海外旅行の際に注意したい病気、伝染病についてご紹介します。
日本と環境の違う海外には、国内では見られないウイルスや細菌がたくさん潜んでいます。私たち日本人は、それらのウイルスや細菌に対しての抗体を持っていない場合が多いといえます。そのため海外でウイルスや細菌に侵されてしまった場合、病気にかかってしまったり、入院を余儀なくされたり、最悪のケースだと死亡してしまったりということも考えられるのです。

感染症と伝染病

伝染病や感染症はニュースや新聞などでよく耳にする言葉であると思いますが、この2つの言葉の違いを正確に理解している人はあまりいないのではないでしょうか。まずは、感染症と伝染病の違いについてご紹介します。

感染とは、細菌やウイルスなどの微生物が体内に侵入して、そのまま居座り続けて増殖してしまうことを指します。それが原因で下痢や発熱などの症状が現れると、“感染症にかかった状態”ということになります。つまり、空気中にいる微生物が身体に侵入して、健康を害してしまうことを感染症と表現するのです。
対して伝染病とは、人から人へ、または動物から人へとうつってしまう病気のことを指します。例えばインフルエンザなどは空気中を経由して、人から人へ、また動物から人へと次々に伝染していくため、代表的な伝染病であるといえます。
食中毒などは海外で最もかかりやすい感染症ですが、それが人にうつることはないので、伝染病という表現は使いません。

以下に、人から人へもしくは動物から人へとうつっていく伝染病について詳しく紹介していきます。

注意すべき伝染病

海外、とくに医療インフラの整っていない発展途上国などでは、伝染病が発生する可能性が高いため渡航の際は注意が必要です。近年アフリカで猛威をふるっているエボラ出血熱など、“致死率の高い伝染病”にかかる可能性が高い地域には、渡航しない方が無難です。ここでは、とくに注意しておくべき病気をいくつかご紹介します。

  • 鳥インフルエンザ

    日本でも話題になった鳥インフルエンザ。基本的に鳥から人への感染の可能性は低いと考えられていますが、H5N1亜型ウイルスに関しては、家禽(かきん)に接触した人間への感染、発病が報告されています。発病すると高熱や咳などの気道症状、嘔吐、腹痛、鼻血、歯肉出血などの症状が現れます。
    最近ではエジプトで、動物から人への感染が報告されているため注意が必要です。さらに、西アフリカやアジア、ヨーロッパ、北米など広い範囲で感染の恐れがあるため、海外では鳥類との接触を控え、手洗いうがいを徹底しましょう。

  • 黄熱病

    かつて不治の病として恐れられていた黄熱病。ネッタイシマカによって媒介される病気で、日常生活では人から人への伝染の可能性は少ないとされています。しかし、血液感染によってうつる可能性があるので、油断は禁物です。致死率は20%~50%と非常に高く、黄熱にかかる危険性のある地域に渡航する際は、事前にワクチンによる予防接種が必要不可欠だといえるでしょう。
    とくに注意が必要な地域はザンビア,タンザニア,エリトリア,ソマリア,サントメ・プリンシペなどのアフリカ諸国です。

  • MERS(中東呼吸器症候群)

    MERS(中東呼吸器症候群)は比較的新しい病気で、最近では韓国で感染が拡大した病気です。人から人へと伝染していく病気であるため、MERSの感染が報告されている地域への渡航は控えた方がよいといえます。
    この病気になっても比較的軽症で済む場合もありますが、基礎疾患のある人は死亡してしまう可能性もあります。症状は発熱、咳、息切れなどで、海外では咳やくしゃみをしている人との接触をできりだけ避けるという方法が一番有効です。

このように医療技術が発達した現在でも、渡航先によっては伝染病などの病気にかかってしまう可能性があります。これから海外旅行に行くというのであれば、まず渡航先でどのようなウイルスや細菌がいるのかを調べておきましょう。また、どのような感染症や伝染病などといった病気にかかる恐れがあるのかを確認しましょう。

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