駿河台ビル・新館の緑地
緑化取組が目指すもの
駿河台ビル・新館は、江戸時代には武家屋敷が建ち並び、今は大学の町となった東京都千代田区神田駿河台に立地しています。
1984年の駿河台ビル竣工当時から、都心の本社ビルのあり方として、「周辺環境との調和」を理念の一つとして掲げ、既存樹の活用や高木の植栽に耐えられる構造を供えた屋上庭園の築造など、企業の緑化取組の先駆けとして、外部からも高い評価をいただいています。
駿河台新館の緑地管理および駿河台ビル改修工事では、これらの理念や歴史を引き継ぎ、新しい技術を用いた緑化や地域の生物多様性に配慮した取組みなど、「緑のもつ力」を最大限表現することを目指します。

緑地面積率
| 駿河台ビル | 駿河台新館 | |
|---|---|---|
| 竣工 | 1984年3月 | 2012年2月 |
| 敷地面積 | 11,970m² | 5,417m² |
| 建築面積 | 5,471m² | 2,988m² |
| 屋上緑化施設面積 | 2,614m² | − |
| 地上部の緑化面積 | 2,561m² | 1,660m² |
| 緑化面積率 | 43% | 30% |
駿河台ビル 屋上庭園のプロフィール
駿河台ビルの低層階にある屋上庭園は、1984年の竣工当初に築造されました。2001年には地域の生態系に配慮した緑地管理を目指し、繁茂した常緑樹の緑量を一部減らすなど改修を行い、その結果、鳥や昆虫などいきものが多く見られるようになりました。
また、緑地部分は幹線道路や周辺のビルの屋上よりも表面温度が低く、ヒートアイランド現象の緩和にも一役かっています。
2012年からの改修工事により、さらに生物多様性に配慮した庭園にリニューアルします。常緑樹中心に植えられていた緑地に新たに落葉樹や果樹を導入し、野鳥の水浴び場となるバードバスを新設する予定です。また小さな田んぼをつくり、水辺に生息する昆虫類も誘引します。

見学のご案内
屋上庭園への通行自由化の工事を行うため、2012年4月より見学を見合わせております。申し訳ございません。
菜園コーナー
近隣の住民の方に開放し、ナス、トマト、ネギ、ピーマンなど思い思いに野菜や花の栽培を楽しんでいただいています。
- ※屋上庭園への通行自由化の工事に伴い、現在はご利用・ご利用者の募集は見合わせています。
- 区画面積:約6m²×25区画
- 貸出期間:1年間

土壌の構成
屋上緑化の土壌の厚さは、高木のある部分が1.5m、低木の部分が0.6m、平均で1mあります。土壌の団粒構造を長期間維持しつづけるために、富士砂と黒ぼくを3:7で混合し、容量の10%のバーク系堆肥を混入するといった設計のおかげで、現在でも通気性、透水性などまったく問題がない状態です。そのため、植栽はほとんど雨水だけで育っており、またここに降った雨の残りは、中水としてトイレなどに利用しています。この土壌を支えるために建物側は、平均耐荷重2,000kg/m²あります。

受賞歴
| 1993年 | 都市景観賞(千代田区長) |
|---|---|
| 2001年 | 緑化功労賞(国土交通大臣) |
| 2004年 | 屋上緑化大賞(環境大臣) |
| 2005年 | SEGES(都市緑化基金:当時)Excellent Stage3認証 |
| 2010年 | 「生物多様性につながる企業のみどり100選」(都市緑化基金:当時)認定 |
| 2012年 | SEGES(都市緑化機構)最高位のSuperlative Stage(スパラティブ・ステージ)認定 |
駿河台新館のさまざまな緑化取組
ECOM駿河台前庭広場
ECOM駿河台の前庭広場の植栽は、野鳥や蝶にとって食べものとなる実、蜜、虫などが採れる樹種や、薬剤散布が不要な樹種など、いきものと人に配慮したものとなっています。
また、開花時期が連続するように花木や草花を選ぶことで、長期に渡って野鳥や蝶の蜜源を確保しています。

ECOM駿河台とは
駿河台新館オープンに伴い敷地内に誕生した、地域に開かれた環境コミュニケーションスペースです。
レインガーデン
舗装面などに降った雨水を植栽土壌を通して浄化・地下浸透させるシステムです。日常はガーデンとして、降雨時には雨水一時貯留槽・浸透施設として機能し、都市型水害の低減効果が期待できます。

壁面緑化
駿河台新館敷地北側壁面の一部区画では、壁面緑化に適合する植物を見極める実験を行っています。

街路樹
周辺地域・行政と連携して、ビル周辺の環境整備を行っています。駿河台ビル建設時からある既存の特殊街路樹などの貴重な緑資源は保存しながら、生物多様性の観点に配慮して、蝶や鳥を呼ぶ樹木を選んでいます。これにより、不忍池〜湯島聖堂〜皇居までの広域的な生態系形成を図っていこうとするものです。
