紀元前

人が共同生活を始めたときが「保険」の起源

古代には現在の保険のようなシステムはありませんでしたが、保険に似た「相互救済」という考え方は、人類が共同生活を始めたころからあったようです。記録に残っているものでは、紀元前2250年頃のバビロン王ハムラビの時代に隊商(キャラバン)の間に保険に似た申し合わせがあったようです。その内容は、「盗賊による損害を受けた隊商があった場合には、その損害を隊商全体で負担する」というものです。盗賊による損害を隊商全体で分担するという考え方は、加入者全体で被害者を救済するという保険の考え方に近いですね。

日本における損害保険

日本においても奈良・平安朝時代の「義倉」(凶作の年に農作物を窮民に分け与える制度)や、室町時代以降に盛んになった「無尽」「頼母子講(たのもしこう)」など、災害にあった時にお互いに救済しあう制度は古くからありました。江戸時代には海上輸送業であった廻船問屋の間に海上保険に似た制度があったようです。しかし現在の保険制度は、明治期以降に欧米から輸入された近代的な保険制度を基に発展したものです。

約20年前までは、同じ商品を同じ金額で売っていた

保険の自由化という言葉をご存じでしょうか?1998年に自動車保険等の主要商品について保険料率が自由化されました。それまでは、損害保険料率算出機構という料率算出団体が自動車保険や火災保険の料率を決め、損害保険会社はみな同じ料率で販売していました。料率とは保険金に対する保険料の割合。簡単に言うと保険商品の値段が決められていたということです。自由化以降、各保険会社が独自の保険商品を開発し料率を設定することで、保険会社間の競争が進み、消費者の保険商品の選択肢が広くなったといえるでしょう。

宇宙開発、介護、愛犬のポチまで、世の中のいたるところで

損害保険には、さまざまな種類があります。世の中の企業の中で、損害保険にまったく加入していない企業を探す方が難しいのではないでしょうか。人工衛星、航空機に対する保険もあります。こういった大きなリスクを伴うビジネスから、介護が必要になったときに補償される介護保険や自転車で人をケガさせてしまった、愛犬のポチが人に噛み付いた、などを補償する個人賠償責任保険など、日常の暮らしの中の事故まで、さまざまなリスクを補償するのが損害保険です。世の中のいたるところに損害保険ビジネスの種がたくさんあふれているのです。

現在

世界中の企業や個人が、それぞれの夢や挑戦をかなえるために

欧米で生まれた損害保険制度は、日本で長い年月を経て、あらゆる企業やあらゆる個人の夢や挑戦を支えるものとして、大きく成長を遂げてきました。そして今、企業や個人の活動のフィールドは世界中に広がっています。新たな挑戦には、ニューリスクが存在します。けれども、法制度、商習慣、国民性などがまったく異なる環境の中でも、企業や個人が自由にそれぞれの夢や挑戦を実現していけるよう、カタチを変えながら損害保険は進化していきます。そして、日本で成長した損害保険は、世界の国々の企業や個人のために新たな進化を始めています。

未来へ