リスクとは?
リスク(risk)は、「危険・恐れ」と訳されますが、その語源はいろいろな説があります。たとえば、イタリア語の「勇気を持って試みる」という意味 の“risicare”や、ハザードや災いを意味する“risico”、スペインでは水夫が切り立った険しい岩礁を“risco”と呼んだそうです。また、アラビア語でリスクは「明日の糧」を表す言葉として使われてきました。
つまり、リスクとは、単に危険を意味するものではなく、未来の夢を持ち挑戦する過程で危険や損失が生じる可能性という意味で使われています。
損害保険は、その未来に起こるリスクに対応するためのものと言えます。
たとえば、自動車を購入してドライブをしたい、 または、商売をはじめようという場合のリスクに対応するために自動車保険があり、海外を旅していろいろな経験をしたいという場合の海外旅行保険等、今の生活を守るためではなく、新しく何かに挑戦をするために損害保険があるのです。
損害保険とは?
私たちの日常にはこうしたさまざまなリスクが取り巻いています。交通事故、火事、台風や地震等の自然災害によって物に損害が生じたり、人が傷ついたりすることがあります。企業活動を取り巻くリスクも多様化しています。損害保険はこうした偶然の事故の発生により被った経済的な損害や人的な損失を補償する保険です。
リスクへの対応方法には、損害の発生を予防・防止するための活動を行う「リスクコントロール」と、損害の発生を予想して、損害額を補てんする「リスクファイナンシング」があります。そして、その中で損害保険はリスク転嫁の一つの手段です。
損害保険と生命保険の違い
保険というと、いちばん最初に思い出すのは、生命保険ではないでしょうか。保険といっても、生命保険と損害保険では扱うリスクが異なります。私たちが扱う損害保険の定義は、「偶然の事故によって生じた損害を担保するもの」。自動車事故、火災、地震をはじめ、偶然に発生する事故で、損害が生じるものについては、さまざまなものが損害保険の対象となります。
保険業法では、以下の3つの保険が定義されています。