• 2013年1月31日

三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の機能別再編に関する合意について
−世界トップ水準の保険・金融グループの実現に向けて−

MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社(社長:江頭 敏明)(以下「MS&ADホールディングス」または「持株会社」)、三井住友海上火災保険株式会社(社長:柄澤 康喜)(以下「三井住友海上」)およびあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長:鈴木 久仁)(以下「あいおいニッセイ同和損保」)は、2010年4月1日の経営統合後、持株会社傘下の保険会社の再編に関する協議を進めてまいりましたが、本日、関係当局の認可等を前提に、2014年4月1日以降順次、機能別に再編することについて合意に達しました。

Ⅰ.機能別再編の目的

1.「目指す企業グループ像を実現するための体制」に向けた機能別再編

少子高齢化による市場の縮小、近年の大規模自然災害の続発、金融市場の低迷等により、保険業界を取り巻く事業環境は大変厳しいものとなっています。また、お客さまニーズや販売方法の多様化、国内外における規制環境の変化等にどのように対応していくかが大きな課題となっています。

2010年4月のMS&ADグループ発足後、当社グループは、経営統合の第一段階として、あいおい損害保険株式会社とニッセイ同和損害保険株式会社の合併、三井住友海上きらめき生命保険株式会社とあいおい生命保険株式会社の合併、シェアードサービスの統合などを進め、グループ経営の効率化を図ってまいりました。また、経営統合最大の課題であるシステム統合についても、2013年度の本格稼動に向け、代理店システムをスタートさせるなど、着実に準備を進めております。

こうしたなか、経営統合の第二段階として、持株会社傘下の保険会社(三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保。以下「中核損保2社」)の再編について検討を重ねてまいりましたが、次の目的を実現するため、グループを機能別に再編することといたしました。

  • [1]グループ全体での企業価値向上:グループ全体での「成長」と「効率化」の実現
  • [2]多様化するお客さまニーズへの対応:中核損保2社の特長を最大限発揮
  • [3]グループガバナンスの強化:持株会社を中心としたガバナンス体制の強化

2013年4月に施行予定の改正保険業法によって、保険契約の移転および保険募集の再委託に係る規制の見直しが行われることとなりますが、この機能別再編は、規制の見直しを踏まえた過去に例のないスタイルの再編を実施するものであります。

2.中核損保2社の事業コンセプトの明確化およびシナジー発揮

三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保は、それぞれ事業ドメインの強化、効率化の追求によって競争力向上に努め、確固たるプレゼンスを確立してまいりました。

機能別再編によって、中核損保2社の事業コンセプトを明確化することにより、それぞれの事業基盤をいっそう強固にし、効率的な経営による収益力の強化を図ります。

  • (1)三井住友海上は、総合力を発揮し他社優位性のある商品・サービスを提供し、国内外を問わずグローバルな保険・金融サービス事業を展開する。
  • (2)あいおいニッセイ同和損保は、独自の強みであるトヨタグループ・日本生命グループというパートナーとの関係を強化し特長を活かすとともに、他社優位性のある商品・サービスを提供し、地域密着営業を展開する。なお、海外においては引き続きトヨタディーラーを通じたリテール事業を中心に展開する。

また、国内保険事業において、事業および販売チャネルの再編により営業効率を向上させ、共通する本社機能は持株会社に集約するなど、グループ機能の最適化を図ります。

こうしたコンセプトの明確化および機能の最適化によって、中核損保2社の強みを結集し、シナジーを発揮することで、お客さまからの支持、満足度向上を実現し、国内No.1損保グループの地位を確固たるものとすることを目指します。

Ⅱ.機能別再編の形態

1.事業および販売チャネルの再編

  • (1)船舶保険、貨物・運送保険、航空・宇宙保険の三井住友海上への移行
    船舶保険、貨物・運送保険、航空・宇宙保険についてはあいおいニッセイ同和損保が引き受ける保険契約を三井住友海上に移行します。そのうち、船舶保険、貨物・運送保険については、商品供給機能を三井住友海上に一元化し、あいおいニッセイ同和損保においては三井住友海上から商品供給を受けて再委託販売を行います。また、航空・宇宙保険については、三井住友海上にあいおいニッセイ同和損保より、社員が出向し、航空・宇宙保険の販売に共同して取り組みます。これによって、三井住友海上は、船舶保険、貨物・運送保険、航空・宇宙保険におけるポジションを確固たるものとし、企業マーケットにおける強みをさらに活かし、グループとしての総合力を発揮します。
  • (2)あいおいニッセイ同和損保を主たる取引先とする三井住友海上モーターチャネル代理店の取扱い保険契約の移行
    三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保がともに取引実績を有するモーターチャネル代理店(注)のうち、あいおいニッセイ同和損保が主要取引先となっているものについては、三井住友海上が引き受ける保険契約をあいおいニッセイ同和損保へ移行します。これによって、あいおいニッセイ同和損保は、モーターチャネルにおけるポジションを確固たるものとし、地域に密着した販売網をさらに充実させ、グループとしての営業基盤を強化します。
  • (注)整備工場、中古車販売、自動車関連、二輪販売を主たる業務とする副業代理店等で、自動車ディーラー代理店は除く。

