2014年度の活動

(1)森林の再生と生態系の修復

2014年度は新規植林を行わず、下草刈り、マルティング(土壌からの水分蒸発を低減するため植林後に植林木の周りを大きな石で覆うこと)、追肥、潅水、補植等の管理作業を実施しました。補植用に6,500本を育苗し、うち、6,000本)を補植しました。

植林木40,000本の成長は良好です。

2013年度から3~5本の苗木を同時に植える「巣植え方式」を実施し効果的であったことから、2014年度も継続して実施しました。

低コストの植林方法であるとして挿し木による補植を実施しました。この方法を採用できる樹種は限定されますが、切った枝を土に挿すだけの簡単な方法であり、また、成長もよいため補償の方法としては有効と考えられます。

  • 補植用の苗木を苗畑で準備
  • 5本の寄せ植え、成長は良好

(2)生物多様性の維持と向上

国立公園の生物多様性に配慮した森林回復を行うため、樹種は在来種を使用しています。2013年度以降は可能な限り種子を近隣から入手するように努め、公園内から採取した種子、隣接の市からの購入した種子、当社が別途植林を行っているパリヤン野生動物保護林から採取した種子から育苗を行っています。

昆虫類、鳥類、哺乳類が生息しやすい環境を整えるため、グァバ 、ナンカ(ジャックフルーツ)等の果実がなる樹木も植林しています。

火入れによる地拵えをせず、人手でカリアンドラを伐開し、従来から存在する草木・木本を残して整地しました。礫が多く含まれ地拵えが困難な場所においても、鉢植えポットの有効性が確認できました。

  • パリヤンで補植用の種子を選別
  • 植林後1年が経過したナンカ(ジャックフルーツ)

(3)地域住民等を含む関係者による森林保全システム構築

住友林業関連会社のスタッフと国立公園のレンジャーが、毎週合同でプロジェクトサイトの巡視を実施し、植林木の状況、地域住民による農業活動、環境条件等の確認を行いました。

2~3カ月毎に地域住民を対象に意見交換会を開催し、森林機能を維持することの重要性、本プロジェクトの目的などを説明しました。

  • 国立公園と合同でのパトロール
  • 地元住民との意見交換会

(4)JICAおよび国立公園による評価

本プロジェクトは2015年度末まで継続しますが、協働で行っていたJICAのプロジェクトが最終年度を迎えたことから評価団による評価を行いました。評価団による主なコメントは以下の通りです。

  • 技術的にいろいろなことが試されており、貴重な取組みです。
  • 全て在来種で植林が行われたという点が特筆すべき点です。
  • メラピ国立公園所長からは、プロジェクト終了後の森林の維持については、自治組織による森林の維持管理の可能性が示されました。
  • 国立公園所長による挨拶
  • 評価団による現地視察