共同海損

共同海損は、航海中に危険にさらされた船舶や貨物等の財産を保全するために、故意かつ合理的に異常な犠牲が払われたり、異常な費用が支出された場合に、その損害または費用を、利害関係者全体で分担するという、海上運送に固有に発達した制度です。この分担額は、船舶と貨物の到着地における各々の価額に応じて決定されますが、貨物に係わる分担額は、貨物保険により補償されます。
この共同海損の原則は、ヨーク・アントワープ規則(York-Antwerp Rules)に規定されています。ヨーク・アントワープ規則は共同海損に関する統一的国際規則で、1877年に制定され、その後改訂、修正を経て、現在は1994年ヨーク・アントワープ規則が一般的に使用されています。ほとんどの船荷証券(B/L)や用船契約書に、共同海損の精算に関してはヨーク・アントワープ規則に従うことが規定されています。

保険金額

保険金額とは、保険会社が1回の保険事故についてお支払いする保険金の最高限度額のことです。保険金額はCIF価額(船積み原価+保険料+運賃)に、世界的な商慣習として10%を加えた金額で設定されます。

保険金額 = CIF価額 × 110%

また、保険金額は保険料算出の基準となっており、通常保険金額に保険料率を適用することによって、保険料が算出されます。

保険金額 × 保険料率 = 保険料

ご注意

貿易取引の実態、貨物等の特性に応じて保険条件等を設定させて頂くオーダーメイドの保険ですので、お申込みにあたっては、当社代理店または社員にご相談ください。