2.地域における販売網・拠点の集約、拠点の共同利用

  • (1)販売網・拠点の集約
    三井住友海上が拠点を構え、あいおいニッセイ同和損保は拠点を有しない地域、あるいは反対にあいおいニッセイ同和損保が拠点を構え、三井住友海上は拠点を有しない地域に所在する代理店について、拠点を有する保険会社へ移行します。また、両社がともに拠点を有する一部の地域についても、営業活動の規模や効率性を踏まえたうえで拠点の集約を実施し、集約される拠点を持つ保険会社が引き受ける保険契約は残存する拠点を持つ保険会社へ移行することにより、営業活動の生産性向上を図ります。
  • (2)拠点の共同利用
    三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保が拠点を構える施設(ビル)が近接する場合には、同一の施設(ビル)への入居を進めていきます。これによって、グループ内における物流面でのコスト圧縮や両社における共同作業の効率化を図ります。

3.第三分野長期契約の三井住友海上あいおい生命への移行

三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保が販売する第三分野の長期契約を三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下「三井住友海上あいおい生命」)に移行します。これによって、第三分野長期契約にかかる商品開発・管理コストの圧縮を図ります。

4.海外事業の再編

各国海外事業子会社の業務運営を一体化することにより、管理コストの削減、再保険業務の効率性向上を実現するなど、グループとしての収益力向上を図ります。三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保は、それぞれ次の役割分担に従い、海外事業の運営を行います。

  • [1]三井住友海上は、新規事業投資、M&Aを含めた海外事業の総合的な事業展開を実施する。
  • [2]あいおいニッセイ同和損保は、トヨタディーラーを中心とする海外事業を展開する。

また、海外事業における統合リスク管理、海外事業子会社の経営管理態勢整備をコントロールする機能を有する組織を持株会社に新設し、海外事業に対する経営管理態勢を強化します。

5.本社機能の再編と持株会社のガバナンス強化

中核損保2社の本社機能の一部を持株会社に集約することにより、持株会社によるガバナンス体制を強化していきます。

具体的には海外事業の経営管理態勢強化に加え、グループ全体の統合リスク管理の強化(リスク管理の高度化、リスク選好方針への取組、資本効率性・十分性検証の強化)等、強固なグループガバナンス体制の構築を図っていきます。

持株会社へ機能集約する本社組織例

リスク管理部門・国際管理部門・財務管理部門・業務監査部門(企画・海外監査)等

イメージ図

Ⅲ.機能別再編の効果

1.グループ全体での企業価値の向上

中核損保2社の事業コンセプトを明確化し、グループ機能の最適化を図る再編により、三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保は、それぞれの強みを発揮し、より高いレベルでお客さまからの支持、満足度向上を実現することを目指します。

  • (1)スピード感を持った成長の加速
    機能別再編により、三井住友海上の強み領域である船舶保険、貨物・運送保険、航空・宇宙保険およびあいおいニッセイ同和損保の強み領域であるモーターチャネルをさらに強化していくこととなります。また、機能別再編によって、再編にかかる一時コストや時間的なロードを抑制しつつ、これらを営業活動に配分することによって、スピード感をもって成長を加速していきます。
  • (2)機能別再編による効率化の実現
    事業および販売チャネルの再編によって、中核損保2社が重複して代理店や取引先を担当することによって生じていた非効率性が解消されることとなります。また、拠点の集約および共同利用によって、不動産賃貸コストの削減が実現されることとなります。
    あわせて、第三分野の長期契約を三井住友海上あいおい生命に移行することにより、商品開発・管理コストを圧縮します。
    さらに、中核損保2社の一部の本社機能を持株会社へ移行させることによって、それぞれの本社組織の要員効率化が図られることとなり、組織のスリム化が実現します。
    2013年度における統合新システムの稼動によるシステムインフラの共通化は、機能別再編全般において、大規模な追加のシステム開発が不要となり、コスト抑制の観点から大きな効果があります。また、第三分野の長期契約を三井住友海上あいおい生命に移行することによって、統合新システムの開発費・運営費等のコスト削減にもつながります。

