子どもがいる家庭の「車選び」は何を重視したらいい? マイカー愛用者5人に聞く失敗しないコツ

車購入が初めてのパパママは、子どもと乗りやすい車種の選び方や維持費をどうするかなど、悩む場面が多いはず。マイカーを活用している経験者5人に、子育て家族のための車選びのコツを聞きました。

子どもがいる家族と車

子どもの誕生や成長をきっかけに、車の購入を検討する人は少なくないでしょう。しかし初めてのマイカー選びでは、維持費や購入費用など予算をどう考えるかといった点はもちろん、子どもの乗りやすさ、お出かけや通園通学、習い事への送迎に活用することをふまえてどんなポイントを重視したらいいのか、車種はどう選ぶか、新車と中古車どちらがいいのかなど、気になることが多くあるのではないでしょうか?

そこで今回は、現在マイカーを活用している5人のパパ・ママに、どういったポイントを重視して家族で乗る車を選んだのか、教えていただきました。

現在乗っている車種を選んだ理由から、購入してからの生活の変化、レンタカーやカーシェアとの違い、お金の面など購入ハードルの乗り越え方、失敗しないための情報収集のコツまでたっぷりと紹介しているので、マイカー購入の参考にしてみてください。

【参加者プロフィール】

小沢あや

小沢あや
東京都在住の編集者。夫と子ども(5歳)の3人暮らし。2020年、リモートワークが始まったタイミングで初のマイカー購入を検討。マツダ「CX-5」に約2年乗っている。
X(旧Twitter):@hibicoto

赤祖父

赤祖父
東京都在住。妻、長男(9歳)、長女(5歳)の4人暮らし。もともとマイカー購入に消極的だったが、レンタカーやカーシェアの不便さを感じて購入を検討。BMW「2シリーズ グランツアラー」に1.5年程度乗っている。
X(旧Twitter)@akasofa/ ブログ:光景ワレズANNEX

tomekko

tomekko
神奈川県在住。夫、長男(11歳)、次男(7歳)、三男(4歳)との5人暮らし。最近は四男豆柴も仲間入り。2023年1月末に、ホンダ「ステップワゴン」を旧型から新型に買い替えたばかり。普段は子どもの保育園や習い事の送迎、買い物などのほか、家族が増えて移動が大変になったので旅行にも車を使うように。
X(旧Twitter)@purpletomeko/ Instagram:@tomekomet/ ブログ:tomekkoの宝箱-3兄弟と好きなもの

corocn

corocn
岐阜県岐阜市在住。妻・息子(3歳)の3人家族。妻と1台ずつ車を所有しており、自身は現在ホンダ「ステップワゴン」に乗っている。土日は片道1時間程度のお出かけをすることが多く、中距離以上の移動でステップワゴンが活躍。平日の保育園の送迎、食料や日用品の買い出し、ちょっとしたランチにも車を利用している。
X(旧Twitter)@corocn/ ブログ:corocn.dev

アベナオミ

アベナオミ
宮城県在住。夫、長男(13歳)、次男(7歳)、長女(4歳)との5人暮らし。以前は夫婦それぞれ1台ずつ車を所有していたが、引っ越しをきっかけにトヨタ「アクア」1台を夫婦で共有するように。
X(旧Twitter)@abe_naomi_/ ブログ:うさぎとお絵描き 【Illustratorアベナオミの日記帳】

現在の車の購入を検討したきっかけは?

まずは、現在乗っている車を買ったきっかけについて聞いてみました。初めてマイカーを買ったという人と、以前の車から乗り換えたという人で、それぞれ異なる理由があったようです。

初めてのマイカー購入のきっかけ

現在の車が初めてのマイカーだという小沢あやさんと赤祖父さん。レンタカーやカーシェアに感じた不便さなどが、マイカー購入のきっかけになりました。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

レンタカーやカーシェアの不便さを解消したいと思いました。レンタカーもカーシェアもよく使っていましたが、事前に予約が必要で急に乗りたくなってもサッと乗ることができない状況に不満を抱いていました。

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

もともとカーシェア派でしたが、近所で今すぐ借りられるスポットが少なく、毎回乗車日までに余裕を持って予約をしなければならないのがストレスでした。

さらに2020年以降には夫婦共に在宅勤務になるなど、ライフスタイルや価値観が変わりました。娯楽も、ホテルからコテージ宿泊やキャンプなどのゆるアウトドアにシフト。子連れ旅行や出張時の荷物が増えたこともあり、マイカーの購入を検討するようになりました。

