2016.12.08
寒波は雪国だけのものと思っていませんか?
全国的に気を付けたい「強烈寒波」への備え
2016.12.08
寒波は雪国だけのものと思っていませんか?
全国的に気を付けたい「強烈寒波」への備え
2016年11月、関東で積雪が観測されました。11月の積雪は
2016年1月には、西日本を中心に40年ぶりともいわれる強い寒波に襲われました。九州では10cmを越える積雪、みぞれ、水道管凍結など普段はみられない現象が話題にもなりました。寒波も強烈になると災害級の影響を私たちに与えるおそれがあります。もし災害級の寒波に襲われたら、どんなことが起こりうるのでしょう?最低限の備えはしておきましょう。
2016年1月寒波の影響
2016年1月に日本を襲った寒波は、西日本に記録的大雪を降らせました。普段は比較的温暖な西日本では寒さへの備えが弱く、各地で被害が発生しました。奄美大島では115年ぶりに雪が降り、九州の長崎市では17センチの積雪と、観測史上最も雪が積もったのです。九州では水道管が破裂し、断水に追い込まれた地域が発生しました。お風呂はともかく、食事やトイレは切実な問題です。より深刻なのが人工透析を必要とする方で、佐賀県では自衛隊に救助要請をしました。
これからの冬はどうなる?
地球規模で異常気象が叫ばれていますが、今後、日本の寒さはどうなるのでしょうか。2016年~2017年にかけての冬で限るならば、2016年9月に「ラニーニャ現象」が発生していることから、気候は荒れる可能性が高いと予想されています。ラニーニャ現象とは太平洋赤道付近の海水温が高い状態(海水温が低い場合はエルニーニョ現象)が続くことをいいます。これらの現象が増えると日本だけでなく、世界中で異常気象が発生するとされています。
備えておくべき、寒波対策
ここでは3つの項目に分けて寒波へのソナエを確認しておきたいと思います。
1:生活のソナエ
災害級の寒波が襲ってきたとき、可能であれば外出は避けたいところですが、しかし、断水や停電も予測されるため、必ずしも家にいれば安心とはいえません。食料や携帯トイレ、懐中電灯などを常備しておきましょう。これらは寒波だけでなく、通常の災害対策としても必要な物ですね。
また、停電だけではなく、物流の混乱や交通網のマヒで灯油が手に入らないことも予想されます。不測の事態に備え、暖房器具は電気で動くものと灯油で動くもの、両タイプを揃えておきたいです。どうしても暖房が使えないときは、床に断熱材を敷く、発熱下着を着用するなどして寒さ対策をしましょう。
2:家のソナエ
積雪時、玄関前や公道に出るまでの庭については早めに雪かきをしておきましょう。雪は積もれば積もるほど雪かきは重労働になります。特に外出の必要がなくとも、緊急時に備えて人や自動車のための通り道を作っておくことが肝心です。
また、この時期は寒さによる漏水も多くなります。漏水により増えた水道料金は自己負担となるため家計面からも注意が必要です。漏水は水道管の凍結、破裂、という順番で起こるため、屋外でむき出しになっている水道管や蛇口は発泡スチロールや布などを巻き、その上から更にビニールを巻いて凍結を防ぎましょう。
3:外出時のソナエ
仕事や急用で外出しなければならないときは当然、防寒着で身を守りますが、その際には単に服を着こむだけではなく、帽子や手袋、マフラーなどで皮膚の露出を極力減らすことが重要です。また、転倒に備えてリュックなど、両手が自由になるかばんで外出するようにしましょう。
まとめ
「こんなことは当たり前」と思われた方も多いと思います。ですが、その当たり前のこと、本当に実行できていますか?知識として知っているだけではなく、実際に対策しておくことが何よりも大事です。寒波に対する備えは、他の災害時にも通じるので、普段から災害への意識を高く持つ人には特別な対策は必要ないかもしれませんね。強烈な寒波は災害並みの備えが必要であることを知り、いざというときに慌てないようにしましょう。
参考:
【被害状況】
寒波影響、県内断水1万8000世帯|佐賀新聞
寒波で漏水「料金どうなる?」佐賀新聞
【天候】
ラニーニャ現象発生時の日本の天候の特徴|気象庁
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは|気象庁