• 2012年4月16日

台風リスクの証券化を実行

三井住友海上火災保険株式会社

三井住友海上火災保険株式会社(社長:柄澤 康喜)は、再保険の調達手段の多様化・安定化と経営健全性の維持・向上を目的に、国内台風リスクに関わる証券化を実行しました。

今回発行した台風リスク証券「AKIBARE II」は、2007年に発行された「AKIBARE」の後継となります。日本国内のリスクを対象とする証券としては初めて、気象庁等の観測データを元にした台風の推定損害をインデックスとして採用しており、再保険の補完・代替手段としての機能も向上しています。

当社は、今後も、効果的なリスク管理手法としてリスク証券化を活用していきます。

1.証券化の概要

今回の証券化は、本件専用に設立された特別目的会社「AKIBARE II Limited」が機関投資家に対して証券を発行して資金を調達し、対象の台風発生時に当社がスイス再保険を通じてこの資金を受け取れるように設定したものです。
具体的には、大型台風の上陸後、気象庁等の観測データをもとに推定損害を算出し、一定の水準を越えた場合に、その超過額に応じて投資家への元本償還を、一部または全部減額して当社への支払いに充当する仕組みです。元本の一部減額が始まる台風の規模は概ね60年に1回レベル、全額が減額されるのは200年に1回レベルの台風に対応しています。

仕組み

2.証券化のねらい・背景

当社では、大規模な自然災害が発生してもお客さまの保険ニーズに安定的に応えられるよう、再保険を活用して保有リスク量を削減し経営健全性の維持に努めています。再保険市場は、大規模自然災害やリーマン・ショックでも大きな混乱なく有効に機能しており、市場としての安定性に問題はありませんが、1年更改で大量の再保険を調達する構造には改善の余地があります。
今回の「AKIBARE II」は、台風による損害を再保険市場ではなく証券市場を通じて回収するもので、再保険市場で調達しているカバーの一部を補完するものです。さらに期間を4年としており、長期固定カバーを実現しています。

発行証券(AKIBARE II)の概要、取引における主な業務委託先など

1.発行証券(AKIBARE II)の概要

発行体:
AKIBARE II Limited(本社:ケイマン)
発行金額:
総額130百万ドル(日本円:約106億円)
満期:
2016年4月(期間4年)
格付:
BB(スタンダード&プアーズ)
利回り:
TMMF+375bp
  • 本資料では米ドル・日本円の為替レートを1ドル=81.32円(4/9時点)で換算

2.取引における主な業務委託先

  • (1)Swiss Re Capital Markets Corporation(スイス再保険の証券子会社)
    特定目的会社の設立を含めた債券の組成・販売を行う。
  • (2)AIR Worldwide Corporation
    台風リスクの計量分析、債券の条件設計および台風発生時のインデックス算出を行う。
  • (3)GC Securities(MMC Securities Corp. の一部門で、Guy Carpenter & Company LLC の子会社)
    債券の販売のサポートおよびアドバイスを実施する。

ご参考

AKIBAREの概要

発行体:
AKIBARE Limited(本社:ケイマン)
発行金額:
総額120百万ドル
発行時期:
2007年5月
満期:
2012年5月(期間5年)
格付:
BB+(スタンダード&プアーズ)
利回り:
LIBOR+295bp(ドロップダウン条項付きは315bp)

以上