前の車から買い替えたきっかけ

前の車からの買い替えをしたtomekkoさんとcorocnさんは、子どもと一緒に移動する時の快適さを最優先に選んだといいます。

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

ステップワゴンに乗り換える以前の車は子ども3人が乗るには十分な広さがなかったため、ゆったり座れて、帰省などの長距離移動でも運転手も子どもたちも疲れない車が欲しいと思いました。

corocn
corocn
子ども
3歳

子どもが積極的にお出かけできる年令になったので、土日のお出かけをもっと楽にしたい! と思ったのが一番のきっかけでした。

また、結婚前から乗っていたコンパクトカーが走行距離10万kmを超えてきて塗装の剥げもあったので、乗り換えに良いタイミングかなと思って買い替えました。

一方、同じく買い替えをしたアベナオミさんは「子どものこれから」を見据えた選択だったそう。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

地方在住なので車は必須なわが家。以前は夫婦で1台ずつ車を所有していました。しかし3人の子どもたちのこれからを考えると、節約しながら学費を貯めなければなりません。

少しでも車にかかる費用を減らすため、燃費がいい車に買い替えて1台を夫婦で共有しようと考えました。


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

レンタカーやカーシェアを利用している人は、乗る頻度によっては「買った方がいいのかも?」と考える機会が増えてきますよね。また既に購入している人も、子どもの人数や成長によって不便さを感じるようになると、買い替え時なのかもしれません。


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現在の車を選んだ理由と、実際に乗って感じたこと

続いては、皆さんが選んだそれぞれの車種について、決め手となったポイントと実際乗ってみた感想を、お子さんを育てるパパ・ママ視点で教えていただきました。

マツダ「CX-5」

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

やや小型のCX-30とも悩みましたが、結局は「大きな車の方が、仮に第二子を授かったとしてもチャイルドシート2台と荷物を置けて良さそう!」と判断しました。子連れでアウトドアに出かける際にはたくさんの荷物を持ち運びたかったので、荷室の大きいSUVにしました。

マツダ「CX-5」にしたのは、人気車種のためリセールバリュー(購入した車の再販価格)も高そうだったのが決め手です。ライフスタイルが変わったら売って、また別の車種を買えばいいと考えました。

乗ってから分かったのですが、地元の道が狭い住宅街を走るにはCX-5がMAXの限界サイズでした。正直なところ、今も駐車場に入れるのがギリギリ。もう一段階大きなサイズにしていたら、厳しかったです。結果的に、ベストな選択でした。

実際に乗ってみて、搭載カメラで車庫入れが楽々できる「360°ビュー・モニター」(※)が最高でした。住宅地の細い道や、すれ違いのときも安心。

(※)車両の前後左右の4つのカメラで、トップビュー、フロントビュー、リアビュー、左右サイドビューの映像をセンターディスプレイに表示する機能

私も夫もとても気に入っていますし、子どもも「◯◯くんの車!」と喜んでいます。買った時からいつか乗り換えを、と考えていましたが、今のところはまだまだ乗るつもりです。

小沢あやさんが乗っているマツダ「CX-5」
小沢あやさんが乗っているマツダ「CX-5」

BMW「2シリーズ グランツアラー」

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

選んだ決め手は、まずは祖父母を含めたお出かけもできること。この車は7人乗りなのでクリアしています。さらに子ども2人を連れて遊びや旅行に行くこともふまえ、荷物がある程度積めて、車中泊もギリギリ可能であることを考慮しました。

また7人乗りでありつつ、大き過ぎない背の低いタイプのミニバンであるのも個人的には気に入っています(最近はこのタイプはニーズが大きくないらしく、他社含めても選択肢が少なかったです)。

価格も外国車なのに日本車とほぼ変わらず、走りの良さも気に入りました。3ナンバー(5ナンバーよりも車格が大きい普通乗用車)なので車体の大きさが気になっていましたが、思ったより運転がしやすいと感じています。高速道路などでも安定していて怖くありません。

外国車なりの高級感があることもあって、息子が見た目を気に入ってくれました。手洗い洗車を積極的に手伝ってくれています。

機能としては、カーナビのデータを自分で購入して格安でアップデートできたり、通常ディーラーでしか変更できないオプション設定をユーザー自身がアプリで設定できるキットが売っていたりと、意外に自由度が高く楽しいです。

