1. 作業完了時の確認

先にも述べましたように、救助作業がどこで終了するかは後の救助費を決定する上で大きな影響を与えます。従って作業の終了時点をしっかり確認しておく必要があります。終了時点は、ケースにもよりますが基本的には最寄りの安全な港への回航が終了した時点です。

2. 船貨の状態の確認

救助作業が完了後は、本船の堪航性が十分であるかが問題となります。そのためには、本当に救助作業が完了しているか、船の状態を充分に確認する必要があります。
例えば浸水した船の破口にパッチ当てしたものが十分か、再度浸水しないかを確かめることです。これは、救助後の次の段階に、修繕など何を行うかを決定する上でも重要なこととなります。

3. 人命損傷、油損害の確認

事故発生から救助作業完了までの間に人命損傷や本船からの油流出があった場合はその内容を十分確認しておくことが重要です。
特に油濁汚染については近年、漁業補償、環境保護などの観点からさまざまな問題となります。油が漏れたか否か、漏れたとすればどのくらいの量かをまず確認する必要があります。さらに、この油は事故発生時に漏れたものか、救助作業中に漏れたものかを確認します。それにより責任の所在も違ってくるためです。