2016年度の活動

1.「パリヤンプロジェクト」第Ⅲ期スタート

2011年4月から始まった第Ⅱ期は、地元住民の「農業収入向上のための支援プログラムの提供」等に重点を置いて活動し、2016年3月に完了しました。
新たにスタートした第Ⅲ期では、地元住民による産業利用を目的とした植林を普及させることで、「森林の再生と持続可能な地域社会の形成」を目指し、地元住民にファルカタ等の苗木を配布し、植林・育林方法を指導しています。

① 第Ⅲ期について

  • (1)期間:2016年4月~2021年3月(予定)
  • (2)目的:森林の再生と持続可能な地域社会の形成

支援プログラムの内容

住民協働型の植林(新規) ファルカタ等の苗木を住民に配布し、植林・育林方法を指導する。パリヤンの成功事例を踏まえてその周辺地域で、住民自らによる産業利用を目的とした植林を普及させることにより、新たな収入源を生み出し住民の生計向上に貢献し、不法伐採を防ぐ。
農業協同組合の自立化促進 既に設立された農業協同組合の自立的な発展に向けて、組合活動の進捗確認・指導を実施する。
森林管理体制のフォローアップ プロジェクトの拠点となるセミナーハウスの維持管理、フォーラム(林業管理事務所が中心となって保護林を管理する組織)の運営支援、モニタリングを行う。
環境教育 など 委託先のガジャマダ大学による小学校教師への環境教育を実施する。

② 第Ⅱ期完了式典の実施

2016年10月3日に、ジョグジャカルタの特別州庁舎にて、第Ⅱ期完了式典が実施されました。式典にはジョグジャカルタ特別州知事で、スルタンと呼ばれるハメンクブオノ10世、インドネシア金融庁フィルダウス理事、在インドネシア日本大使館、そしてパリヤン地区農民代表も参加し、総勢100名強規模の式典となりました。式典では、インドネシア金融庁、ジャカルタ特別州知事からの賛辞があり、知事から黒田専務に感謝状が贈呈されました。
このプロジェクトは、当社が、インドネシア現地法人とともに行ってきたCSR活動の一環であり、植林だけでなく、住民への農業技術指導、周辺小学校への環境教育や、現地法人が継続的に寄付を行う等、草の根的な地域支援を並行して行ってきたことで、インドネシアにおける日本企業のCSR活動の成功例として高い評価を受けています。この式典は現地メディアにも多く取り上げられ、当社および現地法人のインドネシアでのさらなるイメージアップにつながりました。

2.農業協同組合の自立化推進

第Ⅱ期プロジェクトで設立した農業協同組合について、第Ⅲ期は同組合の自立を支援する段階として、組合活動のモニタリングとアドバイスを行っています。毎月1日に月例会合を開催し、デモファームでの農作物の栽培、貯蓄貸付活動による資金運用を継続しています。デモファームでは、トウガラシのほか、トウモロコシ、落花生を栽培するとともに、産業用樹種の植林技術指導を行う等、農民の収入の安定化を図っています。

3.住民協働型植林

産業用樹種の植林普及のため、本プロジェクへの参加を希望する農民に植林・育林の技術指導を実施の上、計228世帯に計54,359本のファルカタ、アカシア等の産業用樹種の苗木を配布しました。
ファルカタ、アカシア等の早生樹は通常7年ほどで伐採でき、農作物とあわせて育林することで、住民はより安定した収入を得ることが可能となります。伐採後は近郊都市の工場に販売し、得られた収益により再植林を行うことが可能で、住民の生計向上及び地域の持続的な発展に貢献し、ひいてはパリヤン野生動物保護林への不法伐採の防止につながることが期待できます。第Ⅲ期の取組の柱として、住民協働型植林を支援するため、苗木配布と植林技術指導を行い、さらには、伐採後の販売支援等も行っていきます。

4.その他

年間を通じて政府機関、大学、地元の学校等からの受け入れを行っています。その中心拠点となっているセミナーハウスについては、環境教育に利用されるほか、祝日の記念行事等に利用している例もあり、セミナーハウスが地域において身近な存在となっています。
5月28日には、現地法人MSIGインドネシアの社員25名がCSR活動の一環として、視察訪問。セミナーハウスでプロジェクトの概要説明を受けた後、記念植樹等を行いました。

現在のパリヤン野生動物保護林の再生状況

  • 2005年10月撮影(植林前)
  • 2017年5月撮影

パリヤン野生動物保護林の全エリア