ただ、7人乗りにこだわったわりに、実際は一度も7人で乗ったことがありません。今後は無理にこだわらなくてもいいなと思いました。

赤祖父さんのお子さんもBMW「2シリーズ グランツアラー」を気に入っている;
赤祖父さんのお子さんもBMW「2シリーズ グランツアラー」を気に入っている

ホンダ「ステップワゴン」

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

どんどん体が大きくなる3人の子どもがゆったり座れて、収納スペースも十分にあること、また長距離移動の際など車内で過ごす時間が多いので、トイレ休憩のために席の間を移動したり車内で食事したりする場合も無理がない設計であることを重視し、ステップワゴンを選びました。

長男が車酔いしやすいのですが、現状下2人がチャイルドシート、ジュニアシート着用のため、どうしても長男が3列目に座ることになります。新型ステップワゴンは「乗り物酔いしない車」をコンセプトに、3列目の酔いやすさを軽減して開発されたと聞いたのも決め手でした。

前型にあった「わくわくゲート」(※)がなくなったためトランクの使い勝手に不安がありましたが、収納量は申し分なく、ドアの開け閉めもリモコン操作可能なため問題なかったです。

(※)バックドアを縦にも横にも開けることができるホンダ独自の装備

ステップワゴンは車内が広々して子どもの移動がとても簡単なので、4歳の三男でもサポートなしで自分で乗り込み、シートベルトも装着できます(正しく装着できているかのチェックは必ずしています)。2列目シートを前後左右に簡単に移動させられるので、長男・次男の大きな野球用リュックを持ち込んでも置く場所に困りません。

中は広々していますが、小回りが効くのであまり運転が得意ではない私でも乗りやすいです。

長距離(5〜6時間)の帰省の際には後部座席につけたモニター画面でDVDを楽しむことができ、子どもたちが飽きずに移動できるようになったのも良かったです。

ホンダ「ステップワゴン」に買い替える前のtomekkoさん家族
ホンダ「ステップワゴン」に買い替える前のtomekkoさん家族
買い替え後、家族でのドライブがグッと快適に
買い替え後、家族でのドライブがグッと快適に
corocn
corocn
子ども
3歳

ステップワゴンを選んだポイントは大きく3つあります。

1つ目はスライドドアであること。デパートなどの狭い駐車場でも乗り降りが楽だし、隣の車にドアをぶつけてしまう心配がありません。子どもはまだ自分で乗り降りはしませんが、以前のように強風時にドアを支えておく必要もなくなったので、心配事も減りました。

2つ目は運転に疲れないこと。コンパクトカーよりも馬力があり、視界も良好です。運転支援が充実していて長距離運転でも疲れないので、子どもと遊ぶ体力を温存できます。子どもの体力は無尽蔵ですからね(笑)。

車種にもよりますが、実はステップワゴンのようなMサイズのミニバンはコンパクトカーとほぼ同じ車幅であり、狭い道でも苦労することなく走れるのも良い点だなと思いました。

3つ目は「キャプテンシート」と「 ウォークスルー」です。

キャプテンシートとは、2列目のシートが左右独立でリクライニングできるシートのことを言います。遊びに行った先の駐車場で少し昼寝したいときなども、とても快適になりました

また、キャプテンシートを選ぶと中央に通路ができるので2列目と3列目を行き来(ウォークスルー)しやすくなります。第2子を考えていることもあり、3列目を有効に使えるようにしておきたいという気持ちで選びました。

スライドドアの様子
スライドドアの様子
キャプテンシートの様子
キャプテンシートの様子

トヨタ「アクア」

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

前述のとおり、節約を意識した「燃費の良さ」が大きな決め手だったのですが、わが家の場合は宮城に住んでいるので、震災時の経験も大きく影響しました

長男が1歳7ヵ月の時に東日本大震災が起こり、当時は1ヵ月以上も「ガソリン不足」に悩まされました。震災では夫の車を流され、私の車はガソリンスタンドに行く直前で被災。結局ガソリンを入れることができず、震災後はほとんど車を動かすことができませんでした。

ガソリンさえあれば内陸のお店におむつを買いに行ったり、1ヵ月におよぶ断水生活の中でも温泉地に行ってお風呂に入れたりしたかもしれません。

アクアなら少ないガソリンで長距離も走れて、スマホの充電も十分にできます。ワンセグテレビで情報収集もできるので、そういった「災害時の安全安心」も重要ポイントでした。

トヨタ「アクア」の車内の様子
トヨタ「アクア」の車内の様子


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

荷物の積みやすさや車内の広さなどは、子どもとお出かけする上で気になります。また居住エリアによって道の幅などは異なるので、自分の生活圏で走りやすそうなサイズかどうかも見ておくといいですね。もしもの時の「安心」も、気にかけておきたいポイントです。


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車を買って、子どもとの生活はどう変わった?

