サービス概要・機能

近年、プラントの老朽化を原因とした事故が増加傾向にあり、社会課題のひとつになっています。この課題の解決に向けて、当社ではお客さまのプラントのリスクを低減し、安定的な稼働をサポートするためのコンサルティングサービスをご用意しております。

①データ分析

プラントの製造工程におけるプロセスデータ(流量、圧力、温度、速度など)を4Mの変化点で分類し、最適なデータサイエンス技術を用いて分析します。さらに、プロセス制御や化学工学の視点で考察のうえ、独立防護層の改善点や事故・トラブルの対策をご提案します。

<4M>
Material(原材料、添加剤)、Man(運転オペレータ、設備保全エンジニア)、Machine(設備、装置)、Method(製造方法、品質検査方法)

<独立防護層(Independent Protection Layer:IPL)>
プラントの安全設計のコンセプト。IPL1(設計)からIPL8(地域防災)までの防護層があり、互いに独立しており、内側の防護層が損なわれてもその外側の防護層が機能することにより、事故を未然に防いだり被害の拡大を抑えたりすることが可能となる。

➁リスクアセスメント

HAZOPを用いて危険源を洗い出したうえでプラントの製造工程のリスク(頻度 x 影響度)を分析・評価します。そのうえで高リスク事象に対してはLOPAを用いてリスクに見合った未然防止策をご提案します。

<HAZOP:Hazard and Operability Study >
プロセスを構成する各アイテム(配管/機器)に対して、正常状態からの逸脱を想定し、その原因、プロセスへの影響、適切な安全対策について検討する手法。流体を取り扱うプロセスに対して効果的。

<LOPA:防護層解析(Layer of Protection Analysis)>
HAZOPで洗い出されたリスクに対して十分な独立防護層(対策)があるかどうかを判断する解析手法。

導入効果

  • データを活用した事故・トラブルの原因究明、解決による生産性向上
  • 将来発生する可能性のあるリスクの低減と未然防止によるプラント稼働の安定性向上
  • 様々な事故事例を踏まえながら自社のリスク対策状況を第三者視点で確認・検証することによる安全性向上

対象のお客さま

  • 本社の生産技術部
  • 工場の安全環境部(レスポンシブルケア室)
  • 工場の製造部
  • 工場の保全部   など

コンサルタントの紹介

製造業データサイエンティスト

<経歴>
大手自動車制御システム会社にて、ガソリンエンジン開発(適合試験、データ分析)に従事した後、大手プラント制御システム会社にて、製造業向けの100件超の解析プロジェクトとビジネス開発に従事。

<専門領域>
プロセスデータを用いた改善活動の推進(可視化、原因解析)
プロセス知見(計測・制御・監視)とデータサイエンスを組み合わせた解析

リスクアセスメント専門家

<経歴>
エンジニアリング会社にて詳細設計に従事した後、大手化学メーカーにおいて国内外の新設プラントのHAZOP/LOPAを含むエンジニアリング、運転の実務に長く従事。
海外プロジェクトでは、P&ID相当で50枚レベルの石油化学プラント(プロピレン、ブテン、メタノール)を経験。

<専門領域>
化学、プラントエンジニアリング業界での知見を通じたプラントにおけるリスクアセスメント実務

社外アドバイザ

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本サービスに関する問い合わせ窓口

三井住友海上 
ビジネスイノベーション部