリビュータのキャップの状態
2ブレーキペダルの遊び、踏み込んだときの床板とのすき間11ブレーキパッドの摩耗20バッテリのターミナル部の接続状態
3ブレーキの効き具合12タイヤの状態21排気の状態
4駐車ブレーキ機構の引きしろ(踏みしろ)13ホイールナット及びホイールボルトの緩み22エアクリーナエレメントの状態
5駐車ブレーキの効き具合14クラッチペダルの遊び、切れたときの床板とのすき間23潤滑装置のオイル漏れ
6ホース及びパイプの漏れ、損傷及び取り付け状態15トランスミッション、トランスファーのオイル漏れ、オイル量24冷却装置のファンベルトの緩みと損傷
7マスタシリンダ、ホイールシリンダ、ディスクキャリバの液漏れ16プロペラシャフト、ドライブシャフトの連結部の緩み25冷却装置の水漏れ
8ブレーキドラムとライニングとのすき間17点火プラグ(スパークプラグ)の状態26エグゾーストパイプとマフラの取り付けの緩みと損傷
9ブレーキシューの摺動部分及びライニングの摩耗18点火装置の点火時期

自動車のフロントガラスに貼付されている丸いステッカー(画像)は法定点検を受けていることを示すもので、数字は次の法定点検を受けるべき年月を表しています。ただし、車検のステッカーと違って貼付は義務ではありません。

車検と法定点検はどちらも道路運送車両法に定められた義務だが、目的が違う
車検と法定点検はどちらも道路運送車両法に定められた義務ではありますが、車検は「検査」、法定点検は「点検」と呼ばれる通り、目的が違っています。かみ砕いていえば、車検は「車が公道を走ってもいい状態か」を調べ、法定点検は「車が故障なく安全に走れる状態か」を調べるものなのです。
ちなみに、車検が切れている車で公道を走行した場合、道路運送車両法違反により懲役刑または罰金が課されます。ただし法定点検には受けていない場合の罰則規定はありません。

車検法定点検
目的公道上で使用するのに適した保安基準を満たす状態であるかを検査故障なく、安全かつ快適に走れる状態であるかを点検
自家用車の検査・点検間隔2年(ただし新車は初回のみ3年)
※車種などにより検査の間隔は異なりますので、詳しくは参考サイトをご確認ください。
12ヶ月または24ヶ月
罰則規定ありなし
ステッカー貼付義務任意

実は使用者自身による「日常点検」も義務だった!
道路運送車両法に定められているのは車検と法定点検だけではありません。実は、クルマの使用者自身による日常的な点検も義務であり、15もの項目(下記)が設けられています。

1ブレーキ液の量9タイヤの溝の深さ
2冷却水の量10エンジンのかかり具合・異音
3エンジンオイルの量11ウインドウォッシャ液の噴射状態
4バッテリ液の量12ワイパーの拭き取り状態
5ウインドウォッシャ液の量13ブレーキの踏み残りしろと効き具合
6ランプ類の点灯・点滅14駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)
7タイヤの亀裂や損傷の有無15エンジンの低速・加速の状態
8タイヤの空気圧

ランプ類の点灯状態やタイヤの溝の深さ、ワイパーのふき取り能力などはすぐに思い当たるかもしれませんが、実はエンジンオイルの量やタイヤの空気圧など「ガソリンスタンドで声をかけられたら見てもらう」という人が少なくないような項目も、日常点検に含まれているのです。

法定点検はメリットになることも多い

定期的な点検は、事故のリスクを回避するためにも重要
自動車は「今普通に走っていさえすれば大丈夫」というわけではありません。法定点検を怠ったがゆえに、急に車輪が脱落したり、ブレーキが効かなくなったり、雨の日にタイヤがスリップを起こしたりして、大きな事故につながる可能性もあるのです。

点検せず放っておいたせいで、修理費用がかさむことも

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事故にはならなくても、点検を怠ったせいで部品の劣化が進んだり、故障につながりかねない状況のまま放置されたりするリスクがあります。自動車のメーカー保証は12ヶ月法定点検を受けている前提で設定されているので、点検を受けていれば点検項目の不具合や故障はメーカー保証でまかなえます。一方、法定点検を受けていなかった場合、不具合や故障への対応費用も自分で負担せねばならず、内容によっては法定点検にかかる費用すら大きく超えてしまう可能性もあります。

法定点検を受けておくことが車の資産価値も高める

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法定点検を受け、車に付帯されている「定期点検整備記録簿」に点検の記録をしっかり残しておくことは、下取りや売却する際の査定額アップにもつながります。年式や走行距離などの条件が同じであれば、点検の履歴がしっかりしている車の方が安心して乗れるというわけです。

「毎年点検するほど乗っていないから」、「特に調子の悪いところはないから」、「受けなくても罰則がないから」と、つい軽く考えてしまいがちな法定点検。しかしそれは、人間でいえば健康診断を先延ばしにしているようなもの。突然故障したり、深刻な状態に気づいたりしてから後悔しても遅いのです。まずは「毎年受けるもの」と考えておきましょう。
ただ、こまめな点検を心がけていても不測の事態は起こります。「もしもの時にはどこへ連絡すればいいか」といったことも、普段から意識しておきたいところです。

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参考:
国土交通省「安全な車社会のために 自動車の点検整備」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/
国土交通省「自動車の点検及び整備に関する手引」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/images/t1-2/tebiki.pdf
国土交通省 中部運輸局 三重運輸支局「自動車検査証の有効期間」
https://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/mie/seibi/shaken.html

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