マイカーの導入・買い替えによって「子どもとのお出かけが充実した」という声が多く寄せられました。

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

いつでも車に乗れるようになったことで、電車だと絶妙に行きにくいエリアにも気軽に出かけられるようになりました。

子ども用のランニングバイクなどを積んで郊外の大きめの公園まで行ったり、大型商業施設に出かけたりもしやすいです。荷物をたくさん積めるので、スーパーへの買い出しも効率化でき、休日にディスカウントスーパーでまとめ買いをするのが楽しくなりました。

家族のお出かけのほか、出張にも大活躍。私自身は“車×地方都市×ビジネスホテル旅”にもハマっています。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

休日の子どもたちとのお出かけは、車で行くのがメインに。目的地は郊外の大きな公園やスーパー銭湯、室内遊び場など、車でのアクセスが良く電車では行きにくいところに行きやすくなりました。

旅行の際も、鉄道やバスだと子連れで乗り換えをしたりするのが大変ですが、車ならその心配はなく目的地までダイレクトに行けるのがいいです。

corocn
corocn
子ども
3歳

シンプルに子どもとのお出かけが楽しくなりました。小旅行の回数が増えて、県をまたいだお出かけも増えました。朝起きて急に大阪にあるミニカーのショップに子どもを連れて行きたくなり、往復4時間の岐阜-大阪弾丸ツアーを決行したのは楽しかったですね。

また、両親が高速道路で1時間程度の距離に住んでいるのですが、実家に帰りやすくなり、頻度が2倍に増えました。両親も喜んでくれていますし、実家には妹夫婦とその子どもたちが住んでいるので、ワンオペのときは積極的に実家に連れて行って遊んでもらっています。

また運転中、子どもも大人も快適に過ごせるようになったという声も。

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

小さな車にぎゅうぎゅうの時は移動が苦痛でしたが、車を買い替えたことで家族で出かけるハードルが一気に下がりました。

後部座席にモニターを付けたので長距離移動中の子どもたちはDVDを見て楽しんでいるし、運転席も広々して大人も疲れにくくなったと感じます。5人家族なので電車や新幹線を使うと移動だけでかなり高額になってしまうし、周りへの気遣いも必要なので、車ならそのストレスがないのがうれしいです。

corocn
corocn
子ども
3歳

ワンオペの場合は2列目に子どもを1人で乗せていますが、リアモニターがついているので、テレビやDVDを見せて子どもを飽きさせずに移動することができ、精神的にも楽になりました。

コンパクトカーに乗っていたときは積載量に限りがあったので、公園で使う簡易テントやキャンプチェアだったり、出先であると便利な日用品(紙コップ、おむつ、ティッシュ類)を都度積み下ろししていたのですが、その手間もなくなりました。お出かけの準備時間が減ったのも、便利になったポイントです。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

とにかく燃費がいい! そして購入前に想像していたよりもスマホの充電が早いです!

車内では、よく動画を見たりゲームをしたりして過ごす子どもたち。スマホの充電がなくなると大騒ぎになってしまうので、充電が早いのは最高のようです。

あと、シートヒーター(座席を暖める暖房器具)は夫婦で気に入っています。雪の日なんかは最高です!


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

お出かけのバリエーションが広がるのは、車ならでは。また公共交通機関では子どもがぐずらないか周囲に気を使う場面も多いですが、テレビやDVDを見ながら飽きずに過ごさせることができるのも、親としては安心です。


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購入費用・維持費など「マイカー購入のハードル」はこう乗り越えた

初めてのマイカー購入だった小沢あやさんと赤祖父さんからは、やはり「維持費がネック」という声が。何が購入に踏み切る決め手となったのでしょうか?