2.多様化するお客さまニーズへの対応

  • (1)複数選択機会の提供
    三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、統合新システムのもと商品のプラットフォームを共有化し、品質の維持、向上を効果的に進めると同時に、異なる商品ラインナップ・サービスを備え、お客さまの多様なニーズに対応した複数の選択肢を提供いたします。
  • (2)お客さま対応の専門性強化
    第三分野、特に長期契約においては、損害保険契約とは異なる保険契約管理態勢が求められます。このため、疾病・死亡リスクを専門に、主として長期契約を取り扱う三井住友海上あいおい生命にこれらを移行することにより、お客さま対応の専門性を強化いたします。
    また、海外事業子会社の業務運営を一体化し、海外進出企業のリスク対応を向上させます。

Ⅳ.機能別再編の推進体制・今後のスケジュール等

1.機能別再編の推進体制

上記の各事項についての協議および具体的な作業をスピード感をもって円滑に検討推進していくため、三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保の社長を委員長とし、企画担当役員を事務局長とした「機能別再編委員会」を設置します。具体的な協議、作業等は「機能別再編委員会」傘下のテーマ別専門部会で進めてまいります。

2.今後のスケジュール

機能別再編については、以下のスケジュールを見込んでおります。

2013年度以降順次 統合新システム運用開始、拠点の共同利用および本社機能の再編について準備整い次第開始
2013年11月目処 再編についての「最終合意書」の締結
2014年4月1日以降順次 関係当局の認可等を得た上で、再編

なお、今後も、中核損保2社のコンセプトに基づいて事業展開していくなかで、更なるシナジー効果の拡大を追求してまいります。

当事会社の概要

(2012年3月末現在)

  持株会社 事業会社 事業会社
(1)名称 MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社 三井住友海上火災保険株式会社 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
(2)所在地 東京都中央区八重洲1-3-7 東京都中央区新川2-27-2 東京都渋谷区恵比寿1-28-1
(3)代表者の役職・氏名 取締役社長 江頭 敏明 取締役社長 柄澤 康喜 取締役社長 鈴木 久仁
(4)事業内容 保険持株会社 損害保険事業 損害保険事業
(5)資本金 1,000億円 1,395億9,552万円 1,000億500万円
(6)設立年月日 2008年4月1日 1918年10月21日 1918年6月30日
(7)発行済株式数 633百万株 1,404百万株 734百万株
(8)純資産 1,512,134百万円(連結) 922,807百万円(連結) 392,596百万円(連結)
(9)総資産 14,537,204百万円(連結) 5,934,096百万円(連結) 3,154,383百万円(連結)
(10)決算期 3月 3月 3月
(11)従業員数 36,929名(連結) 20,279名(連結) 13,407名(連結)
(12)大株主及び持株比率 トヨタ自動車株式会社 (8.31%) 日本生命保険相互会社 (5.74%) 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) (4.74%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) (4.38%) STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY (3.94%) MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社 (100.00%) MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社 (100.00%)

(13)最近3年間の経営成績及び財政状態(連結)

決算期 MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社
平成22年3月期 平成23年3月期 平成24年3月期
経常収益 1,962,689百万円 3,404,942百万円 3,764,986百万円
正味収入保険料 1,394,164百万円 2,543,786百万円 2,555,551百万円
経常利益 52,695百万円 21,005百万円 △ 96,211百万円
当期純利益 37,640百万円 5,420百万円 △ 169,469百万円
1株当たり当期純利益 89.84円 8.68円 △272.49円
1株当たり純資産 3,143.32円 2,597.19円 2,400.48円
決算期 三井住友海上火災保険株式会社
平成22年3月期 平成23年3月期 平成24年3月期
経常収益 1,846,886百万円 1,865,349百万円 2,007,933百万円
正味収入保険料 1,361,758百万円 1,392,072百万円 1,425,176百万円
経常利益 49,650百万円 36,589百万円 △ 101,915百万円
当期純利益 34,815百万円 25,373百万円 △ 115,237百万円
1株当たり当期純利益 24.79円 18.06円 △ 82.05円
1株当たり純資産 855.92円 726.31円 646.89円
決算期 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
平成22年3月期 平成23年3月期 平成24年3月期
経常収益 1,044,151百万円 1,247,371百万円 1,452,375百万円
正味収入保険料 811,455百万円 967,903百万円 1,096,307百万円
経常利益 36,377百万円 7,526百万円 6,302百万円
当期純利益 16,640百万円 △ 9,259百万円 △ 47,574百万円
1株当たり当期純利益 22.66円 △ 12.61円 △ 64.80円
1株当たり純資産 472.27円 613.15円 531.88円

以上