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日頃のそなえ

2022.04.07

【スマートキーでも盗まれる!】自動車の盗難対策

日頃のそなえ

2022.04.07

【スマートキーでも盗まれる!】自動車の盗難対策

自動車盗難といえば鍵をかけ忘れた車を持ち去ったり、鍵や窓を物理的に壊したり……というのは一昔前の話。近年、多くの車で採用されているスマートキーも自動車盗難に悪用され、定番の盗難手口のひとつになっています。今回は、定番から新しいものまで、自動車盗難のさまざまな手口や対策などをご紹介します。


自動車盗難の最新事情をチェックしよう

自動車は鍵を車内に放置していなくても盗まれる比率が上がっている

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警察庁が令和3年3月に発表した「自動車盗難等の発生状況について」によると、自動車盗難は認知件数こそ減っているものの、「キーなし」の占める割合、つまり鍵を差し込んだままだったり運転席の周りなどに放置したりせず、きちんと鍵をかけている状態にも関わらず盗まれてしまう割合は増える傾向にあります。令和2年では全体の74.9%と、4台に3台が鍵を放置していない状態で被害にあったことになります。
といってもドアや窓が物理的に壊されたりしているわけではありません。近年主流のスマートキー(鍵穴を使わず、電波や音波などによって遠隔操作するシステム)などのシステムを悪用しているのです。続いては、その手口を見ていきましょう。

定番手口はスマートキーの微弱電波を狙う「リレーアタック」「コードグラバー」

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解錠・施錠をボタン操作するキーレスエントリーと違い、スマートキーは車に近づいたり離れたりするだけで解錠・施錠できるよう、常に微弱な電波を発信しています。車両盗難の定番手口といわれる「リレーアタック」では、この電波を専用の機材で増幅させ、スマートキーのある場所から車まで中継することで解錠し、エンジンをかけて持ち去ってしまいます。
これと似た手口に、専用の機材でスマートキーの電波を読み取り、キーのIDを読み取ってスペアキーを作ってしまう「コードグラバー」があります。

スマートキーすら要らない新手口「CANインベーダー」

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さらに、スマートキーの電波すら使わない新しい手口「CANインベーダー」も登場しています。これは、鍵ではなく車の方に専用の機材を接続して制御用のコンピューター(CAN)に侵入し、解錠したり、エンジンをかけたりするという手口。車内へ入らなくても、CANにはバンパーなどを外して外側から接続できるため、これまでよりも短時間で簡単に盗み出されてしまいます。
では次は、こうした車両盗難被害から愛車を守るために、どんな対策をとればいいのか見ていきましょう。

新しい手口にも対抗!車両盗難対策のポイント

車両純正とは別系統のセキュリティシステムを検討する
CANインベーダーでは車の純正セキュリティシステムに侵入されてしまいます。そこで、これらと接続していない別系統のセキュリティシステムの追加を検討してみましょう。
例えば、バンパーを外したりドアを開けたりした際に衝撃センサーがこれを感知して、音や光で警告をしたり、スマートフォンに通知したりするといったシステムであれば、車自体が制御されてしまっても持ち去りにくくなります。バッテリーからの給電を断たれた場合でも作動するよう、予備電源があるものだとより安心です。

ハンドルロックやタイヤロック、シフトレバーロックをかける

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物理的に車を動かせないようにしてしまうのもひとつの手です。ハンドルやタイヤ、シフトレバーにロックをかけ、解錠しなければ運転できないようにします。こうしたロック類も鍵を壊されたり、本体を破壊されたりしてしまう可能性はありますが、その分車を持ち去るまでに時間がかかるので、そもそも盗難のターゲットから外されやすくなるはずです。

GPS追跡が可能なセキュリティシステムを利用する

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車種によっては、車外からGPSを利用して現在位置を追跡できるセキュリティシステムを用意しているものもあります。万が一車を持ち去られても、どこにあるかを突き止められれば車を取り戻せる可能性は高まります。また、車外からの遠隔操作でエンジンを止めるといった機能を搭載しているものもあります。

従来の車両盗難対策も忘れずに

スマートキーの電波を遮断する
リレーアタックによる車両盗難を防ぐには、車を離れている間、スマートキーの電波が発信されないように遮断しておくことがポイントになります。微弱な電波ですので、金属製の器に入れるだけでも遮ることができますし、専用の電波遮断ケースなども販売されていますので活用しましょう。また、スマートキーの保管場所も、玄関先など車との距離が近くなる場所は避けるようにします。

短時間でも鍵をつけたまま降車しない
車内に鍵を放置した状態で盗まれる車両の割合は減ってはいるものの、なくなっているわけではありません。鍵をつけたまま降車するのは、これまでと変わらず非常に盗難リスクが高い状態なのです。ちょっとした買い物や車外の様子を見るといった短時間の用事であっても、鍵をつけたまま降車するのは避けるようにしましょう。
ここで紹介したいずれの車両盗難対策も、残念ながらそれだけで100%被害を防げるものではありません。できれば複数の対策を組み合わせ、また、新しい手口をいち早く知ることができるよう防犯関連の情報収集もしながら、万が一に備えるようにしましょう。


参考:

警察庁「自動車盗難等の発生状況について」
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki56/30_jidousya.pdf

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