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

わが家は仕事がない限りは週1〜2回しか乗らない生活が確定していたので、もったいないとは思いました。

しかし2020年以降のわが家のライフスタイルを考えると、下記のような状況が。

  • コロナ禍で、できるだけ他人との接触を避けたいタイミングだった
  • 買ってみたら便利かもしれないし、もしそこまで乗らなくて走行距離が伸びないなら、逆に売りやすいかも? と考えた
  • 近所のカーシェアリングサービスは人気で予約が取りにくく、さらにコロナ禍ではタクシーをアプリで配車しようとしてもなかなか捕まえにくい状況だった

これらをふまえると、わが家にとってはメリットが上回ると考え、購入に踏み切ることにしました。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

税金、ガソリン、駐車場、保険、本体ローンなどを含めたトータルの維持費がイメージできなかったので、最初はなかなか踏み出せませんでした。

しかし本気で「欲しい」と考えて調べたところ、下記のような理由から許容できる範囲に収めることができたので、購入を決断しました。

  • 乗り潰すことを考えて、中古車だけれど10年ローンにすれば月々の負担が軽くなった
  • 自分の乗り方であれば、ガソリンは月に1回入れるかどうかくらいだった
  • 保険は、自分にとって必要なものを取捨選択したら、想定していたよりも負担が軽かった
  • 比較的相場が安かった

tomekkoさんは、別の車種から旧型ステップワゴンに買い替えた際、家族のライフスタイルをふまえて購入を決断したそう。

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

以前乗っていた車から旧型ステップワゴンへの買い替え時は、車高が高くなることでマンションの立体駐車場に入らなくなるので購入を迷いました。そこで多少は月額費用がかかるもののお出かけのハードルが下がると考え、目の前の月極駐車場を借りることで解決しました。

また、車を買うなら一括の方が良いと思っていたのですが、この先もずっと乗ることを考え、「残価設定型クレジット(残クレ)」(※)を利用し、家族のライフスタイルの変化に合わせて乗り換えていくことを選びました。

(※)数年後の買取補償額を残価として設定し、それを除いた金額を分割で支払うことができる

一方「地方在住で車は必須」だというcorocnさんは、車を持たない選択肢はなかったものの、購入費用の捻出方法には悩んだそうです。

corocn
corocn
子ども
3歳

地方では車が必須であり、結婚前から車を所有していたこともあり、いつか買い替えるタイミングが来ることも分かっていたので、購入費用以外のハードルはそれほど高くはありませんでした。(私の住んでる地域だと駐車場代も月3,000円くらいなので)

ただ、ハードルになったのは購入費用の部分です。高い買い物なので、私のこだわり部分と予算感を妻とすり合わせるところが、大変といえば大変でした。

最終的に、支払いの半額は家計から、半額は結婚前の私の貯金から出すことで落ち着きました。妻からは「半分家計から出すからスライドドアにしてね! それ以外は好きにしていいよ!」という感じでした。

アベナオミさんは「車内の広さ」で迷ったものの、家族全員での利用頻度を考え、最終的に決断したそうです。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

わが家は子どもの年令幅が4歳〜13歳と広いので「アクアではちょっと手狭じゃないか??」と悩みました。実際、家族全員で乗ると、後部座席はぎゅうぎゅうになってしまいます。

「やっぱりもっと大きな車が必要?」とも思いましたが、3人の子ども全員を乗せてお出かけするのは、月に1回あるかどうか(特に中学生の長男は忙しいので、なかなか家族でお出かけできません)。そこで「もし全員で遠出するときはレンタカーで大きな車を借りればいいかな〜」と考え、購入を決めました。ただ実際には借りる機会はほとんどなく、日常のお出かけはアクアで十分です。


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

「実際どのくらい費用がかかるのか」をシミュレーションしてみると、想定よりもかからなかった、というケースもあったようです。また生活スタイルによって乗り方は変わってくるので、自分の家庭の場合は購入によるメリットがどのくらいありそうか、一度検討してみるといいですね。


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マイカー購入で失敗しないための情報収集のコツ

理想的な車と出会うためには、事前の情報収集も大きなカギ。インターネット、ディーラーなど複数の手段をうまく組み合わせて調べている方が多いようです。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

ネットの情報は、中古車販売サイト、車種などを解説しているブログ、動画などで幅広く情報収集しました。

特に中古車販売業者については、見積もりや質問のやり取りでそのお店との相性を見極めるのが大切だと感じます。対応が良くないと感じたら、いくら安くても買わないよう心がけました。

