2016.12.22
冬場に多い火災、乾燥よりも放火に注意!?
2016.12.22
冬場に多い火災、乾燥よりも放火に注意!?
冬場は火災が増える時季です。暖房器具や乾燥も一因ではありますが、火災原因の第1位はなんと放火!放火を防ぐには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
本当に火災は冬に多いの?
一年中火災は起こるため、本当に火災は冬に多いの? と疑問を持つ人も多いかもしれません。しかし、実際に冬は火災が多いのです。東京消防庁の調査『平成28年版 火災の実態』によると、一般火災は1、3、5、7月、放火は1、3月が多く、冬は一般火災と放火の双方が多い傾向にあります。
冬季に火災が多い原因として、乾燥に加え、暖房器具の使用、年末年始に繁忙期を迎える飲食店等における火の不始末などが挙げられます。また、放火に関しては大掃除により玄関先に出していたごみが狙われる、ということもあるかもしれません。実際に着火物のトップは同調査によれば「紙、紙製品」、「ごみくず」「合成樹脂(プラスチック)等」……と身の回りにあるものが上位を占めます。深夜、玄関先のごみが狙われたら逃げ道がなく大事に至る可能性も高いです。
個人でできる防火防止対策
放火を防ぐためにはどんな点に気をつければいいのでしょうか。4つのポイントをご紹介します。
1.侵入されにくい住居を目指そう
門扉に鍵をかけること。門扉がないときは防犯ブザーや監視カメラを設置するという手もあります。監視カメラでは大げさだ、というときはセンサーライトを利用してみてはいかがでしょう。「足音が大きくなる石や砂利」というものも売っていますので、窓や玄関の前などに置けば効果がありそうです。各種便利グッズを活用したいものです。
2.燃えやすいものを周辺に置かない
ごみ出しの前日からごみを玄関に置いておくようなことはありませんか? ほかにも自転車のかごにものが入っていたり、新聞受けがいっぱいになっている場合も要注意! 自動車やバイクのカバーも防炎素材の製品を使いたいですね。
3.家族全員で取り組もう
ごみ出しのルール厳守や施錠の徹底は家族全員で行いましょう。最近は愛煙家の減少やIHクッキングヒーターの普及で火の怖さを知らない子どもも多いそうです。むやみな火遊びを防ぐためにも、子どもに火の危険性をしっかり伝えたいものです。集合住宅であれば管理人さんに防犯、防火体制を聞いてみるのもいいでしょう。
4.もしものときの備えをしよう
消化器は設置するだけでなく、使い方の確認もしたいものです。消火器の設置が難しい場合は、スプレータイプの簡易防火製品を用意してみてはどうでしょう。それ以外にも住宅用火災警報器の設置を始め、できることは多いです。
地域でできる防火防止対策
怪しい人がいたら、近所で情報を共有したいですね。近所付き合いがなければ、交番へ相談したり、地域で開催される見回りに参加したりしてみてはどうでしょう。また、防災訓練に参加するのもおすすめです。防災訓練では、消火器を使用した消火訓練や、救護訓練など、個人では難しい体験や情報を得ることができます。
冬の火災は失火だけでなく、放火も多いので怖いものです。しかし放火の被害に遭わないよう、備えることは可能です。住宅やその周辺に気を配り、放火犯を寄せ付けないようにしましょう。