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

気になった車種はインターネットの口コミを見たり、同じ車種に乗っているママ友などに聞いたりしました。

同時にディーラーの評判も聞いてみました。現在のディーラーの営業担当さんは前職で中古車販売をしていた経験があり、乗り換えの際の下取り情報にも詳しいので、参考にしました。

corocn
corocn
子ども
3歳

私は中古車購入が前提だったので、この車種でこの年式でこの装備だったら、だいたいこれぐらいの値段になるよね、という相場感を、まず自分で身に付けるようにしました。中古車検索サイトで何日か検索し続けていればなんとなく分かってきますし、相場から大きく外れている場合は何か怪しいとか、よく見たらナビがついていないとか、見落としが無くなります。

特に中古車を購入するときは、現地に行って確認できるものに絞って検索した方が良いです。現物を見ないと確認できないものの例が「におい」。ネットで見て良いなと思って見に行き、車内のにおいが気になって購入しなかったこともありました。遠方からお取り寄せするときなどは特に注意してください。

乗り心地や走行中の装備の使い勝手などはディーラーに行って試乗するのが一番だと思いますが、中古車の場合は試乗車とモデルが異なる場合が多いので、お目当てのモデルに試乗できるとは限りません。こういうときは、買おうとしている車をレビューしている動画を探して参考にしていました。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

燃費の良さを考えると「電気自動車かハイブリッドか?」と夫婦で悩んだ時期もあり、ネットのさまざまな口コミを見て検討しました。一戸建てなら電気自動車を夜に充電できますが、わが家はマンションに引っ越したのでコンセントがない……。

急速充電ポイントも近所にないので、ハイブリッドが良いという結論になりました。その後、夫がさまざまなハイブリッド車の燃費を調べ上げていました。

他には、カーシェアを活用したり、街の車を観察したりするのが役立ったという声も。

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

まずは国内メーカーに絞り、カーシェアを使って、(夫が)いろんな車種でいろんな地域を運転し、特性をチェックしました。

また新車ディーラーではなく、各メーカーの動向に詳しい「中古車販売チェーン」の友人にわが家のライフスタイルや状況を伝え、おすすめ車種をいくつか教えてもらったこともあります。

さらには、「どのシーンでもなじむ車がいいね」と考え、いろんな街に出かけた際、停まっている車種を観察してみました。そんな中でマツダのCXシリーズはどの街でも見かけたので、「万能なのかな?」と判断し、最終的に購入を決定しました。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

ネットでハイブリット車の燃費を調べていく中で、アクアよりもう少し車内が広い別の車種も候補に挙がりました。夫婦でその車が街を走っている様子を観察しましたが、私は「アクアより大きくて運転できるか不安……」と感じました。

長男次男の習っているピアノ教室付近の道路がとても狭い一方通行なので、その車種では私が車を擦る未来しか見えず(笑)コンパクトさからアクアに決定しました。


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

インターネットをうまく活用しつつ、相性のいい「業者の担当者さん」を見つけて聞き出すのもポイント。特に中古車の場合は、信頼できる販売店かどうかを見極めるのが大切ですね。


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今後また車を買い替えるなら、何を考慮したい?

また買い替えることがあれば今度はどんな点を考慮したいか、前回の購入から半年以上がたっている小沢あやさん、赤祖父さん、corocnさん、アベナオミさんに聞いてみました。

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

強いて言うなら、子どもが巣立った後、もう少しコンパクトな車に乗り換えてもいいかもしれないと考えています。住宅地や郊外の道はとても細いので、向かいから大型車が来たときに少しハラハラすることも。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

うちの場合は無理に7人乗りにこだわる必要がないと分かったので、選択肢が広がる「5人乗り」の車も視野に入れたいです。

corocn
corocn
子ども
3歳

次の購入時期にもよりますが、自宅に太陽光発電を付けているので、プラグインハイブリッド(※)や 電気自動車(EV)を検討したいなと思っています。遠出用のガソリン車と、妻の通勤用のEV車とで使い分けてみたいです。

(※)外部充電機能のあるハイブリッドカー

また、純正ナビ付きの車を購入しましたが、ナビの地図が経年で古くなるので、ナビはそこまでこだわらなくて良いかなと思いました。

私は中古で買って乗り倒すようなスタイルで車を購入するので、ナビはスマホを取り付けて地図アプリのルート案内を使う方が圧倒的に便利だと感じました。それに、テレビやDVD、最近だと動画配信サービスをリアモニターで見られるように改造した方が便利だったかもなあとも思います。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

2年後には一番下の子どもが小学生になり幼稚園の送迎がなくなるので、移動距離もかなり減ることが予想されます。

そうなったら、燃費の良さよりも「乗り心地重視」にしてもいいのかも?? と思っています。


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

吟味(ぎんみ)した上でも、実際に乗り始めてみて分かることも多々あるはず。今後の子どもの成長や家族の形の変化に合わせて、乗り換えを検討していくのもいいのかもしれません。


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「自分に合った買い方・乗り方」をぜひ検討してみよう

最後に「マイカーに興味はあるけどやっぱりハードルが高い……」と感じている方に向けて、皆さんからメッセージをいただきました。

小沢あや
小沢あや
子ども
5歳

まずは気楽に買って、合わなかったら乗り換えるスタイルもアリだと思います。維持費はかかりますが、確実にライフスタイルが変わりますし、「ちょっと行くのが面倒なエリア」へのお出かけが楽しめます。

個人的には、なにかあってもすぐ修理手配ができる、国内大手メーカーの人気車種がおすすめです。

赤祖父
赤祖父
子ども
9歳/5歳

実際に購入すると、マイカーとレンタカー・カーシェアでは車に対する意識・関心や使い方がだいぶ異なってくることを実感しました。乗り続けることで運転はうまくなるし、自転車代わりレベルの気軽さで乗ることも増えます。車がなければなかなか難しい新しい趣味にも挑戦できるでしょう。

自動車保険の内容を吟味して自分にとって必要なものに絞ったり、安い車種を探したりすれば、思ったより維持費もかからないと思います。

もともとはマイカー所有否定派だったのですが、今となっては「食わず嫌い」だったなと思います。特に小さい子ども連れのお出かけは公共交通機関を使うより格段に楽になるので、例えば子どもが中学生になるまでの期間限定、のように割り切るなどして、一度買ってみることを真剣に検討しても損はないと思います。

tomekko
tomekko
子ども
11歳/7歳/
4歳

子どもの成長は早く、それに伴って家族のライフスタイルもどんどん変わっていきます。そんな中で車の購入を検討するにあたっては、周りの少し上の年代のお子さんがいる方に「今うちの子は◯歳なんだけど、これから車を買うなら何を重視したらいいかな?」などと意見を聞いてみるのもいいかもしれません。

また買い方も、長く大切に乗り続ける方法もあれば、ライフスタイルの変化に合わせて買い替えていく方法もあります。長い目で見て「自分たちがどのように車と付き合っていきたいか」を考えた上で、検討してみるのがいいと思います。

corocn
corocn
子ども
3歳

車を購入すると、車両本体以外にも税金やメンテナンス代、タイヤ代などいろんな出費が当然かかります。お出かけの頻度も増えるので、お出かけ先でも出費が増えます。

ただ、子どもとの時間はプライスレスです。子どもはあっという間に成長していきます。私は、車はこの時間をより価値あるものにしてくれると感じました。カーシェアやレンタカーという選択もありますが、所有することによるメリットももちろんあるので、家計とのバランスを見て購入を検討してもらえたらと思います。

アベナオミ
アベナオミ
子ども
13歳/7歳/
4歳

一口に「子育て中」といっても、子どもの年代によって、車の使い方は変化します。

小さい頃はお出かけや幼稚園・保育園の送迎などで乗せる頻度が多くても、年令とともに子ども1人で行動できる範囲が増え、乗せる頻度が減るかもしれません。一方、塾や習い事の送迎などで頻繁に車を使うようになるケースもあるでしょう。

子どもと家族のライフスタイルの変化に合わせて、自分たちに合った車選びをしてみてくださいね。


🚗 🚙 👨‍👩‍👧‍👦

家族構成やライフスタイル、家計とのバランスなどによって、車選びで考慮すべきポイントは家族によって異なります。まずは、家族でどんなふうに車を活用したいのか、イメージするところから始めてみてはいかがでしょうか?

情報収集のコツもご紹介したので、ぜひ家族の希望に合う車探しの参考にしてみてください。マイカー購入の経験がある方は、ご自身がこだわったポイントなども、ぜひコメントで教えてくださいね。



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編集/はてな編集部
冒頭イラスト/アベナオミ